シンプルでもシンプル過ぎない、アイドラ 音楽もファッションも
INTERVIEW

シンプルでもシンプル過ぎない、アイドラ 音楽もファッションも


記者:小池直也

撮影:

掲載:17年06月05日

読了時間:約16分

邦楽っぽさと洋楽っぽさのバランス

I Don't Like Mondays.

ーー「On my way」は海外っぽい要素が少ないと感じました。

悠 僕らの中では「洋楽/邦楽」というのは、あまり関係ないんです。最近はとくにそういう事にこだわるのも飽きてきていて。ただ、「I Don't Like Mondays.」として、これはあり、これはなしというのがあります。それと、サウンド的に広がりを感じる曲、これからフェスとか野外公演に似合う曲というのを念頭に置いて作曲を進めていきました。

 踊れるというのもいいんですけど、ライブならではの飛び跳ねる様な物も好きなので。自分がお客さんだったら、踊れてクラップするような曲もあれば、ジャンプしたりする曲、一緒に歌える曲とか、沢山あった方が楽しめると思うんです。自分たちもそういうバンドでありたいと思っています。あくまでもライブバンドなんだ、という考え方で作曲をしました。

謙二 この曲は全員一致で「推し曲にしよう」という想いがありました。僕らは基本的に洋楽を聴くので、I Don't Like Mondays.の曲は洋楽っぽい曲が沢山あるんです。でも僕は、普段洋楽を聴かない人に洋楽に興味を持ってほしいと思っているので、この曲が入り口になったら良いなと。邦楽っぽさと洋楽っぽさが良い感じに混ざった曲になったと思っています。

悠 歌詞に関しても、英語で書こうと思ったら出来たんですよ。でも、それはそれで普通の曲になってしまいそうで。BGMとしては良い感じだね、くらいの曲になるのが目に見えてたんです。この曲が持つ良さは、BGMとして聴くものじゃないなと、サウンドを聴いて思いました。伝わるメッセージがないと今僕らが出す意味が無いので。

秋気 僕は先程も話したんですけど、個人的な目標として「バンドとしての強みを伸ばそう」というのがあって。この曲は、当初からしっかりバンドサウンドで作りたいと考えていたんですけど、時間的に楽器を触る時間がなくて。いきなりレコーディングだったんです。僕らの作品はいつもそうなんですけどね。そっちの方が良い時もありますし。

 でも今回はバンドっぽさを出したいのに、アレンジを打ち込みで考えただけの状態で、いきなり生音での録音だったので正直不安がありましたが、今回で打ち込みだからできる事と、生だからできる事の境がはっきり見えた気がします。それがアレンジにまで影響しているんです。「On my way」のアウトロのパターンって、多分打ち込みだと出来ないと思うんですよ。

 ああいうのは、打ち込みだと機械的でいやらしくなってしまって、できないんです。でも、それをレコーディングでたまたまやった時に凄くハマりまして。「最後にもう一段階変化が欲しい」と皆で相談していたところもあって。悩んだんですけど、結果やって良かったなと思っています。

兆志 ギターも結構入っているんですよ。レコーディングの日は、2回くらいリハしてから「さあ録ろう」という時にアンプが壊れてしまったんです。結構落ち込みました(笑)。そのエレキギターを録る時間をアコースティックギターの録音に当てたので、実験しながらできました。結果、上手く混ぜられてよかったかなと。イントロもレコーディング直前で作ったんですけど、気に入ってます。

 この間、ライブで初めてやったんですけど、色々と課題が見えましたね。CDに入っている通りのエレキを弾いてしまうとノリが合わないんです。アコギが結構リズムをぐいぐい押してくれているので、それを同期(ライブ時に補助的に出すトラック音源)で出してはいるんですけど、その役割をエレキでやらないとなと。この曲は、これからライブでどんどん進化していくと思います。

ーー「TONIGHT(KSUKE Remix)」のリミックスの経緯についても教えてください。

悠 僕らの曲をリミックスしてもらうというのは、以前も取り組んだ事があります。リミックスを積極的にやってもらいたいと、ずっと思っていて。前回は結構僕らがディレクションして「ここはこうして、こうしていきましょう」みたいな感じでやったんです。確かに楽しかったんですけど、それだとリミックスしてもらう意味がなくなってしまう。だから今回は自分たちの曲をDJさんの感性で、固定概念なく自由に編集してもらう、ということを念頭に置いていました。狙った通り、予想外な感じで面白いものが上がってきました。

 KSUKEさんとは、面識はなかったんです。プロデューサーのつながりで何名か候補を挙げてもらっていました。僕らもちょうどKSUKEさんにお願いしたいと思っていたので、すぐにお願いしました。

謙二 お願いしたら、本当にすぐリミックスして戻してくれて驚きました。

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