INTERVIEW

岩田奏

「自分ができることを着実に」ドラマ初出演作に臨む姿勢:ドラマ『姪のメイ』


記者:村上順一

写真:木村武雄

掲載:23年09月14日

読了時間:約6分

 俳優の岩田奏が、本郷奏多と大沢一菜がW主演を務める木ドラ24 『姪のメイ』(テレビ東京系 毎週木曜深夜24時30分~ 放送中)に出演。岩田は田中美奈子と川田広樹(ガレッジセール)が演じるワイン農園を経営する夫婦の息子、平田純を演じる。ドラマ『姪のメイ』は、姉夫婦を亡くした主人公・小津高一郎が姪っ子・春日部メイを1カ月だけ引き取ることになり福島へ仮移住するひと夏の出来事を描いたヒューマンコメディーで、ロケは福島12市町村で行われた。今年3月に公開された映画『雑魚どもよ、大志を抱け!』で注目された岩田のドラマ初出演作となる。インタビューでは、反抗期の平田純を演じるに当たって意識していたことや、趣味のギターやシャーペン、特技のドラムについて話を聞いた。【取材:村上順一/撮影:木村武雄】

メイのイメージがいい意味で違った

©「姪のメイ」製作委員会

――出演が決まった時の心境は?

 決まった時はすごく嬉しかったです。しかも主演が事務所の先輩の本郷奏多さんで、お会いしたいと思っていたので、お会いできて嬉しかったです。

――今年は映画『雑魚どもよ、大志を抱け!』に出演されましたが、ドラマと映画ではどのような違いを感じましたか。

 まず撮影日数が違いました。『雑魚どもよ、大志を抱け!』の撮影期間は 1カ月ぐらいでしたが、『姪のメイ』は僕がロケ地の福島に行っていたのは1週間くらいでした。また、本作では監督さんが2人いて話ごとにテイストが違ったり、僕が経験した映画と違ったところでした。

――脚本を読まれてどのような感想を持ちましたか。

 キャストの皆さんもおっしゃっていたのですが、脚本を最初に読んでイメージしていたメイと実際のメイはいい意味で違いました。僕の中で脚本を読んでいた時は、ザ・女の子みたいな感じの子をイメージしていたのですが、大沢さん演じるメイはボーイッシュでかっこいい感じだったので、すごく面白いなと思いました。

――自分の中のイメージとギャップがあったんですね。

 はい。他の出演者さんもそのギャップがすごくいいと仰っていました。

――岩田さんが演じた平田純。どのようにアプローチしようと考えていましたか。

 平田純は作中で反抗しているシーンが多いです。学校など普段の姿はドラマではあまり描かれていないので、普段の純がどういうことをしているのか、細かい設定みたいなものを監督さんとお話ししました。僕のイメージだと普段学校にいる時は普通に過ごしているけど、メイたちや親に反抗している、そんな2面性のイメージを持って撮影に臨みました。

――平田は反抗期なんですよね。

 はい。でも、普通の反抗期とはちょっと違うのかなと思いました。僕と竹原ピストルさん演じる赤井(雄志)さんとの回のテーマが愛情なのですが、親に対する愛や感謝はしっかり感じているけど、その中で反抗する姿勢というのは大事にしていました。

――ちなみに岩田さん、反抗期はありました?

 小学校3年生か4年生頃に短い期間でしたが、自分にも反抗期はありました。いま振り返ると僕の反抗期は親とあまり話さない感じでした。

――今回、福島ロケでしたが福島の印象は?

 すごく自然が豊かでした。僕が撮影していたワイン農園は高い場所にあって、そこから町を見下ろせるのですが、その町並みがすごく綺麗で印象に残っています。他にも海のシーンもあって、東京で水平線は普段なかなか見られないので、それもキレイですごく良かったです。

――両親役の田中美奈子さん、ガレッジセールの川田広樹さんと共演されてみて、刺激をもらったりとかありました?

©「姪のメイ」製作委員会

 お2人とバーベキューをするシーンがあるのですが、そのシーンはお会いしてすぐの撮影でした。ずっと前から仲が良かったかのような感じがあって、その雰囲気をすぐに作れてしまうのがすごいなと思いました。本当のお父さん、お母さんのような感覚がありました。

――お会いしたかった本郷さん。お話はできましたか。

 本郷さんとお会いできたのは、みんなと一緒のシーンくらいで、あまりお話しはできなくて。ただ、本郷さんのお芝居を近くで体感させていただいて、言葉にするのは難しいのですが、すごく惹きつけられるものがありました。

――ドラマ撮影を通して自分の中で新たな課題や目標は見つかりました?

 役についての掘り下げをもっとしたいと思いました。今回、前よりも人物像を掘り下げて撮影に臨んだので自然にできたと思います。とはいえ、演じている時に素の自分に戻りそうになる瞬間があるので、そうならないように役になり切る時間を増やしていけたらと思いました。

――岩田さん、憧れの役者さんはいますか。

 この人みたいになりたい、といった具体的な役者さんはいないです。いまは自分ができることを着実にやっていきたいと思っています。やってみたいと思ったことは何でも挑戦したいので、いろいろな役ができたらいいなと思っています。

シャーペンがすごく好き

木村武雄

岩田奏

――さて、この世界に入ったきっかけはどんなものだったんですか。

 父と街を歩いていたところをスカウトされたのがきっかけでした。

――もともとこの世界に興味はあった?

 正直、事務所に入る前はそこまであったわけではなかったのですが、徐々に興味が湧いてきました。

――さて、プロフィールを拝見させていただいたらドラムを 6 歳からやっているとのことで、ミュージシャンにも興味があったり?

 今もドラムは先生に教えてもらいながら練習しています。ミュージシャンとしての活動もいつかやってみたいです。

――最近ギターも始められて。

 はい。父がギターを弾けるので、家で教えてもらっています。

――お父さんはプロのギタリストとか?

 母はプロのピアニストなのですが、父は学生時代にやっていた感じだと思います。

――音楽一家なんですね。最初にドラムを始めたきっかけは?

 父が勧めてくれました。その理由がドラムは叩けば音が出るから挫折しにくいんじゃないかって。僕自身、音楽を始めるならドラムはすごくいいと思います。

――どんな音楽を聴かれていますか?

 普段はJ-POPが好きですけど、ドラムではジャズも演奏するのでそういう感じの曲も聴きます。

――ジャズはどのような曲を聴いたり、演奏していますか。

 「モーニン」(アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ)をよく聴いています。僕はジャズを聴くとリフレッシュできますし、ドラムがうまくなるためにすごくいいと思います。

――ギターではJ-POPを?

 はい。ギターは始めたばかりなので、あまり弾けないのですが、菅田将暉さんの「さよならエレジー」やTani Yuukiさんの「W/X/Y 」などをカポタストつけてコードを押さえやすいようにして練習しています。また、友達と通話しながら僕がギター弾いて、その友達に歌ってもらったりして遊んでいます。

――もう一点、趣味にシャーペンとありますが、どのような趣味ですか。

 僕、シャーペンがすごく好きで集めることが趣味なんです。お年玉や誕生日のプレゼントも全てシャーペンにしてしまうくらい大好きで。この前も値段は張ったのですが、三菱さんの「クルトガDIVE」というシャーペンを買ったのですが最高でした! 筆箱にもたくさんシャーペンを入れているので、今ではお財布以上に落としたら悲しいものになりました。

――何本くらい集まりました?

 40本くらいまでは覚えているのですが、おそらく50本近くあると思います。

――シャーペンのどのようなところに惹かれたのでしょうか。

 機能やデザインがすごく豊富なところと、使うと勉強が楽しくなります。いろいろなシャーペンをローテーションしながら使っているのですが、それが本当に楽しくて。

――勉強も捗りそうですね。最後に、岩田さんが思う本作の見どころは?

 本作はジャンルでいったらコメディなのですが、シリアスなシーンもあり、そのバランスが魅力的だなと思いました。シリアスといってもそこまで重くはないので、ぜひ楽しんで観ていただけたら嬉しいです。

(おわり)

ヘアメイク・・・田中陽子
スタイリスト・・・伊藤省吾(sitor)

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