ラストアイドルが31日、都内で、3rdシングル「好きで好きでしょうがない」の発売記念イベントをおこなった。ライブでは、同曲を歌唱中に、機材トラブルでバックの音楽が止まるというアクシデントがあったものの、ファンの手拍子と合唱に合わせてパフォーマンスを続け、アカペラで歌い切った。

個性が溢れるシャッフルユニット

 ラストアイドルではこれまで、シングル表題曲を巡ってバトルを繰り広げてきたが、3rdシングル「好きで好きでしょうがない」ではその戦いはなし。ラストファミリー総勢22人で歌った。その内容は“好きだ”という言葉が80数個も出てくるストレートなメッセージソングだ。

 この日は最初に同曲を披露。この曲のセンターを務めるのは、これまでに敗退や怪我など様々な試練を乗り越えてきた間島和奏。脇を固めるのは、その間島を破った阿部菜々実、更にファミリー唯一の2つのグループを兼任している長月翠。その3人を中心にダイナミックなパフォーマンスを繰り広げた。

ちぇか

 その後は、シャッフルユニットによる楽曲をそれぞれ初披露。石川夏海、猪子れいあ、小澤愛実、高橋真由、安田愛里による「ちぇか」は「真似しやすいダンスなので真似して踊ってください」と「デジャヴュじゃない」を披露。

 朝日花奈、池松愛理、鈴木遥夏、西村歩乃果による「mili mili」は、「格好良い曲。思いが強く歌詞に表れていて、ダンスが難しい」と語った「17歳の扉」をパフォーマンスした。

 一方、「2人で歌っていて、初披露なのでドキドキする」と語っていた、中村守里、山田まひろによる「まっしゅりん」は、80年代歌謡曲を感じさせるキュートなナンバー「ほっといて」を披露。

 それに対して相澤瑠香、大石夏摘、間島和奏による「るかわかなっつん」は、エスニックなイントロとゴリゴリのベースサウンドが効いたロックサウンド「予想のメトロ」を熱唱。間島が「形容しがたい曲」と語っていたようにユニークな振付は大きなインパクトを与えた。

 最多人数で構成される「はしっこは168せんち」は、タイトルにもなった身長168センチの阿部菜々実を筆頭に、大森莉緒、木村美咲、清原梨央、長月翠、松本ももな、籾山ひめり、山本愛梨がステージいっぱいに使って「どんなに好きでいでも」を披露。「切なさを表現したい」と語っていた通り、淡い記憶が呼び起こすような青春ソングだった。

アクシデントもファンと乗り越える

 その後、長月が「もう一度歌いたい」と呼びかけて、「好きで好きでしょうがない」を再び歌うことになった。息の合ったパフォーマンスを繰り広げているなかで、2番のサビ部<ごめん ごめん ごめん ごめん ごめん ごめん>のところでバックで流れていた音楽がストップするアクシデント。

 会場にいたファン、そして一般客もその後の展開を固唾をのんで見守るなか、メンバーはそのまま歌い、そしてパフォーマンスを続けた。幸い、マイクの音は生きていたため歌としては成立していたものの、歌がない間奏などの部分は無音状態。そのなかで繰り広げられるパフォーマンスは異様で、ただただ、彼女たちの足音や動作の際に生じる音が響き渡るのみだった。そのため緊張感はより増していた。

オケが止まった状態でパフォーマンスを続けるラストアイドル

 その一方で、音がない分、メンバーは歌やダンスで補おうと気迫が漲るパフォーマンスを展開。その迫力に周囲は釘づけ。その貫禄に拍手も送る人もいた。途中からは、会場にいたファンたちがメロディを大合唱。会場が一体となってこのアクシデントを乗り切った。

 曲が終わったあと、安堵の表情を浮かべたメンバー。その後に届けられた、同グループのアンセムともいえる楽曲「ラスアイ、よろしく」では、難局を乗り越えて一層増したファンとの一体感が凄まじく、シンガロングも巻き起こり、熱気に満ちていた。

 このイベントの序盤、同曲のセンターを務める間島和奏が「22人の力がこもったパフォーマンスが出来る」と語っていたが、22人に加えファンの力も加わり、よりパワーアップしたステージングを見せて魅了した。【取材・撮影=木村陽仁】

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