音楽は勝ち負け、電波少女 NIHA-C加入で目指すシーンの高み
INTERVIEW

音楽は勝ち負け、電波少女 NIHA-C加入で目指すシーンの高み


記者:小池直也

撮影:

掲載:18年08月22日

読了時間:約13分

もっと3人でステージに立ちたい

nicecream(撮影=冨田味我)

――NIHA-CさんからみたTSUTAYA O-EASTでのワンマンはいかがでしたか。

NIHA-C スタートは切れたかなと思いましたけど、もっとこうしたいという点もたくさんありましたね。序盤は緊張しかしてなかったですよ。後半から楽しいなと思えました。僕が思っていたより、お客さんも温かい目で見てくれたなと。3月の初ライブの時より、7月のワンマンの方が緊張しました。人生で一番の緊張だったかもしれない。

ハシシ 多分3月のライブはリアクションに対するプレッシャーだったと思うんです。どういう反応があるか。ワンマンは純粋にNIHA-Cくんが体験した事のない規模感だったり、ライブとしての緊張感だったんじゃないですか。

 課題もたくさんありましたね。僕らのライブって基本対バンが多いんです。だから他のアーティストと並んだ時にまだ自分達は弱いなと思う瞬間もあって。当然なんですけど、確かにまだグループとして完成されていない部分もある。でも僕は競争、勝ち負けだと思ってるんですよ。他のアーティストに勝ちたい。お客さんに「どれも良かったよね」とかではなくて、「圧倒的に電波がヤバかった」と言われる様に頑張りたいんです。

――例えばどういうところで改善の必要を感じるのでしょうか。

ハシシ 純粋にまだ僕らがライブを楽しめていない。もっと楽しんでお客さんが楽しめる空気を作っていかないといけないと思います。それは2人体制の頃からの課題でもあるし、僕自身の課題でもあります。やっぱりライブをする上で「音楽を楽しむ」というところに思考がいってないんですよね。ワンマンの時はまだマシだけど、対バンやイベントに出る時は他のアーティスト目当てで来たお客さんの事を考えてしまう。その見せ方のさじ加減がまだわかっていなくて。自分たちのファン向けにライブすると、内輪ノリに見えてしまうかもしれないじゃないですか。

 そういう事でがんじがらめになっていたんです。でも、そこをもう少し振り切りたい。何でもそうなんですけど、振り切れている人って興味ない人も巻き込めると思うんですよ。どんな形であれ。もっとバカになって、戦略としても音楽やライブをもっと楽しまなきゃいけないなと。それは僕が他のアーティストを観て思う事でもあります。結局引っかかりのない言葉をつらつら並べて、薄いまま終わったなと。そこは僕が頑張らなきゃいけないところです。早く3人体制にも慣れて、楽しんでいきたい。今ももちろん人前で自分達が書いた曲を歌うのは普通に楽しいんですけど、もっと吹っ切れないと。

――吹っ切るために何が必要だと思いますか?

ハシシ もっと慣れる事ですかね。こなせる様になるという意味ではなく、DJに近い感覚だと思います。その時その時の会場の空気を読んでいく。空気を感じとる力ですよね。感じ取った上で突破していく嗅覚、人を楽しませるセンスが僕らには必要だと思います。それができればリリックとかも自然にもっと面白くなってくるんじゃないかなと。自分の首を絞めるような発言かもしれませんけど(笑)。

nicecream 3人編成にもっと慣れる、というのは確かにその通りですね。実際2人体制に慣れていったのも場数を踏んでいったからですし。リハーサルにはお客さんがいないですから。もっと3人でステージに立ちたいです。

――結束を強めるために3人でヒッチハイクの旅に出かけるのはいかがですか?

ハシシ 絶対行きたくないです(笑)。もちろんエンタメ精神もあって、バカな事もできるならやりたいですけど純粋に音楽で勝負したいですね。特にMC2人それぞれの音楽的な成長が大切だと思います。いつ1人で振られても大丈夫くらいにもっとやりたい。ラップする事もそうなんですけど、会場を楽しませるスキルという意味でも。

 ツアーもまた始まるんですけど、ライブが重なっている時って自分を客観視できなくなる事が多々あって。逆に終わってから一息ついた頃に咀嚼できるというか、期間が開いた時の方がちょっといいライブできたりする瞬間もあったり。

NIHA-C 僕もツアーは楽しみですね。ライブの回数を重ねれば重ねるほど何かがつかめるんじゃないかなと。個人的にも成長できそうな気がするので、そういう意味でもワクワクしています。

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