女優の當真あみが、西畑大吾(なにわ男子)主演映画『忌怪島/きかいじま』(6月16日公開)に出演。當真は島に住む中学生・金城リンを演じる。2021年7月にCMでデビュー し、その後、14代目『カルピスウォーター(R)』CMキャラクターや、NHK大河ドラマ「どうする家康」に出演するなど、いま注目が集まる役者だ。映画『忌怪島/きかいじま』は、映画『犬鳴村』『樹海村』『牛首村』の「恐怖の村」シリーズを生み出した東映と清水崇監督が手がける最新作。「島」という閉鎖空間を舞台で、メタバースを取り入れた新感覚ホラー作品。「VR」研究チーム“シンセカイ”に次々と降りかかる不可解な死と謎、現実と仮想という2つの空間で恐怖が待ち受ける。キャストに西畑大吾、生駒里奈、山本美月、平岡祐太、水石亜飛夢、川添野愛、祷キララらが出演。MusicVoiceでは、當真あみにインタビューを実施。出演してみたいと思っていたホラー作品で感じたこと、活動の原動力にもなっていると話す芝居に臨む姿勢、今ハマっていることについて話を聞いた。【取材=村上順一】
普段の生活の中で自分の感情をもっと大事にしたい
――出演が決まった時の心境はいかがでした?
このお仕事を始めてから、いろんな作品に出てみたいと考えた時に、怖いのは苦手なのですが、ホラー映画にも出てみたいと思っていたので、出演が決まってすごく嬉しかったです。
――ちなみに普段はどんなジャンルの作品が好きですか。
ホラー映画は怖いので、そんなに多くは観ていなくて。友達や誰かと見るのは大丈夫なんですけど、1人で見るのはちょっと怖くて...。ヒューマンドラマ作品がどちらかというと好きです。
――共演された生駒里奈さんも、ホラーを観るのは苦手だとお話されていて、自分が出演した作品は観れると仰っていました。
生駒さんと同じように、私も自分が出演した作品は見れます。でも、それはストーリーを知ってるからこそというのはちょっとあると思います。
――本作に出演されるにあたり事前に準備されたことは?
他のホラー映画作品を見ました。清水監督の『牛首村』をマネージャーさんと一緒に映画館に観に行ったり、他のホラーの作品も見て、雰囲気を勉強しました。
――演じてみて、自分と役が重なるところはありましたか。
私が演じた金城リンは物怖じしない真っ直ぐな女の子だなと思いました。ですので、自分と重なるところはあまりないと思います。リンは島民から距離を置かれている笹野(高史)さん演じるシゲ爺(新納シゲル)にも分け隔てなく接したりとか、西畑さん演じる片岡友彦に、船で自分から話しかけに行ったりとか、私だったらやらないような行動もリンはできてしまうので、自分と性格はそこまで似てないと思いました。
――そうなると演じるのは難しくなってきますよね?
難しいのですが、逆に面白かったです。
――役の気持ちを理解するためにやられたことはありましたか。
特別何かをしたというわけではないのですが、台本を何回も読んでるうちに、役の心情が内容と共に入ってくるんです。
――撮影で印象的だったことは?
初めてホラー映画に参加させていただいたので、どういう感じで撮影するんだろう? とすごく楽しみにしていました。色々ホラー映画を観ていると、これはCGなのか、もしくはリアルなのか、気になるところもいくつかあったのですが、実際撮影に参加してみると、CGだと予想していたものが、アナログで実物が目の前にあるというのを撮影で体験することができて、面白い経験ができましたし、印象に残っています。
――お芝居をしていく中で気づきや発見はありましたか。
自分が今まで体験したことない感情とかを出すのはすごく難しいことだなと思いました。だからこそ、普段の生活の中で自分の感情をもっと大事にしたい、感情の動きにもっと意識を向けないといけないんだ、ということに気づきました。
――共演者の方はたくさんいらっしゃいますけど、よくお話されていた方は?
同じシーンでご一緒することが多かった川添さん、生駒さん、山本さんとお話しました。今回、奄美大島でロケをしてたので、お休みの日とか「どこか行った?」という話をしてました。
――當真さんはオフの日はどこか行かれました?
食事に行ったりとか、泥染めっていう染め物体験をしてきました。私はカバンを泥染めしたのですが、すごく楽しかったです。
――主演の西畑さんとはお話されました?
西畑さんは共演させていただいた中でも、一緒のシーンが一番少なかったと思います。でも、ご一緒できた日は話しかけてくださったり、私が緊張しているところをほぐしてくださってすごく優しかったです。そして、撮影現場の雰囲気を作ってくださっていた印象で、そのおかげで現場はすごく温かくてすごく楽しい撮影になりました。
――ホラー作品ではありますが、現場は真逆な雰囲気だったんですね。
はい。私も現場に行くまではどういう感じなんだろうとか、塩を準備した方がいいのかなと思い、実際に購入したりもしたのですが、そんなに心配することもなくて。現場の皆さんもすごく明るかったですし、撮影自体はホラーではない作品と違いはほとんどなかったです。
――完成したものとのギャップがすごいってことですね。
そうなんです。あんなに撮影の合間に笑って話していたのに、しっかり怖い映像、ホラー作品になっていたので、そのギャップは本当にすごいなと思いました。
長澤まさみさんのような振り幅の広い女優さんに
――當真さんが思う本作の見どころは?
ホラーとメタバースという、今までにないようなホラー作品で、作品を見ていくと、だんだん現実とメタバースとの境目が分からなくなってくるという感覚があります。だんだん現実に干渉してくるようなゾッとする感覚と、ホラー要素だけではなくて、人間ドラマもあるので、そこがすごく見どころだと思います。
――當真さんはメタバースに興味ありますか。
テレビとかですごい取り上げられていますよね。私の学校でもちょっとだけ触れたこともあったんですけど、すごく面白いなと思いつつも、難しいような気もして。まだあまり深くはわかっていないのですが、ちょっと興味はあります。
――お仕事以外だと今どんなことにハマっていますか。
今はアニメを観ることにハマっています。今年の1月、2月あたりはちょっとアニメから離れていたんですけど、春休みに入って、新しいアニメも始まったので、また観るようになりました。
――なぜ一時期アニメ鑑賞から離れてしまったのでしょうか。
その時期はドラマの撮影が忙しくて、アニメを見るよりも寝たいという気持ちが勝ってしまいました(笑)。
――シンプルに忙しかったんですね(笑)。當真さんが役者として追求していきたいこと、もしくはいま追求してることはありますか。
演技力をもっと磨いていかないといけないなと思っています。全然違う役柄を演じることも多いので、役の幅を広げたりとか、 お芝居のレベルを上げることを目標に、演技を追求していきたいと思っています。
――そのために今やってることはありますか。
色んな作品を観ることです。特に同じ女優さんが出演している違う作品を観ます。違う演じ方、お芝居のバリエーションを勉強しています。
――憧れの女優さんは?
長澤まさみさんです。このお仕事を始めてから、ドラマや映画を意識して観るようになりました。ドラマだと『ドラゴン桜』、映画だと『コンフィデンスマンJP』に長澤さんはどちらの作品にも出演されていらっしゃるのですが、役柄が全く違うお芝居をされているのをみて、長澤さんのような振り幅の広い女優さんになれたらと思いました。憧れの存在なんです。
――當真さんの活動の原動力、モチベーションになっているものは?
作品で演じることがすごく楽しいと思う気持ちが原動力になっています。自分とは性格が違う役柄を演じることもすごく楽しいですし、役を通して色んなことを経験できることがすごく楽しいなって思い、それが私の原動力になっています。
――最後にこの作品を楽しみにしてる方にメッセージをお願いします。
メタバースは普通に生活していくなかであまり馴染みのないものだと思うのですが、すごくミステリー要素もありつつ、 現実とメタバースの世界が繋がって、襲ってくるものから逃げることができるのか、という新感覚のホラー作品になっています。ホラーはちょっと苦手だなと思ってる人も興味深く観れる作品だと思うので、ぜひ劇場でご覧ください。
(おわり)