NOISEMAKERとHello Sleepwalkers、レーベルメイト初競演

NOISEMAKER、２回目のTWIN TOWERがスタート

　前回の「TWIN TOWER」から約１カ月、サウンドチェックで今日はどのようなライブを観せてくれるのか、期待感を煽ってくるNOISEMAKER。というのも、前回もそうだが、楽器隊3人のサウンドチェック時の演奏で、既に体を揺らし、ノッているファンもちらほら見える。このようなちょっとしたことが、ライブへの期待感を高揚させる。

　いよいよ、NOISEMAKERのライブがスタート。SEとして映画 「バックトゥザフューチャー」のテーマソングが流れるとメンバー1人づつ ステージに登場。最後にAG（Vo）がステージに上がると「かかってこ い！！」とオープニングナンバー「KNOW YOUR BRIDGE」でライブの幕を開けた。スピーディーでハードなナンバーに会場のテンションは既にMAXだ。間奏では打点の高いジャンプで会場が揺れる。

「やっぱライブハウスっていいな。燃え尽きたいかUNIT!!誰一人置いてかないから、全員かかってこいよ！！」とAGが煽ると始まったのは 「Her Diamond」。真っ赤なライティングが闘争本能を掻き立てていく。早くもモッシュで応戦するオーディエンスによって、会場は更に熱気に包まれた。立て続けに「REASON」へ。重心の低い、ヘヴィサウンドで押し潰されそうだ。音の塊が弾丸のようにぶつかってくる。

アットホームなMC

　MCでは演奏中とはまた違ったメンバーが観られる。このギャップも NOISEMAKERの魅力。「（対談の時）Hello Sleepwalkersから、俺らが怖いって言われた。全員雑魚なんだけどな」と語るAG。すかさずHIDE（Gt）が「俺以外、全員怖いっしょ」とツッコむと、会場から笑いが起きた。確かに音とアー写だけを見たら、ちょっと近寄りがたい雰囲気もあるが、MCで話す彼らからはアットホームな空気感すらある。

　「次の曲、全員でアホになりたいんですけど、いいですか？」と始まった のは「THE NEW ERA」。HIDEの空間を切り裂くようなギターからスタート。AG がフロアにダイブし、オーディエンスの上を転がっていく。楽器陣3人も UTAのところに集まり笑顔を見せた。純粋に演奏を楽しんでいるのがわかる。そして、「DRIFTING CLOUDS」突入。NOISEMAKERのグルーヴに体が自然と動いてしまう。

　「人生は一度きりだから、高く飛ぶなら思いっきり飛んで行こうよ」とAGが語ると、先月19日にリリースされたニューシングル「Butterfly」 を披露。イントロは雲の切れ間から光が射すようなイメージ、壮大な雰囲気でテンションが上がっていく。 オーディエンスも聴き込んできたのだろう、前回の時よりも一体感が増してきているように思えた。

アンコールで“アボカド”コール

　そして、「迷っている人、わからなくなっても、落ち着いて自分の心に耳をすませば、自分だけの答えが返ってくる歌」とAGが語る。「OBEY YOUR VOICE」を披露。以前インタビューで話してくれた「ライブの事は何も考えずに作って、いざライブでやったら強かったというパターン」と 語っていた楽曲で、メロディと歌が印象強いナンバーだ。 NOISEMAKERからしたらミディアムテンポな楽曲で、攻撃的なセットリストの中に組み込まれると一層輝きが増す楽曲。

「今度は俺たちが照らす番」とファンに向けた楽曲、「Point of Origin」へ。FACTのドラマーEijiと共に構築したという、A メロの手数の多いUTAのドラミングにも注目したい。「ガチンコ２マンだけど、お前らがナンバーワンです」とAG。ラストは「PLATINUM SHOES」を演奏。モッシュで流れてくるオーディエンスと拳を合わせる AG。大盛り上がりの中、本編を終了した。

　アンコールを求める手拍子が代官山UNITに鳴り響く。UTAがステージに戻ってきた。UTAがマイクパフォーマンスでメンバーを呼び込む。緑色の髪の毛のAGはオーディエンスからアボカドとコールされステージに戻ってきた。「何年もバンドやってますけど、こんな出づらいの初めてです」とちょっと苦笑いのAG。アンコールは「RUDE BOY」を披露。今ライブが始まったばかりかと思えるような演奏とパ フォーマンスで「TWIN TOWER＃002」の幕を閉じた。

　レーベルメイト同士の初の競演は、お互いのファンも巻き込み大盛況の中、終了した。ロックという大枠は一緒だが、違う音楽性を奏でる２組のパフォーマンスは圧巻。AGが話していたように「音楽は違えど心の奥底は一緒」だというのを痛感できたライブであった。次回行われる#003では、 大阪出身のスリーピースバンドのBUZZ THE BEARSを迎え、３月17日に代官山UNITで行われる予定。TWIN TOWERのラストは、どのようなライブになるのか今から非常に楽しみだ。（取材・村上順一）