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 5月23日で役目を終えるSTU48の船上劇場「STU48号」。そのラストを締めくくるライブツアー『ありがとう!STU48号ツアー』が4月10日、兵庫県・神戸港/中突堤Cバースにてスタートした。

 STU48号は旅客船兼自動車渡船から日本初の船上劇場へと生まれ変わり、2019年4月16日に広島県・広島国際フェリーポートにてSTU48の船上劇場として就役した。

 船そのものを劇場化するという大掛かりな取り組みで、母港を広島国際フェリーポートにおきながら、兵庫、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛の瀬戸内7県にこれまで寄港し、STU48のパフォーマンスの拠点として活用してきたが、2021年5月23日でその役目が終了となる。そして、そのラストを締めくくるライブツアー「ありがとう!STU48号ツアー」が4月10日(土)、兵庫県・神戸港 中突堤CバースSTU48号船上劇場でスタートした。

 昼公演『Selfish amity’s』は2020年11月に劇団『SEPT』主宰・杉浦タカオによる脚本の元、グループ内オーディションで選ばれたメンバーでの構成となっている。
「音楽」と「演劇」の融合を軸にした内容で、船上劇場での活動終了から新たな1歩を踏み出す現実とリンクするような瞬間も散りばめられた脚本に、今の自分と置き換えて本気で涙するメンバーも…。

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 「船が最後に大切なことを教えてくれた。これから始まる新しいスタートを皆で作り上げていきましょう」という劇中のセリフには、メンバー達が伝えたい言葉が込められており、船上劇場への思いを改めて実感するメンバーの演技が観客の目をひいていた。

 本編終了後、アン役の今泉美利愛は涙ながらに、「2週間前にこの公演で急きょ代役を務めることが決まり、他のメンバーはもうセリフもダンスも入ってるのに、私に合わせて何回も一緒に稽古に付き合ってくれて、笑顔で支えてくれて本当にありがとう。この船でこのメンバーで演技ができて本当によかったです。」と、ピンチヒッターとして無事に役を演じきったことに対し、感謝と喜びの気持ちをコメントした。
川又あん奈は「私、嬉し泣きした事が初めてで…本当に嬉しくて、今まで学べなかったことをこの演技を通じて学ばせていただきました。本当にありがとうございます。」とコメント。

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 最後は今泉の「これから私たちは本当に新しいスタート切ることになるのですが、今まで以上にファンの方々を大切にして、スタッフに感謝をしながら前進していきたいです。」という感謝と力強い決意の言葉で幕を閉じた。

 夜公演では、2期研究生による『僕の太陽』公演を実施。(『僕の太陽』は、オリジナルはAKB48の公演であり、2期研究生が今後行う公演の演目を決めるWEB投票企画にてスタートした公演。2020年2月2日に初披露され、現在までの2期研究生の代表公演となる。)今回は前キャプテンの岡田奈々(AKB48兼任)も公演に参加。

 出だしから『Dreamin’girls 』『RUN RUN RUN』『未来の果実』『ビバ!ハリケーン』と全員でのパフォーマンスを4曲続けて披露。その後のMCで岡田が2期研究生とやってみたいことについて聞かれると、「いつか2期研究生たちと秋葉原のAKB48劇場でも公演をやりたいです!あと、僕の太陽公演はAKB48メンバーもやってきた公演で、振りを覚えている先輩メンバーが多いので、STU48の2期研究生たちとメンバーをシャッフルして合同の公演もやってみたいです。」と期待をふくらませた。

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 その後は『アイドルなんて呼ばないで』『僕とジュリエットとジェットコースター』『ヒグラシノコイ』『愛しさのdefense』『向日葵』とメンバーを分けてのパフォーマンスを5曲続けて披露し、短めのMCを挟んで『竹内先輩』『そんなこんなわけで』『デジャビュ』を全員で披露。

 その後の岡田を交えたMCに2期研究生メンバーは一同緊張しつつも、『第3回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦 ファイナリストライブ』に岡田と出演していた池田裕楽は、「奈々さんには、親子かのようにすごく優しくしていただいていて…ユニットライブの現場のあとお礼のあいさつをしたら『(池田は)末っ子だからよろしくね』と言われました(笑)。」と、既に親睦を深めている様子を見せた。

 ラストは今泉美利愛の「こうして毎日生活していると失敗しちゃったりつらいこともあるけれど、いつも希望とか夢を胸に、自分らしく生きていこう。そんな気持ちを歌っている曲です。」という曲フリとともに『夕陽を見ているか?』を披露し、公演は一旦終了。そして、観客の手拍子によるアンコールの期待に応え、『Lay down』でメンバー全員が再登場。

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 その後のMCで田中美帆は「今、大変な状況ですが、私たちのためにこうして神戸港に集まっていただきありがとうございます。」と感謝の気持ちを改めて観客に伝えた。

 岡田奈々は「自分もAKB48の研究生時代に、僕の太陽公演をやっていたのでこうして後輩たちと踊れることが感慨深いです。2期研究生にはもっともっと成長して素敵なアイドルになって、誰かの太陽になれるような存在になってほしいです。私もこれ1回だけではなく、何回でもこの公演に出られるように頑張ります!」と今後の出演にも意欲を見せた。

 最後は『BINGO』『僕の太陽』を披露。コロナ禍ということもあり、交流の少なかった岡田奈々と2期研究生の距離が縮まり、メンバーのさらなる成長を感じさせられる公演となった。

 「ありがとう!STU48号ツアー」は、全16公演を予定。今後、香川・岡山・徳島・愛媛・山口と巡り、ラストは5月23日(日)母港・広島国際フェリーポートにて公演を実施予定。

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