VAMPSが贈るロック&ホラーなハロウィン・ライブイベント『HALLOWEEN PARTY 2017』が、10月27日、28日、29日の3日間、幕張メッセ国際展示場9・10・11ホールで開催された。2日のオフィシャルレポートをお届けする。

BREAKERZ

(撮影=今元秀明、緒車寿一、田中和子)

 2日目は、『けものフレンズ』に仮装したBREAKERZの登場でスタート。「年を重ねてもずっと女装が美しい方(HYDE)もいますから、僕たちも頑張りたい」と、「もも毛もワキ毛も全剃り」して女装に挑んだと話すサーバルキャットDAIGO。そんな気合いを込め、「SUMMER PARTY」では場内が一体となってタオルを回す熱演を披露。男らしさとチャーミングな女装とのギャップに、BREAKERZの心意気が垣間見えた。

FLOW

(撮影=今元秀明、緒車寿一、田中和子)

 これがHALLOWEEN PARTY初登場となるFLOWは、5回も主題歌を担当したというアニメ『NARUTO』に敬意を表し、全員がNARUTOの仮装で登場。「楽屋でもずっと練習してた」という影分身の術を5人で繰り広げた後、演奏をスタート。「Sign」から「GO!!!」まで、熱い演奏と歌を連発し、場内をがっつりと盛り上げる彼らに、アリーナ中のキョンシーや赤ずきんもジャンプと笑顔で応える。

HALLOWEEN COLLECTION

(撮影=今元秀明、緒車寿一、田中和子)

 初日と同様、2017年の「HALLOWEEN COLLECTION」は出演アーティストが登場。やまだひさしのMCで、100万回死んだ猫をテーマに仮装した分島花音、モトリークルーのニッキー・シックスに扮した明希(シド)、血まみれティティベア柩 (GREMLINS / NIGHTMARE)と逹瑯(MUCC)がステージへ。 逹瑯に、「たぶん中に入ってるの、yukihiroさんだと思う」と言われ、「違う違う」と手を振っていたのは、チュパカブラの巨大な着ぐるみを着たShinya (DIR EN GREY / SERAPH) だ。

氣志團

(撮影=今元秀明、緒車寿一、田中和子)

 「メンバーに“ス”で来てくれと言ったら、衣装全員丸かぶりしました」という綾小路翔の言葉通り、氣志團は揃いの赤いスーツで登場。ポップスの亡霊たちへの愛が詰まった「One Night Carnival~HALLOWEEN PARTY 2017 ver.」などを華麗なダンスとともに披露。「結成20周年を迎えてついに“ス”になった氣志團です。マッパです!」という翔やんの声に応えるように、「One Night Carnival」では観客がシンガロング。その美しい歌声に大げさに感動してみせる翔やんの顔がスクリーンに大きく映された。

イリュージョン

(撮影=今元秀明、緒車寿一、田中和子)

 この日は幕間に「WITH」によるイリュージョンが披露され、ギロチンの場面には柩が登場。柩の首が切り落とされるという衝撃的なオチの後、場内のスクリーンに柩に仮装した観客の写真が映される演出に、場内のどよめきが止まらない。

ももいろクローバーZ

(撮影=今元秀明、緒車寿一、田中和子)

 『かいけつゾロリ』の仮装で登場したももいろクローバーZは、「HYDEさんの求めるものってこんなのだっけ?今年も色気のかけらもないよ」とキュートな寸劇を披露。高城れにがイシシ、有安杏果がノシシ、佐々木彩夏が妖怪先生、玉井詩織がゾロリママ、そして百田夏菜子がゾロリとなり、デジロックなポップチューンを連発。力強い歌とダンスで魅了しつつ、「走れ!」ではアリーナを走りまわってお菓子を配る彼女たちの可憐な笑顔に、会場内のゴーストたちもメロメロだ。

VAMPS

(撮影=今元秀明、緒車寿一、田中和子)

 スクリーンにVAMPSフラッグが映ると、片足が義足のバルボッサARIMATSU、デイヴィ・ジョーンズJu-ken、、ウィル・ターナーK.A.Z、目元だけがマスクから覗く白いドレス姿のエリザベス・スワンに会場がざわめく中ジャック・スパロウHYDEと、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』にインスパイアされたメンバーが登場。つまりさっきの美女はJINだ。国内外のツアーを経て一層強靭になったバンドサウンドが轟く中、宙吊りになって空中を移動し、アリーナ中央に控える海賊船に乗り込んだHYDEは、「THE JOLLY ROGER」を歌いながらアリーナを周遊。

 ランウェイに戻った途端、海賊たちから氷水を浴びせられるHYDE。これはここ数年HYDEがHALLOWEEN PARTYで毎年行っている、筋萎縮性側索硬化症 (ALS) の研究支援のためのアイスバケツチャレンジ。MCでの説明が一切なかったからこそ、彼の誠意がよりいっそう心に響く。

MIYAVI

(撮影=今元秀明、緒車寿一、田中和子)

 この夜、スペシャルなゴーストとして招かれたMIYAVIは、自身が音楽を手掛けた映画『無限の住人』で万次を演じた木村拓哉から直接借りたという衣装をまとい、見事な殺陣を演じる。刀をギターに持ちかえたMIYAVIの前にHYDEが現れると、MIYAVI×HYDEの競演がスタート。MIYAVIのオファーで書かれたというHYDEとのコラボによる新曲「All My Life」をこの日、世界初披露。その迫真のギターとボーカルのバトルは、海外という敵に挑む二人の侍ミュージシャンの雄姿そのものだ。

 最後に出演者が再びステージに集うと、「(中に)誰が入ってんの?」とチュパカブラShinyaを叩くHYDE。逹瑯が「yukihiroさんです!」と言うと、「なら叩けないよ!」とHYDEが返す。

 さらに、「(ももクロの)寸劇大好き。次のHALLOWEENでやろっか? “なんてこった!”みたいなの」と提案するHYDEに、「えっ? 二人で?」と戸惑うDAIGO。そんな和やかな雰囲気の中、恒例のHALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAの時間がスタート。早くも来年が待ち遠しくなる一夜となった。【文=早川加奈子】

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