アイドルが呼び掛ける平和へのメッセージソングとして国内のみならず海外からも共感と感動を呼んでいるSTU48の「花は誰のもの?」。これまで様々な壁が現れても決して諦めず立ち向かってきた彼女たち。約1年を通して歌い続けてきた同曲をどう捉えているのか。選抜メンバー一人一人の思いを届ける連載。第15回は吉田彩良。
吉田彩良(2期生、福岡県出身)
――「花は誰のもの?」を歌い続けてきて楽曲への捉え方に変化は?
歌詞にある<国境が消えたら 争うことなんかなくなるのに>の部分を初めて聞いたときは確かにそうだなと思いましたが、歌っていくにつれて、そんなことはないという意見も聞くようになりました。どちらの意見もわかりますし、完全な平和な世界を作ることってやっぱり難しいことなのかもしれないとも思いましたが、この曲でこうした議論を通して、少しでも平和について考えるきっかけになれればいいなと思いました。
――自身の気持ちは?
小学生の頃は長崎、中学では広島と、平和学習をしてきましたが、今広島を含む瀬戸内を拠点に活動しているSTU48に入って、この「花は誰のもの?」を歌ってからは、学生時代ではまだ理解できていなかったようなことも考えさせられる良い機会になったと思っています。アイドルが伝えるからこそ伝わる人も居ると思いますし、自分自身の平和に対する気持ちも強くなりました。
――平和への想いは?
人と人が何かを奪い合わなければ、争うことはないのかなと思う反面、それが簡単なことではないので、今の状況が生まれているのだと思います。ただ、その意識を一人一人が持っていればみんなが1つになって幸せになれる、そんな世界に少しでも近づけるのかなと思うので、時間をかけてでもそういう風になれればいいなと思うようになりました。
――平和やコロナ禍など、このような状況下でアイドルの存在価値、存在理由は何だと思いますか?
アイドルは非現実感を味わわせてくれる大事な存在だと思っています。私自身小さい頃からアイドルが好きでしたので、なくてはならないものだと思ってきました。存在自体が尊いもので、推しメンという存在が居てくれるだけで自分自身を含めて幸せになれる、それが存在価値だと思います。
――この1年はご自身にとってどういうものでしたか?新たに芽生えた目標、決意があったら教えてください。
音楽番組に沢山出演させていただいたり、自分の知らなかった世界を知れたり、凄く自分の人生の経験値が上がった年だったと感じました。自分の知らない世界を知ることが結構好きなので、もっといろんな世の中を知りたいなと思ったそんな一年でした。
――コロナや5周年コンサート中止(その後実現)など様々な壁に当たりそれでも乗り越えてきた皆さん。壁を乗り越えるために必要なことはありますか?また壁は乗り越えられると思いますか?
壁を壁だと思わなければ大丈夫だと思っています。
物事は考えようだと思って生きているので、自分が「壁だな」と思えば辛くなりますし、逆に何かあっても「これは今後の自分にとって必要なことだ」って思えば、そこまで辛くならないので、何かあっても重く捉えずに頑張れば大抵のことは乗り越えられると思います。
吉田彩良