INTERVIEW

立仙百佳

STU48にいた時間は「私の宝」 優しく包んでくれた仲間の存在


記者:木村武雄

写真:提供写真

掲載:24年04月06日

読了時間:約6分

 STU48の2期生・立仙百佳が、4月7日にBLUELIVE HIROSHIMAで行われる卒業公演をもってグループを卒業する。中学2年生で加入。「無謀な夢は覚めることがない」のカップリング曲「僕らの春夏秋冬」でセンターに抜擢。その後「思い出せる恋をしよう」2期研究生歌唱ver.でセンターを務め、「ヘタレたちよ」で全員参加曲を除く表題曲で初選抜入り。以降、選抜に入り続けるなど将来が期待されたメンバーの一人。それだけにこのタイミングでの卒業は意外とも言える。なぜ彼女は卒業を決めたのか。【取材=木村武雄】

抱きしめてくれた

――卒業を決めた理由は?

 正直、これまで卒業を考えたことはなくて、ずっと前を向いて頑張ろう!という気持ちでした。でも昨年9月に自分のなかでツラいことがあって…こんなに落ち込んだのは初めてで、その時に、自分でも気づかなかった「しんどいと思う気持ち」があったんだと分かって、もう長く続けられないかもと思って卒業を決めました。

――それまではツラいと思うことはあっても乗り越えることはできたんですね。その9月以外でツラかったと思う時期は?

 初期の頃です。それまでは芸能活動はしたことがなかったので何もかも分からなくて。「僕らの春夏秋冬」でセンターをやらせていただきましたが、自信はなかったですし「本当に私でいいのかな?」と思っていました。初期の頃は、ダンスが覚えられなかったり先輩の公演に出演させていただけるとなった時も毎日夜中泣いていて。慣れるまでが一番大変でした。でもその経験によって成長できましたし、慣れてからはすごく楽しかったです。

――乗り越えられた要因は?

 すぐにできるタイプじゃないのでなんでも時間がかかっちゃうんです。そんな時、家族の支えや先輩方がいっぱい相談に乗ってくれました。すごく泣いちゃった時も抱きしめてくれて。マネージャーさんやスタッフさん、メンバーのみんなに支えられて、みんなが私のことを考えてくれるんだなって分かった時に、このままくよくよしていたらよくない、もっと頑張ろうと思えて。あと後輩ちゃんが入ってきたことも大きいです。2.5期生ちゃんや3期研究生ちゃんが入ってくれた時に私も尊敬してもらえるような人になりたいって思えて、いろんなことをしっかりしようって思いました。

――そういう立仙さんだからこそ後輩の気持ちが人一倍分かるというところもありますね。

 加入した最初はダンスとかで悩む子はいると思うんです。だからあの時の自分がそうだったようにめいっぱい優しく教えたいなって思っていました。卒業まで時間はないんですけど相談とかにも乗りたいなって。今だからこそ答えられることも多いと思うので、最後までみんなとたくさん話していきたいです。

瀧野由美子の存在

――印象に残っているメンバーとのエピソードはありますか?

 私にとって瀧野由美子さんの存在は大きくて。私がセンターになった時(「思い出せる恋をしよう」2期研究生歌唱ver.)に手紙をもらったんです。「センターへのプレッシャーは大きいと思うけど、私がいつでも相談に乗るよ」とか、たくさん伝えてくださって。夏にツアーをさせていただいた時もなかなかうまくいかなくて、ダンスの先生に怒られて心がちょっと折れかけて…。泣いてしまった私を10分ぐらいずっと抱きしめてくれました。ゆみりんさんは卒業発表される前日で大変だったと思うんです。でも最後まで見てくれて、ゆみりんさんの存在はすごく大きかったです。

――翌日に卒業発表されるとは知らなかったんですよね。

 知らなかったです。コンサートで発表されて、発表された直後の「瀬戸内の声」は全く歌えなくて。もちろん背中を押して応援したい気持ちはあったんですけど、やっぱり寂しくて…。

――公演中に雰囲気が違うなあとかありました?

 同期とか他のメンバーは気づくんですけど、ゆみりんさんのことは全然気づかなくて。いつかは発表されるとは思っていたんですけど、このタイミングとは思ってなかったので発表された時のショックは大きかったです。

――瀧野さんとは卒業までどう過ごされました?

 発表後も実感が湧かなくて、卒業コンサートのドレス姿を見た時に「あ、本当なんだ…」って。お仕事の都合で会える機会も少なかったんですけど。でも出来るだけ話しかけたいと思って話しかけて、ゆみりんさんをずっと見つめてたりとかして、卒業公演が11月30日で私の誕生日だったんですけど、ゆみりんさんが誕生日プレゼントを用意してくださっててすごく嬉しかったです。本当に寂しかったんですけど、コンサートとか公演を通してたくさん思い出が作れて嬉しかったです。

――そのプレゼントってどんなものですか?

 お手紙と塩の入浴剤です。使うのがもったいなくてまだ部屋に飾ってあります(笑)

――最初の方で話された「抱きしめてくれた」方は瀧野さん?

 そうです!ゆみりんさんが抱きしめてくれました。

見えないところでも頑張る

――同期はどうですか?

 最初はみんなと全然話せなくて、やっぱりまだ中学生だったというのもあって、どう話しかけたらいいか分からなかったです。お姉さんメンバーが多かったので同期だけどお姉さんっていう学校とかとは違う雰囲気もあって怖がっていたんですけど、この4年ですごく仲良くなれて今は本当に信頼できる仲間というか、すごく安心できる存在になっています!

――表題曲で選抜に初めて選ばれたプレッシャーは?

 6枚目「独り言で語るくらいなら」の時に2期生が初めて選抜に選ばれて、同期が選ばれたのは嬉しい気持ちもありましたが、正直めちゃめちゃ悔しくて。絶対に次は自分も選抜に入れるようにいろんなことを頑張りたい、他のメンバーにも認めてもらえるくらい努力しなきゃなって思いました。毎日の配信やメール、レッスンでも予習や復習をして覚えてないことはないようにしたり、しっかり掃除をするとか、いつ見られても「もも」はしっかり頑張ってるって思ってもらえるように一層頑張ろうって思いました。

――掃除をするっていうのはレッスン場の?

 そうです。レッスン場とかステージを使わさせてもらった時とか、公演が終わったら率先して綺麗にしようって思ってて。それは先輩方がされていてそれを見てすごいなって思ったので、私もそれを後輩ちゃんにも見せたかったですし、そういう見えない部分でも頑張ることはすごく大事だなって思ってて、日頃の挨拶とか掃除とか、そういうところもしっかり頑張ろう!って思いました。

何の後悔もない

――STU48にいたこの約4年はどんな時間でした?

 4年前の自分と比べたら性格が良い意味で変わってて。昔は学校の代表のようなことをする子でもなかったですし、それに選ばれるようなタイプでもなくて、ずっとボーっとしていて、周りにもしっかりしてないと思われてたんですけど、今はしっかりしようって自分から思ったり、前に立つことがすごく楽しいと思っています。失敗を恐れて何も挑戦したくなかった自分だけど、この4年の間でいろんな経験させてもらったことで失敗しても学びがあることや達成感が得られることに気づきました。あの時STU48のオーディションを受けて良かったなって思います。もう何の後悔もないです。この4年は私の宝物です。逆にこの過ごした時間がなかったら今の自分どうなってたんだろうって思うぐらいです。今の自分を好きになれましたし、考え方が変わって毎日が楽しくなりました。

――ご自身からSTU48はどう見えてましたか。

 一番仲がいいグループだと思っています。先輩もすごく優しくて温かい雰囲気があるので、いつもみんなで話しながら楽しそうにしている姿とか。そういう雰囲気がファンの方も好きでいてくれる理由なんじゃないかなと思っています。私にとっては曲の歌詞が大好きなグループです。私自身もSTU48の曲に助けられたことがいっぱいありますし、歌詞が好きって言ってくれるファンの方も多いですし、そういう部分も大好きな一つです。

――STU48の曲の中で特に歌詞が印象的な曲は?

 いろいろな曲に助けられましたが、その中で「ヘタレたちよ」です。歌詞は、最初は失敗を恐れてるけど頑張ってみよう、挑戦してみようっていう内容だと思うんですけど、ちょうどその時に挑戦することが怖いなって思っていた時期でした。いろんなイベント、SHOWROOMでのイベントとか、ちょっと怖くて参加できなかったり、結果を考えすぎてできなくなっていました。でもその曲を聴いて結果とかは気にせず、隠れもせず頑張ってやってみようと思えたので、この曲は背中を押されました。

――卒業後、芸能活動は?

 それはずっと迷ってましてまだ決まっていないです。でも何か挑戦したいと思っています。ただファンのみんなに会えないのが一番ツラいので、卒業後も会いたいなっていう気持ちはあります。今はファンのみなさん、メンバーと過ごす時間を大切にしたいです。

(おわり)

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