INTERVIEW

ラストアイドル

太陽のような存在に。
西村歩乃果、畑美紗起、間島和奏、小澤愛実、鈴木遥夏


記者:木村武雄

写真:

掲載:21年05月04日

読了時間:約9分

<「君は何キャラット?」インタビュー後編>

 ラストアイドルが、4月28日にシングル「君は何キャラット?」をリリースした。これまで様々な挑戦を行ってきた彼女たちが今回挑んだのはボリウッドダンス。表題曲のセンターを務めるのは自身初センターとなる西村歩乃果。今回のインタビューは西村歩乃果、畑美紗起、間島和奏、小澤愛実、鈴木遥夏に実施。前編は、前作『何人(なんびと)も』からの振り返りとヒロインオーディション、そしてセンターになった心境などを聞いた。後編は新曲の歌詞とそれを自身に重ねた思い、更には今後の展望を語ってもらった。【取材=木村武雄】

 【インタビュー前編】ラストアイドル「変化の1曲になった」節目シングルは笑顔が象徴

負けず嫌いが原動力、西村歩乃果

――「君は何キャラット?」の歌詞を読んでどのような事を感じましたか?

西村歩乃果 秋元先生が意味を教えてくれたんですけど、“人間は誰しもダイヤモンドの原石で磨けば光るよ、自信をもっていいよ”という意味があると。知った時は感動しました。最初は、歌詞を読んだときは、女性らしい、男性を近寄らせない安売りしないようなことが書かれていると思ったんですけど、裏にそういう意味が込められているんだと知って曲の世界に入りやすかったです。私は大人なのでアカは抜けてはいると思うんですけど、ラスアイは磨けば光る子ばかりだし、みんな十分光っているけど、内面も含めて輝くダイヤモンドに例えているという事だったので、内面から美しくいなきゃいけないなと思いました。

――インタビューのなかで感じるのは、西村さんは気負いせずに自然体だなと。着飾る事もなく、歌詞も自分に当てはめる様子もなく。なにか全体を見ているような、自分が自分がという性格ではないんですね。

西村歩乃果 自分よりアイドル歴やダンス歴が長い子も多いので、そこまで私が私がというのはないです。アイドルの西村歩乃果ではなく、一人の人間として生きているので、アイドルに命懸けていますというよりかは、頑張って生きようという感じです。

――人としての西村歩乃果の魅力は?

西村歩乃果 アイドルになって実感した事は、負けず嫌いだという事。負けず嫌いだからこそバネにできる事がめちゃくちゃあるなって。実は『愛を知る』のオーディションの時に「アイドルなめているよね」と言われたことがあって。悔しいけど、周りの評価って大事だと思うから、そう見られているのであればそう見られないようにしようと。言われたことを倍返しにしてやると思ってより頑張るようになったと思います。

――1stバトルで「アイドルとして負けたのが悔しいんじゃない、勝負として負けるのが悔しかった」と言っていたけど、負けることが嫌なんですね。

西村歩乃果 あそこに立った時も、アイドルになりたいとは思っていなくて。私はもともとヘアメイクやっていたので、ここに立てているだけでいいやと思っていたんですけど、結果が負けたので、悔しいと思って。負けたことが悔しかったです。

――あの場が自分の人生を変えたかもね。

西村歩乃果 そうですね。変わりました。

――当時は、今の自分は想像出来ていなかったかもしれないですね。

西村歩乃果 アイドルをやるなんて思ってもいなかったので。中学校一年の時に親がAKBオーディションの書類審査に書類を送ったんですよ。日焼けしていて髪もショートで部活女子だったので、書類だけで落ちちゃいました。その時は悔しいとも思わなかったですけどね。

肯定してくれる、歌詞

――畑さんは歌詞にどう感じましたか?

畑美紗起 最初歌詞があまり入ってこなくて。今までの曲はメッセージ性が強かったので、この曲は笑顔になれるような曲なんだろうなと思いました。でも秋元さんのメッセージを聞いた時は嬉しくて。それを聞いてからまた曲を聴くと違う聴き方ができて、私たちもまだ磨いている途中なのかなと。もっと磨かれたら輝けるよというラストアイドルに対してのメッセージをくれているのかなと思って、これからもっと頑張りたいと思いました。

――小澤さんは?

小澤愛実 前作とかは「僕」が多かったけど、今回は主人公が女性なので、10枚目で良い意味でラスアイではないガラッと変わった歌詞だなと思いました。歌詞と共に秋元さんから全員へのメッセージを頂いて、誰もが土をかぶっているけど磨けばみんな原石なんだと。今回は全員楽曲ということで、切磋琢磨して磨きあっていいシングルにしていきたいです。インドの曲調なので、ダンスを教えてもらった時も「インドの美しい女性で、誰もが見惚れる女性だと思って踊ってください」と言われました。誘惑する振りもあるんです。ラスアイ全体へのメッセージ性もあるし、インドらしさもあるなと思いました。

――鈴木さんは?

鈴木遥夏 団体行動に始まって大変なことがたくさんありました。その都度、この経験はラスアイが世に出ていくことに必要なものなのかという不安もありました。でも、自分たちがやっていることに自信をもってやっていったらいいんだなと歌詞を読んで思いましたし、この歌詞を歌いながら踊っているときには強い女性というか、唯一無二の存在になっているように思えるので、秋元さんの歌詞は偉大だなと思います。

――間島さんは?

間島和奏 秋元さんからコメントを頂いて、ラストアイドルを思い浮かべながら聴いてみると、売れなきゃっていう意識が湧いてきました。やっていけばやっていくほど秋元さんという素晴らしい方にプロデュースして頂いて、すごい良い曲を頂いているからこそ、アイドル活動を楽しむよりもどうにかして成功させなきゃという思いが強くなっていって。今までやってきたことも変な事をやらされていると自虐ネタにしているけど、団体行動や殺陣、ボリウッドダンスも大事な力が身についた企画だったと思います。自分達を安売りしないで堂々と楽しくアイドル活動ができるように今回は気負わずに純粋に楽しみたいと思いました。

――MVでは西村さんはせいやさんと踊っていますが、どうでしたか。

西村歩乃果 楽しかったです。せいやさんはいるだけでマスコットみたいで、面白いんです。マスコットが踊りだしたら可愛い。敵なしみたいな感じです(笑)。

――せいやさん2年前のクリスマスコンサートでも踊っていましたよね。霜降り明星さんはどういう存在ですか。

西村歩乃果 番組では公式お兄ちゃん…お兄ちゃんまではあれだから、公式の先生になれるようにとせいやさんが言って下さって。今でも霜降りさんがMCをして下さっていると改めて考えてもびっくりしますし、多忙で人気な方なのに、私たちがまだまだ頑張らないといけないのにも関わらず、収録でお会いすると一緒に売れようなと言って下さる。十分に売れていて多忙な方なのに毎回「一緒に」って言ってくれるのが本当にありがたいです。自分達も一生懸命10枚目で楽しみながらいろんな方に知って頂けたらと思います。ラジオでもラスアイの曲を流して下さったり、たくさん広めてくれているので、一生懸命頑張りたいです。

――せいやさんとのMVは真面目な感じなんですよね。

西村歩乃果 真面目じゃないです。真ん中の2人は自由な動きが出来る部分が多くて、自由に表現していいよという所でせいやさんがふざけ出すので。私も一緒になってふざけていました。ちゃんとしたダンスの振りのところは練習したんですけど、他は全部即興です。

太陽のような存在に

――ここを起点に今後どのようになっていきたいのか。また、この経験が自分の活動にどう影響を与えると思いますか?

畑美紗起 今回の企画で学んだことがたくさんあって、もしかしたらセンターになるかもしれないという位置を初めて経験しました。今まで務めてきて下さった阿部さんの気持ちが感じ取れた企画で、自分がセンターになるかもしれないと初めて想像できたことで、今まで大きいものを背負ってきて下さったんだなとか、フロントメンバーの気持ちとかを知ることができました。今までラスアイの一員だけど背中を追いかけている感じもあったけど、フロントメンバーになることができたので、2期生だけどみんなを引っ張っていけるような存在になりたいと思いました。

――当事者意識が芽生えたかもしれないですね。

畑美紗起 先輩方すごいなとかそういう目でずっと見ていたし、まさか自分が前に出れるとは思ってなかったので。なりたいな気持ちはあったけど、いつもついていくばかりで頼ってしまっていたので、ラスアイの顔になれるように頑張りたいと思います。

――小澤さんは?

小澤愛実 ブリブリの王道アイドルをやってもラスアイらしくないし、企画物をやっても「企画はいらない」と言われたりするけど、しなかったら物足りないと思う。王道をやってもたくさんアイドルがいるので難しい。10枚目のボリウッドのインドはぶっ飛んでいると思うし、アイドルでインドはないと思うので、知って頂けるきっかけを作っていきたいです。振りもインパクトが大大大ですごくある。なんだこの踊りは、へぇアイドルなんだみたいにまずは驚きから入ってもらって、名前を知ってもらって、その流れのきっかけを作っていって、たくさんの方に知って頂けるようにしたいです。一人一人がラスアイの一員なんだとより意識をもって、一生懸命楽しくインドらしく陽気な気持ちも忘れずに頑張っていきたいです。

鈴木遥夏 今まではラスアイの中で戦ったり、身内の中でごちゃごちゃしていたと思うんです。でも今回はインパクトが大きいのもあるし、ボリウッドダンスに挑戦してからインドの方からインスタのメッセージをいただくことが多くて。インド語なので全然読めないんですけど、ハートマークがあるので、応援して下さっているんだろうなっていうのがすごい伝わってきて。ついにインドまで届いているんだって嬉しかった。やっと全員選抜の活動で7人に選んでもらって再スタートの立ち位置だと思うので、自分の立ち位置を見つけて築いていけたらなと思います。

間島和奏 私は楽しみたいなと思っています。企画も楽しかったし、曲調も笑顔な曲だし、振りも愉快なので、7人の楽しい感じを次はラスアイ全体にもっていて、楽しいシングルになったら、みなさんに幸せを届けられると思うので、「楽しむ」を目標にして頑張れたら良いなと思います。

――ラストは西村さん。

西村歩乃果 音楽番組にたくさん出たいですし、バラエティにもいっぱい出て、この楽曲を広めていきたいです。『愛を知る』のときはノリノリで歌っていて楽しい曲だったので、友達が車の中で流して楽しそうにしているのを見て、嬉しいなと思っていました。今回の楽曲も楽しい振り付けで覚えやすいし頭に残りやすい楽曲なので、みんなが楽しめるような楽曲にしたいとすごく思います。

――楽しさを発信していく曲として顔になるわけですから、ご自身が太陽の存在でいたいとかありますか。

西村歩乃果 太陽になりたいのもありますが、個人の仕事もあるので、そこでも発信していけると思っています。センターとしてこの曲を絶対に売れさせたいし、先陣切って広めていかなきゃいけないなと思います。

――今回、西村さんセンターであり、座長。周りから見てどうですか。

小澤愛実 ほのぴーがセンターじゃないと出来ない事だらけです。周りからどんどん明るくしてくれるので、自然とほのぴーがいるだけで笑顔になれる。中央からどんどん充満していって、真剣というより陽気で楽しい感じなので、見ている方にもなんかこの振り面白いな、みんな楽しそうにしているなと思っていただけたらいいなと思います。

(おわり)

この記事の写真

写真はありません

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事