弱さを認め、自分に優しくなれた
――今回の写真集に掲載のインタビューではご自身の事を赤裸々に明かしています。
インタビュー中も「ここまで話して大丈夫かな?」と思っていましたが、改めて読み返して客観的に見た時に「これでやっとスタートに立てた」という感じがありました。10代でこの世界に入って格好良い自分でありたいという思いが強くて。大人っぽくも見られたいし。自分の事を赤裸々に話したり、素の部分を出すのは自分の中で美学ではありませんでした。
とにかく格好を付ける、というのが自分のなかでは大きくあって。だから今回のインタビューを読み返して「素が出せた」といいますか。改めてスタート地点に立てたんだなと思えました。
――向き合って気づいた点はありますか?
改めて気づいた点は、私は意外と弱いんだなって。グループにいる時は、強い人間だと思っていましたが、最近「私ってこんなに泣き虫だったけ、弱虫だったけ?」と思うことが凄くあって、やっぱり10代や20代の頃は強がって生きてきたんだなと。
写真集では自分の弱さに向き合うことが出来たかもしれませんね。その弱さを受け入れて「そこを強くしていってあげよう」と自分にも優しくなれましたし、自分を認めてあげる事が30歳になってようやく出来たのかなと思っています。
――「弱さ」を認める?
それまでは認めたくなかったんですよ。弱い自分が見たくないし、強くて格好良い女性でありたいし。なので自分のそういう部分に対して凄く厳しかった気がします。だけど「あなたは、ここはたぶん向いていないよ」と自分自身に言ってあげることができるようになった。
向いてないものよりも自分が向いているものに「労力をかけて頑張ればいいんじゃない?」と自分に声をかけてあげられるようになりました。全て完璧はやっぱり無理だなと。そういった自分を認めてあげられるようになりました。
――「弱さ」を認めるのは、逆に自分自身が強くないとできないことですよね?
そうですね。弱い自分を知ったからこそ今、徐々に、強くなれているかもしれないです。それは30歳を迎えたからかもしれませんし、出産は大きなきっかけだったと思います。
何か強がるとミスをする気がして。自分が格好を付けて、自分だけの責任ならいいんだけれども、これからはその自分のミスが自分の子供にも降りかかるんじゃないかと思ったら、早くから自分がミスをするところを「ちゃんと見てあげるべきだろうな」とも思っていて。そうなると「強がりって本当に必要なのかな?」と思えてきたんです。
こうして言葉にはしていますけど、実際には難しいですよね。本当に気付けているのかな、ということはこれから分かってくることだと思います。でも、少なからず、そう思えたことは、これからの人生に活かせるという感覚です。
――改めて聞きますが、写真集では千晃さんの変化が写し出されています。先ほども瞳に内面が表れたと話していました。
そうですね、変化は出ています。表情もそうですし、インタビューで語ったこともそうですし。そういった意味では、この一冊では収まりきらないような事が自分の中では物凄く沢山ありました。それを良い所を摘んで凝縮させたのが今回の本です。自分の新たな一面、見せなくなかった一面、そういうものを本当に詰め込んだ素顔の部分が、凄く出せたと思います。
細かい所も沢山見て欲しいと思っています。瞳や仕草も、インタビューで語っている言葉とか。合間合間にも、私が思う事をメッセージで入れさせて頂いたので、そういう所も併せて写真と一緒に見てくれたら嬉しいです。