エチオピアと日本のメロディは似ている、現地に訪れ感じる共通点
エチオピアの様子(撮影・小池直也)
<記者コラム:オトゴト>
筆者は現在、エチオピアに訪れています。Wi-Fiも弱いですし、道路に信号はほとんどないです。先程ホテルのシャワーも出なくなりました。=写真はエチオピアの様子。小池直也撮影=
こちらの人々は、やはりアフリカなので踊るのが大好きです。エチオピア音楽は伝統的な物から最近の物まで、ダンスミュージックが人気。3拍子系の物が多く、手拍子を日本人の様に拍の頭で叩きます(とはいえ基本的なリズムはアフリカ的)。
そしてメロディも日本の演歌の旋律に似ています。これにはこちらで演歌が流行ったから、戦前に日本とエチオピアの交流があったから、もっと昔に遡るとエチオピアから日本に文化的な流入があった、など諸説がありますが定かではありません。ただ、2国間に何かの縁があることは間違いなさそうです。
さらに現地ラジオDJの話では、エチオピアンR&Bやヒップホップも盛んで、K-POPも段々と聴かれ始めているそうです。J-POPの普及はまだまだとの事でしたが、これからどうなっていくのか注目されるポイントだと私は思います。
さて、インフラが整ってなかったり治安が悪い場所もありますが、こちらの人々はとても親切。さらに彼らの生活やコミュニケーションに触れると、反対に便利な環境にいる我々が忘れてしまった『豊かさ』を感じます。
「インスタ映え」という言葉がもてはやされる様に「いいね」やSNSのフォロワーを気にするなど、色々な事が得票化/選挙化している今日この頃。日本の音楽シーンもMCで「○○をよろしくお願いします」という言葉を聞く機会が増えました。音楽と政治の分断が騒がれる事もありますが、物事は(小さな単位で)政治的になっている気がします。
また普段、好きな音楽を聞かれた時に「色々聴くので、わからない」と答えてしまう事もしばしば。果たして、好きなものがわからないというのが『豊か』なのでしょうか。
もちろん文明の針を戻すことはできませんし、それを否定するつもりもありません。むしろ、それを享受したい。ただ、その中で『豊かさ』を保つにはどうしたら良いのだろうと思うばかりです。【小池直也】