原恵一監督、杏、松岡茉優、市村正親、東山奈央

 松岡茉優、杏、市村正親、東山奈央、原恵一監督が18日、都内で開かれた、映画『バースデー・ワンダーランド』ジャパンプレミアに登壇した。

 映画は、『クレヨンしんちゃん』や『河童のクゥと夏休み』などを手掛けるアニメーション監督・原恵一氏の最新作。累計発行部数50万部突破の柏葉幸子氏著『地下室からのふしぎな旅』(講談社青い鳥文庫)が原作。主人公アカネが、突然現れた大錬金術師のヒポクラテスとその弟子に託された危機に瀕した世界を救うために奮闘する姿を描く。

 主人公アカネの声を演じるのは松岡茉優。アカネと一緒に冒険に出るチィ役を杏、ヒポクラテス役を市村、その弟子・ピポ役を東山奈央の声をそれぞれ演じる。

 原監督とは実写映画で一緒になったことがあるという松岡。実写では言葉少なく細かい要望もあまりなかったようだが、本作では「一行ずつご指導たまわりまして、安心して務めることができました」。監督とのやりとりは「忘れてしまった」ととぼけた市村は「それはうまくいったからだと思う。僕は舞台役者で職人気質なところがあったので、それを監督に修正してもらった」と語った。一方の監督は「映画はお客さんとの真剣勝負だと思っています」と語った。

 この日、松岡は黒一色の地味な衣装で登場したが、「失った色を取り戻す」という映画のテーマに沿って早着替えに挑戦。一発勝負だが見事にカラフルな衣装に替わった松岡は安堵の表情を見せた。

 また、自分に自信がないアカネのキャラクターに合わせて「自信がなくて一歩を踏み出さなくてはいけないときはどうする?」という質問が登壇者になされた。

 松岡は「緊張すると胸がバクバクする。そんな時、私は緊張しているではなく興奮していると思うと、舞台でもパワーに変わる。重荷がパワーに変わります。新社会人や新学年の方もいると思いますが、ドキドキがパワーになるので」と語り、そう思えたのは「初めて津川雅彦さんと1対1でお芝居する時でした。私がが3ページ分を言うセリフで。緊張して寒いから震えて、でもそこからです」。

 一方の杏は「新しいことをする時は緊張する。でもやる前とやった後でぶつかる問題は違うと思う。とりあえずぶつかってみるのは大事。10代の頃にモデルで海外に行ってファッションショーに出た。でもいろいろと調べていたら怖くて出れなかったと思う。そこでしか得られないものを得られた」。

 また、「失くしたくなかったけど、失くしてしまった宝物は?」と聞かれた登壇者。杏は「万年筆」。親から成人の祝いで買ってもらった万年筆でキューバで失くしたそう。「親には言っていないから報道で知ると思う。来月誕生日なので何か買って」とおねだりしていた。

 改めて松岡は「素晴らしい挿入歌がかかり、この作品の集大成が凄い密度で迫ってきます。この種類の涙はいつから流していないんだろう、泣けて泣けてどうしようもないことが後半に訪れます。それがあると、明日から頑張れると思う。原監督が描いた綺麗な体験ができると思う。映画を全員がみたら明日は誰も喧嘩しないのではないか、そう思うほど素晴らしい映画です」と語った。

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