楠木ともり「また絶対に会いましょう!」初の全国ホールツアー完走
楠木ともり
楠木ともりの初となるホールツアー「Kusunoki Tomori Birthday Live 2022『RINGLEAM』」の最終公演が、楠木ともりの23 歳の誕生日でもある12月22日に昭和女子大学 人見記念講堂で開催された。
2022年6月にリリースした4thEP「遣らずの雨」を含め、これまで発表してきた4作全てオリコン週間トップ10入りを果たし、今年は話題作「チェンソーマン」のマキマ役を務めるなど、アーティストとしても声優としても今注目を集めている声優・シンガーソングライター楠木ともり。
クリスマス目前ということもあり、オープニングに用意されたのは鈴の音などをあしらったアコースティックアレンジの 「narrow」。限られた照明で表情はよく見えない中、ミニマルなアンサンブルに乗せて楠木は歌とメッセージをしっかり 届けるところから 5 年目のバースデーライブを開始した。ホールという環境にマッチしたアレンジで観客の心を鷲掴みに すると、続く「熾火」でギアチェンジ。激しい歌と演奏を前に、オーディエンスも思い思いのアクションでライブを楽しむ様 子が見てとれた。
以降もジャジーな味付けで生まれ変わった「よりみち」、1 番はバンドの演奏が一切なく、楠木の声だけがアカペラ でホールに響き渡る「山荷葉」など、楠木は音楽的に常に進化し続ける姿を提示。バースデーライブ恒例となったカ バーコーナーでは、今年は「歌詞に今私が言いたいこと、伝えたいこと、みんなにこういう言葉を届けたいということが詰まっている」というアヴリル・ラヴィーンの「Keep Holding On」と、以前から大好きと公言する L'Arc~en~Cielの名曲「flower」が飛び出し、緩急に富んだ楽曲の数々で観る者を大いに楽しませた。
また、今回の東京公演では「今日は私の誕生日なんですけど、私から皆さんへのプレゼント。出来立ての新曲を初披露させていただきます」と出来立てホヤホヤの新曲「absence」を初披露。彼女自身の別れの経験を形にした 楽曲とあって、楠木はピアノ伴奏と共に感情をたっぷり込めて涙ながらに歌い上げた。「ここに集まっている全員がまた 同じように集まることはないわけで。お別れは突然やってくるからこそ、大切なものを失ってから大事と気づくんじゃなくて、今を大事にしてほしい。」そんな彼女からの言葉に、会場は盛大な拍手で包まれた。その後も「alive」で楠木が アコースティックギターを抱えてバンドと一緒に演奏し、楽曲のエモーショナルさをより強める結果に。そして、彼女の純 粋な思いがストレートに描かれた「バニラ」でライブ本編は締めくくられた。
アンコールでは楠木へのサプライズとして、バンドメンバーによるパンクアレンジ「Happy Birthday To You」に乗せて、本ツアーのライブ写真があしらわれたケーキも用意された。思いがけないサプライズに楠木は大歓喜。そして、今度は楠木から観客への嬉しいお知らせとして、2023 年 5 月に 1st フルアルバム発売、来年夏には全国ライブツ アー開催が決定したことが告げられると、客席からは大きな拍手が沸き起こった。最後は「僕の見る世界、君の見る世界」で会場がひとつになり、「また絶対に会いましょう!」のメッセージとともにピースフルな空気に満ち溢れた楠木ともり23歳初のライブは幕を下ろした。
2023年も、発表された 1st アルバムのリリース・全国ライブツアーの開催をはじめとして、アーティストとしても声優 としてもますますの活躍が期待される楠木ともり。来年も彼女はきっとそんなファンの大きな期待を超える新しい景色 を見せてくれることだろう。
Setlist
M1.narrow
M2.熾火
M3.アカトキ
M4.よりみち
M5.山荷葉
M6.タルヒ
M7.Keep Holding On/AVRIL LAVIGNE(cover)
M8.flower/L'Arc~en~Ciel(cover)
M9.遣らずの雨
M10.ロマンロン
M11.absence(新曲)
M12.alive
M13.バニラ
EN1. もうひとくち
EN2. 僕の見る世界 君の見る世界
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