『ぺっとぼとリテラシー』は嘆きのメッセージ
――頭の中が音楽でいっぱいなんですね。アルバム制作は音楽に没頭出来たので、完成した時の達成感はあったのでは?
ありました! すごく楽しかったです。
――メジャーとインディーズでは関わってくる人数が違うと思うのですが、結構アドバイスを周りからもらったり?
それがほとんどなかったんです。すごく私を尊重してくださって、みなさん優しかったです(笑)。でも、私だけのワンマン運転だと見えないことも沢山あるので、いろんな意見を聞きたいと思っています。むしろ、ないと不安ですから。そのなかで今は最終的なジャッジを私に決めさせていただいているので、本当にありがたいですし楽しいです。
――意見は聞くけど、収録曲の「エゴサーチで幸あれエブリデイ」の歌詞にもあるように、エゴサーチして批判されてるのは嫌なんですよね?
嫌です(笑)。それを発見したらファボします!(編注=ファボとはツイッターで“いいね”をすること)
――見てるぞと(笑)。
今は批判や悪口は基本的にスルーしませんので。今のところはですけど(笑)。
――(笑)。さて、今作のアルバムタイトルがすごく興味深いのですが、なぜ『ぺっとぼとリテラシー』というタイトルにしようと?
全曲揃った後、最後に「どうしようかな」と考えました。ペットボトルって透明で全てが真実としてこっちに見えているように思いがちなんですけど、でも実際はペットボトル越しに見えているものというのは屈折していたり歪んでいたり、ちょっとずつなんですけど、形を変えて見えているですよね。
現代って騙してやろう、嘘をついてやろうと企んでる悪い発信者、それとは逆に真実や本質を伝えたいと思って努力している発信側などの思いがあるのに、その上っ面だけでわかった気になってしまっている人達に対しての、私からの嘆きのメッセージをこのタイトルに込めました。ちょっと見たり聞いただけでわかったと思わないで欲しいんです。わからないということを、しっかり認識した方が良いのではないかなと私は思うんです。
――私もそう思います。ではメジャーデビューするわけですが、現在の心境をお聞かせください。
音楽を生業にしたいと常に思ってきた私としては、メジャーデビューというのはスタートラインなのですが、これまでの続きの大きな“きっかけ”としてメジャーデビューを捉えていて、3年前にステージに立った時から音楽を生業にしていく為、たくさんの人に知ってもらうためにやっていくことは今も変わりはなくて、それを実現するために一番良い選択がメジャーデビューだと思いました。
――最善の選択ですね。
デビューしただけで広がるとは思っていないので、このきっかけをどれくらい活かすことが出来るかだと思っています。この機会を与えていただいたので、私が何が出来るのかを考えています。とにかく多くの人に私を知ってもらうために売れなくてはいけないと思っています。
私にしか出来ない面白いと思っていることを発信していって、興味をもってもらうために努力をすることが、最低限、今の私がしなければいけないことだと思っています。その繰り返しで永久機関のように続けて行きたいです。それが出来れば面白いことももっと出来るし、変わり続けられるとも思っています。
――そのなかでメジャーというフィールドに期待していることはありますか?
今までは私が全てでした。何をやっても全部私に返ってくるんです。今は私が出来ない領域があると思っています。なので、期待というよりは周りの皆さんを信じることだと思っています。なので、私は自分が出来ることを常に考え続けていくだけです!
(おわり)