5月末を持ってその活動を終えるラストアイドル。小媒体ではデビュー当時からインタビューを行い、その歩みを記録し続けてきた。コロナ禍という未曽有の事態に思うような活動も行えないなかでの今回の決定はまさに道半ば。しかし笑顔で取材に応じるメンバー。その表情からは無念さがにじみ出る。4月27日に発売された『ラストアルバム』は彼女たちにとって最初で最後のアルバム。収録曲を通して歴史を辿りつつ、「僕たちは空を見る」「青春continues」などの新曲で彼女たちの未来を青く描く。今回は阿部菜々実、安田愛里、鈴木遥夏のLaLuce、Someday Somewhereの間島和奏、そしてシュークリームロケッツの小澤愛実に一問一答形式で動画インタビューを実施した。まずは鈴木遥夏。【取材・撮影=木村武雄】
――今の心境は?
他のメンバーと比べて比較的私は、今は不安という気持ちよりも、5月いっぱいまで全力でアイドルを楽しもうという割り切っている気持ちでいます。
――活動のなかでの「喜怒哀楽」。まずは喜んだこと、嬉しかったこと。
やっぱりライブをしている瞬間が一番楽しいです。
――「喜怒哀楽」。怒りや悔しさ。
やっぱりコロナ禍で思うようなイベントが出来なくて、ツアーも延期になって。コロナのせいで会いに行けるはずだったイベントに来れなかったっていう(ファンからの)声を聞くたびに怒りがきます。
――「喜怒哀楽」。悲しかったこと。
5月いっぱいでお別れという形になってしまうのが、すごく悲しいなって思います。中学2年生からラストアイドルに入らせて頂いて、学生のうちにたくさんの方に出会えていろんな経験をさせて頂いていることが自分でも信じられないことなので、いま私の周りにいるスタッフさんやメンバーとお別れになるのが一番悲しいです。
――「喜怒哀楽」。楽しかったこと。
たくさんあるんですけど、やっぱり私はプロデューサーバトルがすごく楽しくて、あの時の自分では理解ができてなかったくらい偉大な方にプロデュースをしていただいて、楽曲も最初に頂いて、どんどんどんどんメンバーで、毎回披露するごとに完成度が上がっていく瞬間が毎回すごく楽しくて、満足のいく仕上がりになるまで頑張って努力していた時期がすごく楽しかったです。
――なかでも思い出深いこと。
私は「オレトクナイン」(見つかれ!オレトクナイン)の発表がすごく印象に残っています。ファンの方が投票で選ぶ9人の選抜に入らせていただいたおかげで、「オレトクナイン」の楽曲や、かわいい衣装もいただけました。「オレトクナイン」のおかげで救われたし、ファンの方との絆も深くなったので、この瞬間がすごく楽しかったし、印象に残っています。
――メンバー、卒業生、スタッフに贈りたい言葉。
たくさんあるんですけど、ラストアイドルはアイドルの中でも前代未聞なことをたくさんしてきて、メンバーはもちろんそうなんですけど、周りのスタッフさんにもたくさん迷惑をかけたと思います。あの時はすごく大変だったから、周りがすごく見れてなかったと思うんですけど、今となっては本当にわがままだったと思えますし、たくさん迷惑をかけてしまって本当にごめんなさい。でも本当に周りの方がいたおかげで、ここまで活動することができているので本当に感謝でいっぱいです。いつもありがとうございます。
――LaLuceへの思い。
今は2人(阿部、安田)がいないからこそ言えるんですけど、言葉がなくても通じ合える関係性だと思っています。どんなにつらいことがあっても2人は、みんな優しいんですけど、どのメンバーよりも私のことを理解してくれてて、私はあの2人がいるおかげで、2人の存在があるだけですごく救われました。もう感謝しきれない大好きなメンバーです。
――「ラストアルバム」はどんなアルバム?
アイドルになってずっとアルバムを出すことを夢を見ていたので、こういう形になってしまうのはすごく寂しいことでもあるんですけど嬉しいです。今までの曲だけが入ると思っていたんですけど、そこに新曲の4曲もプラスされるっていうことを聞いて嬉しかったです。
――新曲「僕たちは空を見る」「青春continues」は?
最後のアルバムに入っている新曲は、言葉では伝えきれないほどいい曲ですし、どの方にも心に刺さる曲になっていると思います。なのでたくさんの方に届いてほしいです。1期生が歌う「青春continues」は、最後はグループごとの歌割になっていなくて、また違った1期生の形になっていると思います。曲調は明るさのなかに切なさもあって最後にふさわしい曲だと思います。
――ラストアイドルの曲のなかでも特に思い入れのある曲は?
デビュー曲の「バンドワゴン」と迷ったんですけど、私が一番心に残っているのは、「何人(なんびと)も」のカップリング「ハグから始めよう」という曲で、この曲に私自身がすごく救われました。アイドルをやっている中で、まさか自分のセンター曲がいただけると本当に思っていなくて。初めてセンターだって聞いた時はすごくうれしかったですし、もっと頑張らなきゃいけないなと思いました。でもセンターの大変さも改めて実感して、ななみん(阿部菜々実)のすごさを改めて実感できました。もっと自分のアイドル像を磨かなきゃいけないなって思う瞬間でもありました。私も、ファンの方も大好きな、ずっと心に残る曲になると思います。
――挑戦し続けてきたラストアイドル。鈴木さんにとっての挑戦とは?
挑戦するたびに新しい自分が毎回見つけられているので、挑戦とは、新しい自分を見つけることですかね。
――鈴木さんにとってラストアイドルとは?
人生そのもの、青春です。私の青春そのものを全てラストアイドルに捧げたし、学校で体育祭や修学旅行の全ての行事を捨てて、ラストアイドルのイベントにも参加しました。それは今でも本当に後悔していないです。普通の学校生活にあこがれる日もあったんですけど、でもやっぱりラストアイドルに捧げてよかったなって思うので、私にとってラストアイドルは青春そのものです。