「今」やっておきたかった、電波少女 フィールド広める意欲作
INTERVIEW

「今」やっておきたかった、電波少女 フィールド広める意欲作


記者:小池直也

撮影:

掲載:16年05月05日

読了時間:約16分

1周先で待ってる

ライブのもよう

ライブのもよう

――逆にヒップホップに愛着はありますか?

ハシシ どうなんですかね。好きは好きなんだと思うんですけど、あと何年後かの方が好きって言えてるのかなと。今はちょうど自分の音楽の反抗期みたいなところなんです。多感な時期というか、高校生な感じ。もう少し俺が大人になったら「ヒップホップ好き」と言えるのかもしれないですね。なんていうか、「こうじゃなきゃダメなんだ」とか、頭で「こうした方がいいのかなってわかってるけどやりたくない」とか。それにこれも被害妄想だと思うんですけど、疎外感を感じていたり、みんながやっている事に「反抗したい」っていうのもありますね。ちょっと避けるところを敢えてやったりして。

――それはヒップホップがメジャーになって来たことにも関係しますか?

ハシシ そうなんですよね。「嘘つけ」みたいな。流行りで入ってきたと思うんですけど、自分たちの今後の活動だったりとかの為にはいい事だと思うべきだなと咀嚼して「良い事だと思います」とさっきは言いました(笑)。本当に良いと思ってます。でも、どっか心の奥底で「ヒップホップとか皆馬鹿にしてたのに」みたいな想いもあるかもしれない。そういう所が自分たちの音楽面でも出ているのかなと。

インタビューに応じたハシシとnicecream

インタビューに応じたハシシとnicecream

 だから俺らの曲は普通に前知識がなくても聴けると思うし、聴きやすいものを作ってると思ってます。ただ知識がついてくるとそういうものってやっぱり離れられやすいというか、馬鹿にされやすい。でも俺はさらにその一周先で待ってる感じですね。知識つけてきてさらに面白さが増す様に曲のチョイスとか自分のスタイルとかを作ってるので。自称玄人たちをこれからもやっつけていこうと思います(笑)。

(取材・小池直也)

ハシシとnicecream

ハシシとnicecream

 ◆電波少女とは 2009年、インターネット動画投稿サイトに突如姿を現した数名の個性派MC・TMで電波少女結成。幾度のメンバー加入、脱退を経て、現在はMC担当ハシシとDJ&パフォーマンス担当nicecreamの1MC1DJとして活動している。ハシシの等身大でリアルなリリックと、キャッチーなメロディーは一度聞いたら耳から離れない中毒性を持ち、ライブにおけるnicecreamのダンスパフォーマンスは、他では味わえない華やかさがありライブならではの一体感を生み出している。2010年に公開されたFreeDLの音源集「廃盤」は2000DL以上を記録。各動画サイトにアップロードされた音源は累計で50万再生を突破。2013年7月に発売された1stAlbum「BIOS」は予約開始初日で1000枚完売し、現在までに2500枚を超えるセールスを記録している。2015年7月8日に、2nd Album「WHO」の発売も発表され、その中からiTunes Storeにて限定先行リリースされた楽曲、“INVADER feat. RAq”は、iTunes Storeヒップホップ/ラップチャート第5位に。“MO feat. NIHA-C”は第2位を獲得している。その他、2nd Album「WHO」は、タワーレコードオンライン予約チャート第2位を記録、USENインディーズチャートの上位にも電波少女の名前が登場し、オリコンチャート19位にもランクインをする。今、最も注目と期待を集めているHIPHOPCREWである。

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