舘ひろし、一夜限定ライヴに浅野温子　歌手40周年を祝福

　歌手デビュー40周年を迎える舘ひろし（65）が13日、東京港区のブルーノート東京で一夜限りのライヴを開催。サプライズゲストに、ドラマ『あぶない刑事』などで共演経験のある女優の浅野温子が駆け付け、同ドラマのエンディングテーマ「冷たい太陽」を熱唱した。

　今回のライヴは、デビュー40周年のアニバーサリーイヤーを迎え、全レーベルの垣根を越えた初のオールタイムベストアルバム『ANTHOLOGY ～40th ANNIVERSARY BEST ALBUM～』が９日に発売されたことを記念して行われたもの。

　この日、黒のタキシードでダンディにキメた舘は、「DANCE AWAY」からライヴをスタートさせると、「こんばんは、舘ひろしです。本日は本当にようこそおいで下さいました。40周年という実感はなく、もう40年もやってるのかと。こうしていられるのは皆さんのお陰だと思います」と感謝を述べた。

　その後は「口紅」「can’t help falling in love with you」「甘い生活」と３曲立て続けに披露。クールスのデビュー曲「紫のハイウェー」（1975年）をジャズ・ヴァージョンで歌唱。「恋のテディボーイ」（1976年）や「プールサイド・スキャンダル」（1981年）とデビューから初期時代に発表していた曲なども披露。会場からは大きな拍手が沸き起こった。

　石原裕次郎さん没後25年を記念して2012年に発売した“裕次郎”カヴァー・アルバム『HIROSHI TACHI sings YUJIRO』（2012年）からは「嵐を呼ぶ男」「二人の世界」を歌唱。レコーディング当時を回顧して「なんか石原さんと会話している、そんな気分になったのを覚えています」と述べた。

　この日は、舘の40周年を祝おうと女優の浅野温子が駆け付けた。浅野は、ステージにあがると花束をプレゼント。舘に以下の通りに、お祝いのメッセージをユーモラスに贈った。

　「“えっ舘さん40歳”と本当にびっくりしました。いろんな意味で、現役感バリバリで（笑）。たっちゃんにいつも“うるさい”、“いい女をやれ”、“いい女の服を着ろ”と言われ、今日は声のトーンを低くして、こんなドレスにしてみました。たっちゃんが、ちゃんと歌詞を間違えないで、かっこよくできるのかなと思ったけど、かっこいいね。いつも言いますが、無駄にスタイルいいでしょ。でも本当無駄なんです（笑）。もう少しするとカオルが出てきちゃうんで。もうこの辺でいいでしょ？（笑）これからも頑張ってください！」

　２人はドラマ『なるようになるさ』（TBS系）で夫婦役を演じ、1986年から続く『あぶない刑事』シリーズでは約30年の付き合いだ。舘は「オンコ」、浅野は「たっちゃん」と互いを呼び合う仲で、来年１月公開の映画『さらば あぶない刑事』でも息の合ったコンビネーションを見せている。

　この場では、映画のエンディングでも使用されている「冷たい太陽」や、1985年にリリースされ、大ヒットソングを記録した「泣かないで」を披露。本編終了後のアンコールでは、ソロデビュー曲「朝まで踊ろう」を歌唱。アンコール含む全12曲、1時間半。一夜限りのスペシャルステージを終えた。

　このライヴにはこの日だけで２公演行われた。１公演につき280人のみしか観覧できない貴重なライヴ。ブルーノートの雰囲気と舘ひろしのダンディズムを至近距離で体感し、一足早いクリスマスを体感できたようだ。ステージを終えた舘は「今日はファンの人のあったかさを感じました。幸せ者だなと思います。４０周年と聞くとがっかりしちゃうんだけどね（笑）。本当に素晴らしい機会を与えてくださって感謝してます」と感想を述べた。

　◆出演者　舘ひろし（ヴォーカル）、安部潤（ピアノ）、中シゲヲ（ギター）、櫻井哲夫（ベース）、外薗雄一（ドラムス）、グスターボ・アナクレート（サックス）、ルイス・バジェ（トランペット）、長尾弥來（バックヴォーカル）、木村彩乃（バックヴォーカル）。

　◆セットリスト　01.DANCE AWAY、02.口紅、03. can’t help falling in love with you、04.甘い生活、05.紫のハイウェー、06.恋のテディボーイ、07.プールサイド・スキャンダル、08.嵐を呼ぶ男、09.二人の世界、10.冷たい太陽、11.泣かないで、EN01．朝まで踊ろう