みみめめMIMIのおもちゃ箱、薄れゆく子供心を詰め込んだ新曲
INTERVIEW

みみめめMIMIのおもちゃ箱、薄れゆく子供心を詰め込んだ新曲


記者:桂 伸也

撮影:

掲載:16年02月02日

読了時間:約18分

恋することは勇気、それを持つことがすなわち「革命」

「チョコレート革命」は理想の理想のバレンタインデーも詰め込んだ

「チョコレート革命」は理想の理想のバレンタインデーも詰め込んだ

――「チャチャチャ」のリリースに続いて、2月のバレンタインデーに向けたスペシャル企画ということで、これまた新曲をリリースされるという話をうかがいましたが…

 そうなんです! 私が出演したラジオ番組(ミューコミ)の中で、生放送中に作詞作曲をするという企画があって、一度即興で弾いたときに好評をいただいたということがきっかけで始まったんです。そこでは視聴者の皆さんにも歌詞を募集するとかして、そのネタからバレンタインソングを作りました。

――それはユニークなハプニングでしたね。どんな曲作りをされたのでしょうか

 例えば歌詞の中で、「恋って何だろう?」という詞があるんですけど、この1カ月は本当に「バレンタインとは何か?」「恋とは何か?」「『好き』とは何か?」って、ずっとグルグル考えていて、私は頭がおかしくなりそうになっちゃいまして(笑)。でも結果、考えに考え抜いた挙げた末、これはまさに「私の理想のバレンタインデー」、この曲を聴いて、みんなに勇気を感じてもらえたら、というイメージで作りました。

――「革命」というキーワードは穏やかでない感じですが(笑)

 いや(笑)、そこには思いがありました。私は中学、高校と6年間は女子校だったので、共学でのバレンタインデーのドキドキさというものを味わえなかったんですけど、何か「恋愛って何だろう?」と考えたときに、恋って「勇気」だと思ったんです。恋をすることは勇気がいることだし、誰かを好きになる、それを認めるということも心の勇気。

 だからそのときに、それが最大限に発揮され、試されるときがバレンタインデーなんだな、と私の中では繋がったんです。そんなイメージが固まったときに、勇気を出す女の子と、そのチョコレートを受け取る男の優しさ、その2人の物語、その物語を応援するチョコレートの気持ち。そんなストーリーをこの曲には詰め込みたいと思いました。

――アクティブな感じですね

 そうですね、何かみんな恋をしてなくても、私自身もキュンキュンしながら歌ったんです…。「自分の歌詞なのに何だよ!?」という感じですが(笑)。何か本当に胸がキュンとするような曲に仕上げたいと思いまして。

――ユキさんのバレンタインデーの思い出は?

 そうですね、女子校だったんですが…、みんな“友チョコ”を徹夜で作って配るというのをよくやっていて、なかには失敗談もありました。ある年に私は上級レベルのイチゴ大福を作って、みんなに配ろうと思ったことがあったんです。イチゴ大福ってメッチャ大変なんです、材料費もかかるし、手間もメッチャかかるし。でも、みんなどうせチョコレートを作るだろうから「私はあえてイチゴ大福」と作って持っていったら、みんなから「マズイ」「これ、大福じゃない」「チーズでも入れた?」と言われて(笑)。悔しくて、翌年はショコラにしました(笑)。そんな思い出もありましたね。

――渋い思い出ですね(笑)。ラジオの聴取者からはネタとしてどのようなことを募集をされたのでしょうか

 みんなのバレンタインに対するイメージを教えてください、というのをツイッターなんかを経由して参考にさせていただきました。なかにはキュンキュンする内容もありましたね。「甘くて苦い」みたいな。歌詞にも入れさせていただきましたし(笑)。そのまま反映されているというわけではないですが、いただいたものもアイデアの種にさせていただきました。

――ちなみにそのイメージや体験談に「いいな~」とうらやましく思ったところはありましたか

 いや、そういうのはなかったんです。逆に聞きたかったのに(笑)

――ある意味、だからこその革命なのではないでしょうか?

 確かに。何か「弱い自分に対して革命を行う」ということなんですよね。結果がうまく行くかどうかじゃなくて、そういうちょっと気になる気持ちとか、好きかもしれない、みたいな女の子の気持ちって、そういうことを思えること自体がとても幸せなことだと思う。だからそれを認める勇気と、さらにチョコレートを渡す勇気を持って「そのままだったら何も変わらない」から「ぜひ勇気を!」って。まさしく自分自身に勇気を持つという革命なんですよね。

――勝負云々の前にまず第1歩というのが難しいところでもありますよね

 そうなんです。でも少女漫画なんかを読んでキュンキュンするときってありますよね? 私もそういうのがすごく好きなんですけど、何か応援歌というよりも、勇気を感じて欲しいというのもある一方で、合わせて今回のこの「チョコレート革命」を聴いて、キュンキュンして欲しいな、って。お父さんやお母さんにも聴いてもらってキュンキュンして欲しいんです(笑)。キュンとする思いって、誰でもいつになっても、きっとあるといいなと私は思っているから、多くの人にこの曲を聴いて、少しでも胸キュンを感じてもらえたら嬉しいなと思っています。

昨年よりさらに自分を高めた上で、自分の思いを届けたい

今年は「自分たちのやるべきことを高めた上で皆さんに届けたい」

今年は「自分たちのやるべきことを高めた上で皆さんに届けたい」

――改めて振り返ると2015年はどんな年でしたか

 そうですね、本当にいろんなことに挑戦させていただいた年だと思っています。ライブでデビュー後にワンマンライブもやって、自主企画イベントや、アイドルフェス、アニソンフェスなんかのイベントに出たのも去年からだったし。ミュージックビデオにも私が実写で初めて登場したこともありました。そんな中で、それまですごく自分自身とばかり向き合っていたことに対して、大分お客さんと向き合うように成長した、と思える年になったと思います。

 でも一方で、お客さんに向き合いたいと思っても、一方通行なときもあるんだということを学んだ年でもありました。イベントなんかに出ても、自分たちの音楽に振り向いてもらえないときもあったし。何かそういう壁に対して、これから自分たちの…「愛」だと思っているんですが(笑)、自分たちの愛を分かち合えるには、どうしようとか、そういうのを発見した年でもあります。

 そういう意味では、何かそんないろいろとやり続けたものを、今年は芽を出して花を咲かせていけるようにしたい。皆のところに届くようにしたいというのが今年の思いですね。

――バージョンアップしたいという気持ち?

 まさしく。昨年はバージョンアップする準備をした年だと思います。

――展望も十分ですね。今年に入って早々から、バンコクでのイベントに出演ということですが…(編注=インタビュー時は1月23日のバンコク公演前)

 そうなんです! 初めてタイに行くので、タイ語を独学で研究しているんですけど、言葉が不安です(笑)。でも音楽は世界共通語ですから、みんなに届けられるように歌っていきたいと思います。

――これをきっかけに海外も…

 ね~! でも海外の方にも聴いていただきたいんですけど、まずは日本をベースに頑張りたいと思います! でもバンコクもとても楽しみです!

――そろそろ新しいアルバムなども考えられているところではあるのでしょうか? 楽しみですね。

 そうですね、まだ何も言えないところではありますが、考えてはいます。楽しみにしてください!

――最後に今年の抱負を

 今年の私のモットーがありまります、「一日一日を大事にする」と。皆さんに向き合えた2015年があったので、今年は自分が皆さんに届けたいと思うことが、ちゃんと届けられる年にしたいと思っています。でもただ届けるだけじゃなくて、自分自身を高めた上で届けるようにしたい。昨年はいろんなことに挑戦させていただいたので、今年はそれを踏まえて、自分たちの信念を持って、自分たちのやるべきことを高めた上で皆さんに届けたいと思っています。

(取材・桂 伸也)

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