3人組ヒップホップクルーの電波少女(でんぱがーる)が3月27日、東京・渋谷WWWで同日リリースしたE.P.『Q』の発売を記念したライブイベント「E.P.『Q』Release Party」をおこなった。『Q』は2017年9月にリリースしたメジャーデビューアルバム『HEALTH』以来の約1年半ぶりとなるパッケージ音源。収録曲も含めた全19曲のステージで観客を魅了した。2009年の結成から今年10周年を迎える。ハシシが「これからも色んなことに挑戦していく」と述べた、その想いを感じさせる熱いステージとなった。【取材=松尾模糊】

『Q』は電波少女のコアになる部分

ハシシ(撮影=伊藤麻矢)

 会場が暗転し、4人のダンサーが登場。続いてハシシ(MC)、NIHA-C(MC)、nicecream(パフォーマンス&ボタンを押す係)がジャケットを羽織ったシックな姿で登場し観客から大きな歓声が起こった。nicecreamのバク宙という派手な演出で「CUFFS feat.SKOLOR」を披露した。

nicecream(撮影=伊藤麻矢)

 NIHA-Cが「上がれるかー!?」と呼びかけ、キック音が心地よく響くアッパーチューン「オーバードーズ」で会場のボルテージを上げていく。観客もサビで手を挙げて盛り上がった。さらにnicecreamがブレイクダンスを見せ、会場をヒートアップさせる。

nicecream(撮影=伊藤麻矢)

 ハシシが「今日は楽しんで帰って下さい」と挨拶し、「GXXD MEDICINE」を披露。続けてNIHA-Cの歌い出しからメロディアスなナンバー「モナリザ」を披露し、観客も身体を揺らしながら聴き入っていた。

 そして、アーティストの4s4kiがステージに登場し、「Moldy feat.4s4ki」と『Q』の収録曲でもある「ポイ feat.4s4ki」をともにパフォーマンス。4s4kiの独特の歌声が彼らのステージを華やかに彩った。

4s4ki(撮影=伊藤麻矢)

 ハシシは『Q』について「俺は(制作が)相当苦しくて。NIHA-Cくんもノイローゼになりながら作ってくれたと思うんだけど、今作では電波少女が3人になってアルバムを作る前に軸を作ろうと、何か新しくて奇抜なことをやろうというのではなくて、コアになる部分を作りたかった」とその意図を語る。

これからも色んなことに挑戦していく

ライブのもよう(撮影=伊藤麻矢)

 NIHA-Cが「28(歳)になってもまだこの歌を歌っています。しょうがないね夢だから」と言い、「夢」を披露。続けて『Q』収録曲の「ローリングストーン」をパフォーマンス。同曲についてNIHA-Cは「いろいろ挫折して経験して現実を見て、電波少女に入って丸くなって角が削れたかもしれないけど、それでも自分の芯に迫っていると思います」とここに込めた想いを語った。

 そして、ラッパーのJinmenusagiがステージに現れ、「Earphone feat.Jinmenusagi」など3曲を披露。三者三様のラップで会場のボルテージを上げた。

Jinmenusagi

 ハシシは「(Jinmen)usagiくんとも10年くらいの付き合いなんだなと思うと感極まってしまいました」と彼との共演を振り返り、「色んな人たちと知り合って、こうやって10年続けてこれて良かったです」と述べた。

 nicecreamがアコースティックギターを抱え、「忌々-yuyu-」を披露。エモーショナルに熱いパフォーマンスを繰り広げ観客も盛り上がる。さらにハシシが「死ぬ気で作った」というウェディングソング「NEWTON」を披露。nicecreamはアコギからウクレレに持ち替え、メロディアスなサビが印象的なナンバーを歌い届けた。

 ハシシは「『Q』を作ってる時に、何でこれ作ってるんだろう? と落ち込んだりしたんです。でも、その時にライブ映像を観てこれだけの人が観に来てくれるんだからと思って頑張れました」とファンへの感謝を語る。

 さらに「10代の頃は30歳なんて終わりだと思ってたんですよ。でも、実際になったらまだ若いんですよ。これからも色んなことに挑戦していくんで、付いて来てください」と呼びかけ、「Munchii Bear Cookiis 2018」でステージを締めくくった。

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