ニアジョイ、アイドル活動で心がけていることとは?
INTERVIEW

≒JOY

アイドル活動で心がけていることとは?


記者:村上順一

撮影:村上順一

掲載:22年12月27日

読了時間:約15分

 指原莉乃プロデュースのアイドルグループ=LOVE、≠MEに続く第3のグループとして2022年に誕生した13人組アイドル≒JOY(ニアリーイコールジョイ)が、3rdSong「超孤独ライオン」をリリースした。この曲は11月23日リリースされた≠MEの5thシングル「はにかみショート」TypeCのカップリング曲として収録。これまでに発表された「≒JOY」「笑って フラジール」とは趣をガラっと変えたハードなロックナンバーに仕上がった。インタビューでは2組に分けて実施。前半では逢田珠里依、大信田美月、藤沢莉子、山野愛月、後半では同曲でセンターを務める江角怜音、小澤愛実、高橋舞(高ははしごだか)、山田杏佳の計8人に、新曲「超孤独ライオン」についてや、アイドル活動で心がけていることなど、話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】

「逢田珠里依、大信田美月、藤沢莉子、山野愛月」編

――2022年を振り返って印象的だったことは?

逢田珠里依 私たちの初ステージとなった合同フェス『イコノイジョイ 2022』です。客席がペンライトで埋まる景色をステージ上から見たのは初めてだったので、すごく印象的に残っています。本番前はメンバーと毎日一緒にいて絆が深まりましたし、先輩方に憧れてこの世界に入ったので、その姿を近くで見させていただいたことも嬉しくて、本当に毎日が楽しかったです。

逢田珠里依

藤沢莉子 私も初ステージの『イコノイジョイ 2022』です。初めて披露する楽曲が3曲もありましたし、先輩方と一緒にステージに立たせていただくので、リハーサルもすごい緊張感がありました。リハーサルをしながら1st Song「≒JOY」のMV撮影もあったので、すごく忙しかったのですが、メンバーと会う機会が増えたので仲良くなれました。その時に自分たちが言いたいことを言えるような仲になっていったと思います。ニアジョイ(≒JOY)が本当のスタートラインに立ったのは、『イコノイジョイ 2022』のリハ期間があったからだと感じています。

藤沢莉子

大信田美月 一番印象的だったのはお披露目の時です。メイクさんにメイクをしていただくのも初めてのことでしたし、メンバーと会ったのもその時が初めてだったんです。何もわからないままステージに立ったのですが、カメラをたくさん向けられたのが初めてということもあって、すごく緊張したのを覚えています。それもあって、ファンの皆さんからは当時と今の印象が全然違って面白いとも言っていただきます。

大信田美月

――私も会うたびに変化を感じています。

大信田美月 大人っぽい静かな子という印象があったみたいで、実はこんなににぎやかな子だったんだって(笑)。ちょっと解放し過ぎてしまったので、もう少しおしとやかにしなければと思っています。

山野愛月 私もお披露目の時がすごく印象に残っています。自己紹介をさせていただいた時に、瞬きの回数がみんなと比べると私だけ多くて。でも、あれから月日が経ち、最近の映像を見るとその時とは経験値が違うなと自分でも思います。

村上順一

山野愛月

――成長を感じているんですね。

山野愛月 今でもすごく緊張するんですけど、お披露目の時は今とは比べ物にならないくらい緊張がすごかったんです。

――色んなことがありますが、一番緊張することは?

山野愛月 インタビューです。今も絶賛緊張中なんです...。

――がんばってください(笑)。さて、新曲の「超孤独ライオン」を最初聴いた時いかがでした?

藤沢莉子 格好いい曲もやってみたかったので、デモ音源を聴いた時に、「これはすごい曲がきたぞ」と思いました。新しいニアジョイを見せられるチャンスだと思いましたし、ダンスもきっとカッコいいんだろうなと予想していたんですけど、イメージ通りのかっこいいダンスで嬉しかったです。

逢田珠里依 これまでの楽曲はアイドル王道の応援青春ソングでしたが、今回の歌詞もその路線で行くのかなと予想していました。でも、ロックな曲調だったので「あれっ?」と最初は驚きましたが、歌詞を読んで奮い立たせてくれるような感じがあり、今までとは違ったカタチの応援ソングなんだと思いました。私は応援ソングが大好きで、「超孤独ライオン」のような曲を歌えることが嬉しいですし、メンバーがこういう曲を歌っている姿が想像できなくて、ダークな歌声を聴けるのも楽しみにしていました。

大信田美月 もうイントロからすごくて、3曲目からカッコいい楽曲を持ってくるんだ! と思いました。指原さんの言葉のチョイスやセンスが本当に最高で大好きな曲になりました。2番で村山結香ちゃんが<頂上で待ってるよ>と言うんですけど、親ライオンが自分の子供を谷に落とすみたいな感じで、すごくインパクトがありました。

山野愛月 大阪弁と博多弁のセリフがあるんですけど、初めて聴いた時は驚きましたし、Dメロもみんなの歌声がすごくカッコよくてイケメンだなと思いました。注目ポイントだと思います。

――ちなみにロックチューンを歌うにあたって、ご自身の中のスイッチを切り変えるような感覚もあったのでしょうか。

山野愛月 カッコいい曲なので、意識して気持ちを切り替えようとは思っていたのですが、曲が始まったら自然と切り替わっていました。

一同 カッコいい!プロだ!!

――憑依型なんですね! MV撮影はいかがでした?

藤沢莉子 撮影場所に向かうメンバーの後ろ姿がすごくカッコよかったです。こんなメンバーの姿は見たことがないくらい、気合いが入っていました。MVにそのシーンは映っていないんですけど、メイキングなどで映ってたら嬉しいなと思っています。

大信田美月 衣装がそれぞれ違うんですけど、オサレカンパニーさんがみんなに似合う衣装を選んでくださったので、注目していただけたら嬉しいです。あと、スクラップ工場でのスタンドマイクを使ったシーンは新鮮でした。特に立ち位置は決められていなくて、暴れ狂ってほしいというリクエストの中で撮影しました。私は最初「えっ、暴れ狂うなんてできない…」と思ったのですが、いざ撮影が始まったら上手く表現できたんじゃないかなと思います。

――皆さんが歌詞で特にお気に入りなのは?

大信田美月 出だしの<HA JOY!!>は驚きました。これまでの曲も「JOY」という言葉は入っていたので、今回どう入るのか楽しみだったのですが、すごくカッコいいJOYで印象的でした。

藤沢莉子 <要らないって そんな甘えは>という言葉が刺さりました。自分にはできないんじゃないか、と悩んでいる方も多いと思うのですが、できないからといって甘えていたら、周りは自分のことをどんどん追い越していくと思うんです。私も自分にはできないんじゃないかと悩む時がありますが、この言葉は私たちからのメッセージにもなっていますし、すごく好きなフレーズなんです。

山野愛月 初めて聞いた時に(天野)香乃愛の<「笑わせんなよ」>は鳥肌が立ちました。最年少で可愛い系の香乃愛から、こんなカッコいい雰囲気が出るなんてすごいなと思いました。

――さて、「超孤独ライオン」は応援ソングの一面もありながら、自分自身を鼓舞するような覚悟みたいなものを感じさせる歌詞だと思いました。皆さんは今どんな心構えでアイドル活動に臨んでいますか。

大信田美月 私は昔からアイドルが大好きで、アイドルがいるからここまで頑張ってこれました。楽しいことがある反面、大変なこともあります。でも、それを表には出さないというのは、私が活動していく中で心掛けていることの一つです。どんなことがあっても自分がアイドルだったことは忘れないと思うんです。振り返った時に「すごく楽しいアイドル人生だった」と思えるくらい濃い活動にしていきたいです。

藤沢莉子 私はニアジョイに加入するまで、何かに本気で取り組んだことがなかったんです。全てが中途半端でした。高校を卒業してこれに懸けていこうと思えたのがニアジョイでした。私も美月と同じようにアイドルとして過ごした人生を何歳になっても忘れたくないですし、これから経験することを全て還元できるようにプライベートも過ごしていきたいと思っています。

――中途半端になってしまったものとは?

藤沢莉子 部活とか習い事など色んなことをやってみたんですけど、ちょっとできただけでやめてしまいました。ニアジョイだけは中途半端にしたくはないという思いがあります。

――山野さんはいかがですか。

山野愛月 ニアジョイに入る前は、習い事もしたことがなく、全力で何かに取り組んだことはなかったので、今ニアジョイで努力できることがすごく嬉しいんです。

――そんな山野さんがオーディションに応募するというアクションを起こしたのもすごいことですね。

山野愛月 もともとアイドルが好きというのもあるのですが、父がオーディションを見つけて、「受けてみたらどう? 人生を変えてみなよ」と勧めてくれたんです。私は人前に立つのは苦手だったのですが、オーディションをきっかけに変わりたいと思いました。

――一歩、踏み出したわけですね。逢田さんが心がけていることは?

逢田珠里依 アイドルは幸せを届ける存在だと思っているので、私たちが楽しんでいないとそれが皆さんにも伝わってしまうと思います。私は全力で楽しんでいる人には勝てないと思っていて、もちろん緊張感も必要なのですが、楽しむことを一番大事にしています。しっかり自分の実力を出せるように、楽しむために自信が持てるくらい練習することを心がけています。

「江角怜音、小澤愛実、高橋舞、山田杏佳」編

――今年はどんな1年でしたか。

江角怜音 活動がスタートしてからの半年が早過ぎて、この期間が1カ月、2カ月くらいしか経っていないような感覚なんです。色んなことがあったのですが、どの出来事もすごく楽しかったです。

江角怜音

――大変だったことも?

江角怜音 『イコノイジョイ 2022』は本当に大変でした。そこが今年の大変さのピークだったと感じています。

小澤愛実 私は途中から加入させていただいたので、実質活動期間が約4カ月なのですが、メンバーと一緒にいる時間が増えたので、この期間に自分を全開に出していけるようにもなりました。最初はちょっと猫を被ったりもしていたんです。最近はふざけたりもするんですけど、みんなそれも受け入れてくれるので毎日が楽しいです。

小澤愛実

高橋舞 最初からずっと元気だったよね?

小澤愛実 自分では猫かぶっていたつもりなんだけど(笑)。

――(笑)。高橋さんはいかがですか。

高橋舞 本当にあっという間に半年が過ぎてしまったという感じです。楽曲をいただいたり、イベントに出演させていただいたり、色んな思い出がたくさんあって、それらが一瞬で過ぎ去っていったなって。その中でも『イコノイジョイ 2022』は、怜音も言っていたように大変でしたが、楽しかった思い出の一つになっています。

高橋舞

山田杏佳 半年前は普通の学生でアイドルさんを応援している、いちファンだったんですけど、そんな自分がアイドルになって応援していたアイドルさんと同じステージに立つことができて、生活習慣も変わっていきました。毎日違うスケジュールを過ごしているので、すごく充実して刺激的な半年間でした。

――一番刺激的だったことは?

山田杏佳 ライブやMV撮影は私が思っていた以上に朝がすごく早くて、みんなこんなに早くから現場に入っているんだ、と準備の裏側を知った時は、すごく刺激になりました。終わった後にみんなで「頑張ったね!」と分かち合う瞬間もすごく楽しいです。

山田杏佳

――充実されてますね。さて、「超孤独ライオン」がリリースされましたが、これまでの2曲と全然方向性がガラッと変わり、すごくヘヴィな曲で驚きました。

江角怜音 私はパンクロックがすごく好きなので、楽曲をいただいたときすごく興奮したのを覚えています。衣装も曲調も全てがお気に入りなんです。皮のジャケットを着ることができてテンションが上がっています。

――小澤さんはこの曲を聴いてどんな感想を持ちましたか。

小澤愛実 3曲目でこんなに振り切った曲がくるとは思っていなかったのでビックリしましたが、私はアイドルが歌うロックな曲は好きなので嬉しかったです。そして、怜音はロックが好きということを知っていたので、センターの怜音にすごくハマる曲だと思いました。夏のイベントに出演させていただいた時に欅坂46(現・櫻坂46)さんの「ガラスを割れ!」をカバーさせていただいて、怜音はロックが合う、憑依型だなと感じたので、私はこの「超孤独ライオン」を初めて聴いた時、真っ先に怜音の顔が思い浮かびました。

高橋舞 デモ音源をいただいて、イントロを聴いた時に「えっ!」という言葉しか頭の中に出てこなくて(笑)。ニアジョイは明るい曲、「笑って フラジール」のようなイメージだったので、こんなにもハードで強気な曲が来たのはビックリしました。先輩方もイメージの違う曲はあったので、私たちもいずれはそういう曲も来るのかなと思ってはいたのですが、こんなに早くくるとは予想していませんでした。

山田杏佳 「超孤独ライオン」はロックな曲なのですが、私はクールに振る舞うのは、あまり得意ではないので正直不安がありました。でも、カッコいい怜音を見て、表情や踊り方、歌い方もすごく勉強になりました。不安もありましたが、私もちょっとずつできるようになってきて嬉しかったです。

――成長があったわけですね。セリフパートも皆さんすごくクールでしたね。

高橋舞 関西出身のメンバーが歌うところはあらかじめ決まっていたので、私はセリフをいただけるのではと思っていました。でも、担当したパートが<「自分で立ち上がってそこから綺麗な花 咲かせなよ」>という鋭い言葉だったので、みんなビックリしないかな、推し変されないかなと心配しました(笑)。

小澤愛実 ギャップ萌えがあると思うよ(笑)。

――江角さんはどのような意識でこの曲に臨みました?

江角怜音 レコーディングに行く前に、パンク系の曲を聴いて、この雰囲気を落とし込もうと思っていました。私もこの曲のように振り切って歌いたいなと思ったんです。とはいえカッコつけるのはやっぱり照れ臭かったので、レコーディングの時はブースのカーテンを全部閉めて歌いました。

小澤愛実 カーテンって閉められるんだ! 私はそれを知らなかったのでオープンなままカッコつけて歌ってました。私の場合、手振りとかつけないと歌えなくて、きっと表情や顔もその曲に合うように作って歌っていたと思うので、皆さんに見られていたと思うと恥ずかしいです。私もカーテン閉めたかった(笑)。

――山田さんはレコーディングいかがでした?

山田杏佳 まずはディレクターさんの期待に応えられるようにがんばりました。私は声が低いので、それがコンプレックスで...。でも、この曲は私の声の低さを活かせると思い、思い切って歌うことができたと思います。スタッフさんからも「良かったよ」と褒めていただけたので嬉しかったです。

――コンプレックスを武器に変えられたんですね。皆さんは今どんな心構えでアイドル活動に臨んでいますか。

江角怜音 今まで私はアイドルさんの曲を聴いたことがなかったんです。お披露目の時は緊張し過ぎて何もわからなく、「どうしよう」という気持ちが大きかったんです。でも、わからないからといってお座なりに活動しているのはかっこ悪いと思いました。なので、腹を括って絶対にニアジョイを成功させようと心に決めて活動しています。私はカッコいい系が好きで得意なんですけど、今はカワイイ系もできるようになるのが目標です!

小澤愛実 アイドルがもともと大好きで、年齢が許す限りアイドルを続けたいですし、私が生きている限り全てをニアジョイに捧げたいと思っています。このグループに少しでも貢献できるように頑張りたいと思いますし、みんな個性をしっかり持っているので、自分ができることを改めて見つけていきたいです。ライブでより盛り上がるグループにしていきたいなと思います。

高橋舞 私は高校3年生の春に兵庫県から上京してきたのですが、部活などもやめて、ニアジョイに全てを注ぐためにここにきました。人生を懸けるといいますか、自分の全てをアイドル活動に注ぐ覚悟を持っています。

――そんな高橋さんの武器は?

高橋舞 パフォーマンスの時に表情を意識してます。周りからも「舞ちゃん、顔の表情がすごいね」とよく言われるんです(笑)。表情管理が上手なアイドルといえば高橋舞と思ってもらえるようなパフォーマンスをできるように頑張りたいです。

――山田さんはいかがですか。

山田杏佳 「超孤独ライオン」のような曲は私には難しいと感じた部分もあるんですけど、それでも苦手な部分を克服して少しでも自分のものにできるように、臆せずにチャレンジしていきたいです。ニアジョイってなんでもできるアイドルだよね、と言ってもらえるように頑張りたいです。

――最後に読者の方へ一言、メッセージをお願いします!

江角怜音 1st Song「≒JOY」、2nd Song「笑って フラジール」は、ピュアな応援ソングになっていて、今回リリースした3rd Song「超孤独ライオン」は自己肯定感をあげられる1曲になっています。聴いていただけたら「自分は最強だ!」と感じてもらえるような楽曲になっていると思うので、普段あまりロックな曲は聴かないという方も、ぜひ聴いてみてください!

(おわり)

作品情報

3rd Song「超孤独ライオン」

各種ダウンロード・ストリーミングサービスにて配信中。

≠ME 5thシングル「はにかみショート」Type Cのc/wとして収録

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村上順一
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