INTERVIEW

佐藤大志

『おいしい給食』市原隼人の背中から学んだ役者の姿勢


記者:木村武雄

写真:木村武雄

掲載:22年05月18日

読了時間:約4分

<劇場版 おいしい給食 卒業>5月13日公開

 5月2日、完成披露上映会。綾部真弥監督は嬉しそうな表情でこう語った。「成長したのは背だけじゃなくて、芝居の面でも自分で考えて演じることができるようになって頼もしいと思いました」

 主演の市原隼人も「約3年、一緒に過ごしてきたこの2人にしか流れない阿吽の呼吸があって、食は空間を超えるというセリフがありますが、まさにその通り」

 シーズン1の時はまだあどけなさがあった彼も15歳。身長は伸び、声は低くなった。舞台挨拶ではどっしりと構えている。佐藤大志にとって『おいしい給食』は役者としての意識を変え、大きく成長させてくれた大切な作品だ。

 「市原さんや綾部監督の姿を間近で見て、俳優は観ているお客さんを楽しませることが大事だという事を改めて感じました」

 甘利田幸男との熾烈な給食バトル。だが『劇場版 おいしい給食 Final Battle』から神野ゴウは意識が変わっていった。市原が良く言葉にする「共闘」。まさに同志のような関係性だ。

 「ゴウはきっと、戦う相手ということだけではなくて、信頼している大好きな先生と思っていると思います」

 甘利田を慕うゴウのように、佐藤も市原を師と仰ぐ。

 「本当に表現力がすごくて、想像を超えるお芝居をされていつも尊敬しています」

 その市原の背中を見続けた佐藤に受け継がれるのは役者としての意識。

 「ゴウは僕と真逆の性格で、始めの頃は演じることが恥ずかしいと思うこともありました。でもそれもなくなって、振り切ってやれていたと思います」

 全てはテレビ画面、スクリーンの向こうにいる「お客様」に喜んでもらうためだ。

 そんな彼に、約8カ月前に行ったインタビューで聞いた質問がある。「将来の目標は?」。当時は「まだ考えられていない」と語っていたが、シーズン2、そして劇場版の撮影を終えた今、どうか。

 「まだ明確なものはありませんが、今は何でもチャレンジしていろんな役をやって、どんどん表現力を磨いていきたいです」

 まだ15歳、希望の光はまぶしく彼を照らしている。

 ここからは一問一答。

佐藤大志

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撮影秘話

――綾部監督に言われたことや、印象的なことがあったら教えてください。

 シーズン2では甘利田先生に勝った時にポーズをすることがありました。綾部監督が実際にやって僕に見せてくれるんですが、それがいつも思いつかないようなポーズで、すごく印象に残っています。

――牛乳で乾杯みたいなものもありましたね。

 それはその場の思いつきでやっていました。給食のシーンは「自由にやっていいよ」と言われていましたので、自分で考えてやっていました。

――佐藤さんが仕掛けて、市原さんがどう返すのかという事もあったわけですね。

 そうです。シーズン1の時は緊張が勝っていたので、あまり自分から動くことはできなかったんですけど、現場に慣れてきてからは自分から動けるようになっていったと思います。

――劇場版で神谷ゴウはそれほどセリフが多いわけでもないのに、表情で全てを物語っている感じがありました。演技としてはすごく難しいと思いますが、その辺どうですか。

 あの表情は意識して、そのときに思ったことをそのまま顔に出しています。

――その場の空気とか市原さんの雰囲気を感じてやったということですね。

 そうです。その空気や甘利田先生の表情などを見て、変えることはよくしていました。

――神野ゴウを長く演じているから、自然と役になりきれていると思いますが、神野ゴウを作る上で特に意識した点は?

 普段は常に明るくて、笑顔を絶やさずハキハキしている子というのを意識していました。シーズン1の時は特に笑顔を意識していましたが、シーズン2では2年が経ってゴウも成長したので繊細さも意識していました。

佐藤大志

佐藤大志

――クラスの生徒役の子たちとはどうですか? 年齢も近いということもあってライバル心とか?

 ライバル心は全然なくて「みんなでいい作品を作ろう、頑張ろう!」みたいな感じでした。学校の友達とも違う、一つの作品を皆で一緒に作っていく仲間みたいな感じでした。

――ちなみに事務所の先輩の活躍をどう感じていますか。

 僕も必死に食らいついて、ずっと追っていかなければいけない存在だと思っています。

――憧れの先輩は?

 やっぱり表現力は市原さんです。近くで一緒にお芝居をさせて頂いて感じるのは表現力のすごさ。飛びぬけてすごいので、一生学んでいきたいです。

――劇場版「卒業」は、佐藤さんの年代から見るとどういう風に映っていますか?

 コロナ禍で、感染予防対策のため、給食は皆とではなく一人で食べているんです。なので『おいしい給食』を見て、コロナ前に戻ったような感覚になりますし、またあの現場に戻りたいなと感じます。

――改めてこの作品は「役者・佐藤大志」にとってどういうものになりましたか?

 演技するときの恥ずかしさをなくしてくれましたし、市原さんや綾部監督からも学ぶことがたくさんあって、僕にとっての「実家」のような作品になったと思います。

――最後に神野ゴウとしての見どころを。

 給食のシーンでの表情や動き、甘利田先生で遊んでいるところが見どころです。終盤で給食の危機が訪れて、ゴウがどう行動を起こしていくのか、というところも見てほしいです。

(おわり)

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