海外でライブを1回やった方がいい
――今回優勝したらドイツでライブができますが、ドイツという国に思い入れがあったり?
僕にエンジニアリングを教えてくれた、マイケル・ツィマリングがドイツ人だし、ベルリンに行った事もあります。民族性とか、音楽はどういうのが好きかなという事も含め、日本でやるよりも海外でライブを1回やった方がこのバンドは向いていると僕は思っています。
――マイケル・ツィマリングさんはどういった事を教えてくれましたか?
使っている機材はどういう効果があるのかとかですね。彼は結構アナログ機材オタクなので、そういった意味でも僕の師匠です。
――ところで、前回のインタビューの時に、“今のTAKUYA and the Cloud Collectors”の演奏レベルはLv25くらいという話をされていました。Lv50くらいになれば“ラスボス”が倒せると。現在のレベルは?
一時期Lv43くらいまでいったけど、最近あまりにもライブをやってないから、ちょっと落ちてLv35くらいかな…。
――それはライブを定期的にやらないとダメ、という事でしょうか。
ライブを年に5回もやってませんからね。まだエンジンかかってない感じかな。準決勝は演奏が酷かったからね。僕が凄く忙しい時期で、ドラムのかども忙しく、現場で何十曲も並行してやっている最中だったから、2人とも曲を全然覚えてなくて。3日前くらいに練習してるんだけど、その合間の2日が全然違う事で忙しいという状況で、3日前にやったリハの事が思い出せないよねという(笑)。
――準決勝は、ご自身で点数をつけるとしたら何点?
演奏は微妙だったけど、ライブとしては80点です。ライブの運び、演出が良かったなと思いました。
――そこはキャリアが培ってきたものでしょうか。
毎回体調なんて違うし、ライブは色んな事が起こるので、その経験値は人一倍ありますから。「こういう時はこうやった方が良いし、こうやるとドツボにはまっちゃうし」というのは分かりますね。
究極はアナログ
――TAKUYA and the Cloud Collectorsのこれからの展望は?
ドイツまでにアルバムを完成させて、興味ある人にはmp3音源をあげるとかをするくらいですね。
――無料で?
友達とか、興味がある人とかぐらいまでには。
――アメリカやヨーロッパには、音源を無料で配布してライブに来てもらうというスタンスもありますよね。
音源はCDなのかも分からないですけど、僕も一度音源データを期限付きで公開した時があったんです。CDとかと違って、データだから後でどれだけでも弄れるんです。どの段階の音源を出していても別に良いし。
――それこそプロトタイプから何からと。
そうそう。
――昔とは方法論が違いますよね。
どこかで「最終版」というメリハリをつけるのがCDなのかもしれないし。けど、レコードでも良いんじゃないかとも思います。
――TAKUYAさんはレコードにはどういった印象がありますか?
アナログだったら究極はLP、ビニール(アナログレコード)を記念に作るのは悪くないなと思います。デジタルのCDに焼いたとか、何kHzだとか、果てしないというか…。まあ果てはあるんだけど、キリが無いというか。究極はアナログだろうだと。
――ケースバイケースかもしれませんが、アナログの方が音色的には好みですか?
アナログの方が何か…。と言っても、僕レコードプレーヤー持ってないから(笑)。最近ちょっと家の状況とか色々あるんだけど、どこかのきっかけでレコードプレーヤーを設置して、本当に自分の好きなアルバムだけはビニールで買い直して聴きたいなと思いますね。
――ご自身方のLPを作ったタイミングで記念にというのは。
いつになるかな…(笑)。最悪、僕が死んだら出すでしょうね(笑)。ウチのエンジニアがデータを持っている訳ですから、シメで出してくれるだろうけど。