NOISEMAKERとHello Sleepwalkers(撮影・Takashi"TAKA"Konuma)

NOISEMAKERとHello Sleepwalkers(撮影・Takashi"TAKA"Konuma)

 【ライブレポート】4人組ロックバンドのNOISEMAKER(ノイズ メーカー)と5人組ロックバンドのHello Sleepwalkersが18日、東京・代官山UNITで『TOWER RECORDS Presents 『TWIN TOWER』#002』を行った。TOWER RECORDSとNOISEMAKERのコラボ企画で、1月19日を皮切りに全3回行われる。2回目の開催となった本公演は、同じレーベルメイトによる熱いライブ競演となった。ジャンルの異なる両バンドだが、互いに共通する“音を楽しみたい”という思いを持ったNOISEMAKERとHello Sleepwalkersの2マン公演の模様を、ミュージックヴォイスが以下にレポートする。

意外!?な曲からライブをスタート

 定時を少々過ぎたところで暗転すると、インダストリーなオープニング SEをBGMに、Hello Sleepwalkersのメンバーが一人づつステージに姿を現した。紅一点のナルミ(Vo.Gt)がタオルを掲げるとフロアから大歓声が上がる。

 そして、シュンタロウ(Vo.Gt)がマイクの前に立つと「TWIN TOWER楽しむ準備は出来てますか?一緒に遊ぼうぜ」と煽り、始まったナンバーは「猿は木から何処へ落ちる」でライブの幕を開けた。イントロでシュンタロウも“掛かってこいよ”と言わんばかりの表情を浮かべる。この曲がオープニングとは正直意外だった。割りと最近は後半に演奏されることが多い同曲だが、1曲目に持ってきたことでいきなりトップギアでスタート。メンバーもオーディエンスも初っ端からテンションMAXで盛り上がっていった。

 続けて、1stシングルである「円盤飛来」へ突入。マコト(Ba)の ヘビーでファンキーなベースプレイが光る。グルーヴィーな演奏に体が自然 と動いてしまう。シュンタロウのロックでストレートな歌声とナルミのハイ トーンで突き抜ける歌声のツインボーカルもHello Sleepwalkersの魅力。後半の1拍づつ増えていく変拍子セクションもそれを感じさせず、自然に乗れてしまうから不思議だ。昨年のツアー 「Quintet Laboratory」でも観せた、短いインストセクションを挟み「アキレスと亀」へ。サビではユウキ(Dr)の息もつかせぬスピーディーで心 地よい2ビートのドラムにオーディエンスも興奮を隠せない。

ジャンルは違うけど音を楽しむということは絶対一緒

 MCでは、9日に放送されたタワーレコードのストリーミング配信メ ディア「タワレボ」での対談について話してくれた。シュンタロウは対談し たNOISEMAKERの印象を「怖い人たちだと思っていたけど、良い人たちだった。いや良い人というのは(表現として)ざっくりだな」とその表現を別の言い方に変えたが「熱いし、面白いし...良い人だなと」と結局 “良い人”と締めくくってしまい、フロアから笑いが起こる。 「(NOISEMAKERと)仲良くなって、対バンしてみてジャンルは違うなと思うんだけど、音を楽しむということは絶対一緒だと信じているので、みんなも暴れたい人は暴れて、歌いたい人は歌って、ゆっくり観たい人はゆっくり観て、いつもどおり楽しんで帰ってください」と自身の思いを 語った。

 そして、3月にリリースされるニューアルバム『Planless Perfection』から「2XXX」を披露。速いテンポに複雑なフレーズが絡み合い、拍子の区切り方の妙を堪能できる。Hello Sleepwalkersの新境地とも言えるサウンドで代官山UNITが緊張感に包まれていく。続けて、スペーシーで幻想的なサウンドが代官山UNITを包み込み、「天地創造」へ。静から動、動から静へと、めまぐるしく変化していった。ライブ中盤戦でまた違った世界観を聴かせてくれるHello Sleepwalkers。

リードトラック「神話崩壊」を披露

 2度目のMCでは「5月から始まるツアーでも会いたいし、CDを手に取ってもらって私たちの音にも出会って欲しい」とナルミが話すと大きな拍手が会場から降り注いだ。それに感化されたかのように「終わりたくねぇなぁ」と名残惜しそうにシュンタロウが話す。「代官山UNIT、体温をガ ンガン上げていきませんか?イケるかUNIT!!」と更に会場を煽り立て、ニューアルバムのリードトラックである「神話崩壊」を演奏。“ナンマイダ”と“アーメン”というバックコーラスが耳に残る攻撃的な楽曲。間奏では、多彩なフレージングでギターソロを聴かせるタソコ(Gt)のテクニックで魅了していった。これからもライブで演奏されていくであろうナンバーに、アルバムへの期待感が高まっていく。

 後半戦に突入し、「百鬼夜行」を披露。イントロでオーディエンスの反応を見て、微笑むシュンタロウ。Hello Sleepwalkersのライブでは定番のナンバーで、会場の温度は更に上昇していくのがわかる。続いてバンドの楽曲の中では異彩を放つ「Worker Ant」に突入。オーディエンスと“モクモク働こう”と大合唱。今までの楽曲とはまた違った、デジタリックでダンサブルな楽曲に会場はノリノリ。

 そして、「全部余すことなくブチこんで行け!!」とシュンタロウが煽 り、ラストはキラーチューン「午夜の待ち合わせ」を披露。バンドの持てる力をすべて出しきったかのような、鬼気迫る演奏で全9曲、Hello Sleepwalkersのライブの幕を閉じた。

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