200%出し切ろうと…Thinking Dogs、1年の想い全てぶつけた新曲
INTERVIEW

200%出し切ろうと…Thinking Dogs、1年の想い全てぶつけた新曲


記者:榑林史章

撮影:

掲載:17年04月21日

読了時間:約11分

エンタメ性の高いハイブリッドさが魅力

Thinking Dogs

――C/W「ハートビート」は、大輝さん作詞、わちゅ〜さんが作曲、編曲はThinking Dogsですね。

わちゅ〜 ライブで初披露したのが、2016年10月のワンマンライブで、それまで応援してきてくれたファンの方へ、何か恩返しをしたいと思って作りました。歌詞は4人ぞれぞれで書いて、メンバー内コンペで大輝のものが選ばれました。今回収録するのにあたっては、ライブでやっていたアレンジを一度白紙に戻して、新たにみんなで考えて出来たのが、この「ハートビート」です。

――ストレートなロックだけど、頭と最後にコーラスが入っているので、ちょっと独特な雰囲気がありますね。

TSUBASA 初のメンバー楽曲なので、聴いてくれた人に「え!」って思ってもらえる引っかかりが欲しかったんです。たとえばクイーンとか、ロックバンドだけど重厚なコーラスが入っていたりするじゃないですか。ああいう感じをイメージしています。ちなみに頭のコーラスは、家のリビングで録ったデモの雰囲気が良かったので、そのテイクをそのままCDで使っているんです。

わちゅ〜 よく聴くと、マイクに息が当たったときの音も入っていて。逆にそれが、自分たちで作っている感があって良いなと思って、そのまま入れています。

――歌詞は、恋のドキドキ感を歌っていて。

大輝 この歌詞を書いたとき、実際に僕の仲の良い友だちの男女が、歌詞のような関係だったんです。男の子は女の子に好意を抱いていて、女の子は思わせぶりな態度だけど、そこまで思っていないという。僕は、第三者的にその様子を見ていて、「これは歌詞になるかも」と思って(笑)。男友だちのほうは、振り回されて大変そうなんですけど、何だかんだで楽しそうで。やっぱり恋って素敵だなと思いました。

――恋は恋でも、大人の恋ではなく、もっと微笑ましい感じですよね。

大輝 そうですね。かわいい感じと言うか、学生の恋愛ですね。だからきっと、ファンの子たちにも共感してもらえるんじゃないかと思います。

――では最後に、今みなさん自身が思う、Thinking Dogsの魅力を教えてください。

Jun 3月26日に愛知県でおこなわれた『LAGUNA MUSiC FES.2017』というイベントに出演したのですが、欅坂46さんを筆頭に高橋みなみさんなど女性アーティストが中心で、バンドは僕らだけだったんです。それで、お客さんは男性が多かったので、みんなどういう反応をするか不安だったんです。でも、後でTwitterを見たら「Thinking Dogsがカッコよかった」とつぶやいてくれている方がけっこうたくさん、すごく嬉しかったんです。そういう経験もあって、僕らならジャンルに関係なく愛してもらえるバンドになれるんじゃないかって。やっぱり目指すは、そういうところだなって思いました。

「Are you ready?」初回盤ジャケ写

TSUBASA 僕は、ライブがいちばんの魅力だと思っています。最初に話したように、この1年で培って来たものは、やはりライブだし、男の方が「カッコよかった」と言ってくれたのも、それがあったからだと思います。それに、リリースがなく曲が増えないなかで、いかに見てくれる人を飽きさせないか常に考えて。「前よりまた面白くなった」と思ってもらえるライブを、どうやったら出来るのか、すごく考えた1年でした。そのおかげで演者側目線ではなく、「何をやったら見ている人が喜ぶか」、「これをやったら笑ってくれるかな?」、「これは、やるとかっこいいけど、見てる人はつまらないんじゃないか」とか。見てくれる人の気持ちで、客観視出来るようになったと思っています。

Jun その結果として、普通のバンドと比べたら、エンタメ性が高いバンドになったと思います。ライブハウスに足を運ぶ勇気がない方でも楽しめるライブでありながら、ゴリゴリッとしたバンドサウンドも聴かせることが出来る、ハイブリッドなところが魅力だと思います。とにかく多くの方に楽しんでもらうためのスキルを磨いた1年だったので、この間に培った魅力を、このシングルで感じていただけたら嬉しいです。

わちゅ〜 今売れている方を見ると、ゴリッとしたものを持っているバンドがいれば、一方でかわいいアイドルもいて。その真ん中の存在が、逆にいないんじゃないかな?と思いました。バンドっぽいことをやってアイドルっぽいことをやって、両方やると中途半端と言われがちですけど、その「両方をやるということ」を極めた人はあまりいないですよね。僕らはそこを極めて、唯一無二のバンドになれたらと思います。

(取材・撮影=榑林史章)

 ◆Thinking Dogs TSUBASA(Vo)、わちゅ〜(B)、Jun(G)、大輝(Dr)。2014年に開催された「イナズマロックフェス2014」連動オーディション「イナズマゲート2014」で準グランプリを獲得。それを機にメンバーチェンジを経てThinking Dogsと改名。2015年6月に、シングル「世界は終わらない」でメジャーデビュー。同曲は、ドラマ『ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます~』主題歌に抜擢。続く2ndシングル「3times」は映画『劇場霊』主題歌、3rdシングル「そんな君、こんな僕」は、アニメ『NARUTO-ナルトー疾風伝』のEDテーマに起用。各表題曲の作詞を秋元康が作詞を手掛けたことでも注目を集めている。

この記事の写真

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事