趣味はバラバラ
――洋楽のヒップホップが好きなんですか?
MASAHARU 僕は、ちょっと昔のR&Bで、ホイットニー・ヒューストンとかブライアン・マックナイト(米・歌手、プロデューサー)とか。ヒップホップだったらタイガ(米ラッパー)が好きですね。
MARK 僕はヒップホップを聴くことが多くて。ケンドリック・ラマー(米ラッパー)はデビューのときからCDを買ってます。自分たちがやる音楽にしても、やっぱり自分たちがカッコイイと思うものが、いちばん気持ちが乗りますからね。それはヒップホップでもR&Bでも、ポップスでも変わらず。そういう気持ちから出来たのが、このアルバムなのかなと思いますね。
TATSUKI 僕はダンスをやってたので、踊って気持ち良いかどうかという感覚で聴くんですけど、昔よく聴いていたのは、オマリオン(米歌手、俳優)です。ダンスを抜きにしたときは、歌詞を重視した音楽が好きなので、アコースティックサウンドの曲を聴いたりしています。
REIJI 趣味はバラバラだけど、その個々の持ち味を、FlowBackとしてやる音楽に持ち込めるのが良いところですね。
MARK 5人で1曲を歌っていても、聴いていた音楽のルーツが違うから、そこで個性が出ます。実際にMASAHARUと最初に会ったとき、歌を聴いて「R&Bが好きなんだな」って分かったし。他のメンバーもそうです。
JUDAI 確かにMARKとMASAHARUは、R&B好きだというのがリズムの取り方にも出てるよね。2人は結構アウト・テンポ(拍子をずらす)で…リズムは合ってるんだけど、コンマ何秒遅く拍を取るから、それがブラックミュージックやジャズ系のサウンドにすごく合う。
――アルバムの1曲目、表題曲でもある「VERSUS」は攻撃的で、まさしく『VERSUS』というアルバムに相応しい曲ですね。
TATSUKI 僕たちが、アルバムを『VERSUS』と名付けたときの思いを、そのまま汲み取った楽曲です。それぞれの歌い方にも気持ちが乗ってるし、特にJUDAIのラップが、すごいです。
――ラップの歌詞は、JUDAIさんが自分で?
JUDAI はい。言い方が変ですけど、ラッパーは“オイシイ”ポジションと言うか。ボーカルのメロディは、4人で割り振るけど、ラップのパートは、空けて渡されるので、自分が言いたいことを自由に書けますね。
TATSUKI でもJUDAIは、普段の5人の会話から、想いや言葉を汲み取って書いてくれているんです。だからラップには、JUDAIだけじゃなく、みんなの思いが込められているので、ラップパートは僕らも気持ちがアガります。
――9曲目の「Phoenix Rise」は、作詞クレジットがFlowBackになっていますが、全員でどのように書いたんですか?
TATSUKI 曲を聴いて、一人ひとりでその1曲に対して歌詞を書いて、良い言葉をピックアップして繋いでいった感じです。でも、みんな歌いたいことがほとんど同じだったから、違和感もなくて。
MASAHARU でも歌詞を書くのは、めちゃめちゃ大変でした。移動中とかホテルとか、みんな寝る間を惜しんで書いていました。
TATSUKI 遠征先のホテルで、何日かオール(徹夜)しながら書いたよね。
JUDAI 僕は、いつもラップの歌詞を書いてるから余裕だと思ってて、気づいたら前日で焦りました。移動の車で、みんなが仮眠を取ってる時に、1人で書きました(笑)。
MARK 僕もみんなと一緒で、徹夜して書いたんですけど、MASAHARUは1人だけ先に書けてたよね。
REIJI 「何でそんなに早く書けるの?」って聞いたら、「時間じゃない。降りてくるかだ!」ってカッコイイことを言ってた。
MASAHARU ああ、それはふざけて言ったんだと思う。
REIJI カッコイイと思っちゃった気持ちを返してくれ!(笑)
――みんなで書いた曲というと、思い入れも倍増ですね。
JUDAI FlowBackの人間味と言うか。カッコイイ中にも、隙とか泥臭さがある感じが出ています。