「Diner ダイナー」場面写真(C)2019 映画「Diner ダイナー」製作委員会

 主演・藤原竜也と監督・蜷川実花が初のタッグを組んだ映画『Diner ダイナー』が来年公開されることが分かった。原作は、小説からコミック化もされた平山夢明さん著「ダイナー」(ポプラ社「ポプラ文庫」)で、映像化不可能と言われたサスペンスエンターテインメント。天才シェフのボンベロが店主を務める殺し屋専用のダイナー(レストラン)で繰り広げられる。

 ボンベロを演じるのは藤原竜也。幾多の超個性的なキャラクターを怪演し、その圧倒的な演技力と存在感で『デスノート』『カイジ』『僕だけがいない街』『22 年目の告白-私が殺人犯です-』をはじめとする主演作を大ヒットに導いてきた。サスペンス映画のヒット作も続く中、一癖も二癖もある刺激的なキャラクターで観るものを魅了する。

 監督には、世界中の女性から絶大な支持を持つ、写真家・映画監督の蜷川実花。2007年公開作品の『さくらん』。22億円を超え社会現象にもなった2012年公開『ヘルタースケルター』に続き3本目の監督作品になる。次々と現れる殺し屋たちとのアクションや色彩美豊かな美術品。そして、作品に彩りを添える料理の数々と蜷川実花でしか描けないファンタジック・ワールドが開宴する。

 藤原竜也は「蜷川実花さんとは、今回初めてご一緒させて頂きますが、たくさんの可能性を試しながら、日々チャレンジさせてもらっております。実花さんは不思議な魅力をもっている監督さんです。全てをさらけ出し監督と対峙して1カット1カット作り上げております。僕の中でも異質な映画であり、キャラクターも独特なので、模索しながら、役に向き合っています。料理については、中々難しいですが、上手く監督が撮ってくれれば嬉しいです笑。代表作の一本になるよう、スタッフと一緒に乗り切りたいと思います」とコメント。

 蜷川実花は「三作目、初めての男性主演、藤原竜也くんと一緒に出来るなんて運命を感じます。いつか竜也と一緒に仕事をするなら、大きな作品で魂をかけた仕事をしたいと思っていました。この作品のお話をいただいた時これだと確信しました。竜也はさすがです。圧倒的な安心感と新しい驚きを同時に与えてくれます。まだ誰も見たことがない、新しいエンターテイメント作品が出来ると日々実感しています。気合い入れて頑張ります!」と語った。

 また、原作者の平山夢明さんは「まったく人生、何が起きるか油断がならない。まさか自分の小説を原作に蜷川実花さんが監督をし、藤原竜也さんが主演してくださるとは未だに信じられない。これは同時に蜷川幸雄先生の愛娘、愛弟子による真剣勝負の舞台に本作が選ばれたことも意味しているのだ。ヤングジャンプで連載中のコミック版もそうだが、私は『原作原理主義者』ではない。それぞれがそれぞれの舞台で最高のものを提供することが使命と考え、その為の改変は大いに望むところだ。蜷川版『ダイナー』が、どんな心の料理を出してくれるのか、今から待ちきれずにいる」と期待を寄せた。

 さらに、プロデューサーは「09年に平山夢明先生の原作小説が刊行された当初から、『これは映画化したら凄い作品になる!』と思っていましたが、『では、このかつてない世界観の作品を監督出来るのは誰なのか?』というところで、いつも足踏みをしてしまっていました。2年前の15年に、国内外で活躍めざましい蜷川実花さんのニュースを見て、『極彩色の独自の世界観を持つ蜷川さんこそが』とオファーしたところ、『意外性に満ちて面白い企画』だと快諾を貰い、そこから一気に映画化が現実味を帯びて来ました。いよいよキャスティングの段階になり『元殺し屋で天才シェフ役は誰なのか?』と主演の話になった時、蜷川さんから『この役ができるのは藤原竜也さん以外いない』といわれてオファーしたところ、『蜷川実花監督でこの内容なら』と二つ返事で引き受けて貰い、さらに、藤原さんと蜷川さんのスケジュールが合致するという幸運に恵まれました。そんな奇跡の瞬間に、蜷川幸雄さんを巡る不思議なご縁も感じ、幸雄さんに所縁の深い二人の化学反応が、これまでにない究極の映画になるのではないかと予感しました。映画『Diner ダイナー』の誕生が決定した瞬間でした」と経緯を説明した。

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