今年9月から大阪府内全域で実施される『大阪文化芸術フェス2018』の記者発表会が21日、大阪市中央区の大阪府公館で開催され、松井一郎・大阪府知事をはじめ、キックオフコンサートをおこなうロックバンド・ウルフルズのトータス松本、サンコンJr.、ジョンBが出席。同フェスや大阪に対する思いを語った。

 同フェスは昨年に続いて2回目。9月29日から11月4日にわたり、上方伝統芸能など大阪が誇るコンテンツや、音楽、演劇、アートなどの国内外のコンテンツを集結させ、文化を楽しむ機会を創り出す。そのキックオフコンサートとして、大阪・万博記念公園もみじ川芝生広場を会場にウルフルズの野外ライブ『ウルフルズがやって来る! ヤッサ2018 ガッチューOSAKA!』が開催される。

松井知事とトータス松本。軽妙なトークを展開した(撮影=小野眞三)

 冒頭あいさつした松井知事は「今年はウルフルズさんが『一緒に盛り上げよう』『大阪のガッツを見せよう』ということで、ご参加をいただけることになりました」とし、今年で結成30周年を迎えるウルフルズに感謝。そして、「(大阪は)『文化に対する造詣が低い』と僕はよく言われますが、そんなことはないと。大阪も文化に対して力を入れていることをアピールしたい」と同フェスへの意気込みを語った。

 続いて登場したウルフルズの3人。サンコンJr.は「大阪出身で、大阪に何か恩返しがしたいとつねづね思っていた」とし、ジョンBも「大阪は生まれ育ったところなので、歳を重ねるごとにどんどん好きになっていく」と“大阪愛”を口にした。

 そして、トータス松本は、「サンコンは茨木、ジョンBは吹田で、僕は兵庫県の出身で大阪人じゃないんですけど」とし、専門学校に通うため18歳で大阪に出て来たと続ける。そして、「『音楽やりたいな』と試行錯誤して、(2人と)21~22歳のころに出会い、そこから30年が経ちました。大阪に来てなかったら、兵庫県の田舎から東京へ上京していたら、ウルフルズは誕生しなかった。大阪に育てられた。大阪に恩返しできたらと去年くらいから思っていた」と述べ、同フェスに参加できることを喜んだ。

囲み取材に応じる松井府知事とウルフルズ(撮影=小野眞三)

 昨年の海外からの観光客が1100万人を超えた大阪。これに松井知事は「2020年に1300万人を目標にしています。いまはアジアの人が多いですが、欧米からも増やしていきたい」と抱負を述べ、そのためにも“文化”を発信することの重要性を強調。

 トータス松本は「大阪弁という言葉を歌詞に積極的に取り入れてやってきましたが、大阪弁と欧米の音楽は相性がすごく良い」とミュージシャンの視点で捉えながら、「アジアだけじゃなく、欧米からもどんどん来てもらって、なんか(大阪は)親しみを持てる環境だと思います。歌にもそれを反映できるくらいですから、どんどん僕らも頑張って盛り上げたい」と意気込みを語った。

 その後、4人での囲み取材もおこなわれ、トータス松本と松井知事は漫才のような軽妙なトークを披露。トータス松本は松井知事とのコラボレーションを希望し、「お声がすごく良い。『歌われたらどうですか』ってさっき言ったところなんです。『僕ら演奏しますよ』って」と話をふると、松井知事は「あの…先祖と家族に了解もらわんと」とかわした。

 また、トータス松本はキックオフコンサートで新曲を1~2曲披露することになるとし、大阪にちなんだ楽曲になることも示唆。そして、ウルフルケイスケが活動休止し、3人体制となったが、「3人になってしまったじゃなくて、3人やからできるウルフルズがあると思う。サポートメンバーとか、音楽の幅も広げていける。そういうことができる『ヤッサ』にしようとスタッフと話しているし、3人だけでこじんまりの場面もあっていい。このタイミングで出来ることは、良いめぐりあわせ、良いタイミング。楽しみにしてほしい」と待ち遠しそうに話していた。【取材・撮影=小野眞三】

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