レゲエカルチャーからパンチ食らった、RAY 忘れていた繋がり
INTERVIEW

レゲエカルチャーからパンチ食らった、RAY 忘れていた繋がり


記者:榑林史章

撮影:

掲載:17年09月29日

読了時間:約7分

 レゲエシンガーのRAYが、20日にメジャー1stアルバム『レイシング』をリリース。弾き語りのストリートミュージシャンからレゲエシンガーに転身、2014年にアルバム『ポガティブ』が、オリコン・インディーズ・チャート2位を獲得。今年配信した「アイライフ」や「鼻歌」、「I&I」は、全てiTunesレゲエ・チャート1位を獲得し、アルバム『レイシング』はiTunes総合チャートでも6位を記録、YouTubeの総再生回数は600万回超えの人気を得た。「レゲエカルチャーと呼ばれる文化そのものからパンチを食らった」と衝撃を受けた、レゲエの魅力など話を聞いた。【取材・撮影=榑林史章】

もともとはフォークをやっていた

RAY

――どういうきっかけでレゲエをやろうと?

 僕は、もともと19さんやコブクロさんなどのフォークをルーツとしたようなシンガーソングライターを目指して、アコースティックギターを弾きながら路上ライブをやっていたんです。

――まったくレゲエじゃなかったんですね。

 そうなんです。それである時、友だちのところに録音機材を借りに行ったら、そいつがレゲエをやっていて。トラックを渡すからレゲエの曲を歌ってくれないかと頼まれて数曲作って、その友だちがやっていたイベントで歌ったのが最初でした。

――意外な入り口ですね。

 レゲエの入り方としては、すごく特殊だと思います。その流れでクラブに通うようになって、自分の中で占めるレゲエの割り合いがどんどん大きくなって、今に至っています。

――レゲエのどういうところに魅力を感じて、傾倒していったのですか?

 音楽そのものよりも、レゲエカルチャーと呼ばれる文化そのものからパンチを食らった感じです。ほとんど行ったことがなかったクラブに行くようになり、お酒を飲みながら流れている音楽が楽しければ声を出す。ライブのやり方も俺が知っていたものとはまったく違って、例えば“ラバダブ”というカルチャーがあって、オケだけ流しておくと好きなやつが勝手にステージに上がって歌うというもので。フォークソングをやっていた俺からすると、最初にそれを見た時は本当に訳がわからなかったです。でもそのインパクトが大きくて。

――そこに新鮮さを感じて、楽しいと思ったんですね。

 そうです。それからいろんなレゲエを聴くようになって、ボブ・マーリーを聴いて格好いいと思ったり、どんどんいろんなレゲエのアーティストに興味を持つようになっていきました。それで、日本人で最初に衝撃を受けたのはBESさんというアーティストで、その人に憧れたのもレゲエを歌うようになったきっかけです。

――BESさんのどういうところに憧れて?

 レゲエのアーティストにこういう人もおるんや! という。レゲエだけどすごく聴きやすくて、純粋に格好いいと思いました。レゲエのアーティストによっては、聴きやすいという言われ方を嫌がる人もいますが、俺は純粋に聴きやすくてそこが良いと思ったんです。それにレゲエをやっている人には、いろいろな方がいますけど、基本的に気の良い人が多いので、そういう部分も自分に合っていたと思うし。

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