<AKB48〇〇な2人を深堀り>武藤十夢は「努力家」、小麟は「天才肌」、AKB48が結んだ姉妹の絆
山根涼羽「言い合うけど尊敬し合っている」
<〇〇な2人:連載アフターインタビュー(11)>
AKB48山根涼羽がMCを務める、ライブ配信アプリ「17LIVE」の番組『AKB48 広報 山根涼羽と○○(マルマル)な2人』の第11回生配信が1月11日に行われた。ゲストは、武藤十夢・小麟姉妹。山根も「白熱した戦いが見られる」と期待していた2人の掛け合いの結末は…?【取材・撮影=木村武雄】
一つのエンタメ、姉妹漫才
山根「武藤姉妹は言い合いしているイメージなんですけど…普段は…?」
十夢「家でも言い合う?」
小麟「言い合うよ! そうそう、この間、楽屋のアイスを勝手に食べられた!」
十夢「だって武藤って書いてあったから。もしかしたら私が書いたけど記憶のかなたに忘れたかもって(笑)」
小麟「そうやって全部、自分の都合よく解釈するのよ!」
番組開始早々に始まった白熱の姉妹バトル。『徹底裁判!悪いのはどっち?』では、タイトルコール後に「こっち!」と十夢を指さす小麟。そうして開廷した“法廷”は“口撃”の応酬になったことは言うまでもない。視聴者に「この企画は武藤姉妹のためにあるようなもの」と言わしめたほどだ。
だが一見、姉妹喧嘩のように見えるが、根底にあるのは互いへの尊敬。口にはしないが、時折見せる笑顔にそれがこぼれる。
十夢「一つのエンタメとして皆さんに笑顔になって頂ければ(笑)」
テンポが良く、息ぴったりの夫婦漫才ならぬ姉妹漫才だ。
十夢「いや~しゃべり過ぎたなって思います(笑)。結構ヒートアップしたので、大丈夫かなって。でもこれで私たちはうまくやっているので、どうか皆さん怖がらずに!」
小麟「組閣で違うチームになってしまうので、その前に武藤姉妹で何かできたらと思っていたから嬉しかったです!」
兄がいる山根は、普段喧嘩になることはなく、武藤姉妹を見て驚いたとも語っていた。間近で見て迫力に圧倒されながらも「言い合っているけどお互いが思いやりを持ち、分かり合っている感じだったので、姉妹っていいなって思いました」
喧嘩するほど仲が良いというが、武藤姉妹はその典型のような気もする。
AKB48が結んだ絆
12期生の十夢は加入当時から「才色兼備」と有望された。2012年開催の『AKB48 27thシングル 選抜総選挙』に初立候補し49位と研究生では初のランクイン。毎年順位を上げ、16年には10位、そして18年には7位となった。その姿を小麟はどう見ていたのか。
小麟「すごいなって思っていました。大勢の女の子がいるなかで順位に入ることもすごいのに、落とすこともなく上げていて。すごく頑張っているのは見ていましたし、活動の幅も年々広がっているので『それはそうだよな』って思っていました。でもいざ自分が加入したら順位を上げ続けるのはすごく難しい。その時に気が付かなかったことがいっぱいあって。すごいなって思いました」
「やるやん!」と照れ隠しのように小麟を見る十夢だが、姉妹の関係性をこう明かす。
十夢「小麟とはチームが一緒なので、家で『チームを良くするためにはどうすればいいか』とか真剣に話し合うことも多いんです。でも、それができるのもAKB48に入ったからだと思うんです」
AKB48に入っていなかったら互いにここまで向き合うことはなかったという。
十夢「ここまで仲良くなっていなかったと思います。私の弟、小麟にとっては兄ですが、私は弟とご飯に出かけることが多かったんですけど、小麟とは行ったこともなくて。でも今は小麟との方が多いですし、連絡も多い。それは良かったなって思います」
姉妹の絆を結んだのはほかならぬAKB48だった。グループ内では先輩後輩にあたるが、その特別な関係性は同じ方向を向く良きビジネスパートナーのようなものともいえる。
十夢「私はキャプテンをやったことがないですし、引っ張るタイプでもないんです。やれと言われたらやるけど、やらなくていいなら自由にやりたい。これまでもそうやって自由にやってきたけど、期が上になって先輩になっていくなかで、小麟からは『もっと後輩に色んなことを言った方がいい』と言われます。『それじゃだめだよって。十夢が言ったら皆いう事を聞くから』って」
それはチームKを愛するがゆえの提言だった。
小麟「込山チームKは、峯岸(みなみ)さんがメリハリを教えてくれていました。ふざける時はふざける、ちゃんとするときはけじめをつけてちゃんとやろうと。でも卒業してから峯岸さんのようにキュッとまとめてくれるメンバーがいなくなったというか…」
十夢「峯岸さんが卒業したあと、その役割を担う次の人…となったら私になると思うんですけど、そういう役目をやったことがなかったから。でも『十夢がやらないとダメだよ』って小麟によく言われて」
そんな十夢だが、公演では先頭に立ち、誰よりも汗をかき、誰よりも必死にパフォーマンスする姿が印象的だ。物言わずともその存在だけで周りはシャキッとするようにも見えるが…。
山根「十夢さんのパフォーマンスはすごくて、レッスン場にいたら皆の気持ちが引き締まるし、パフォーマンスも勉強になるところがたくさんあるので、言ってまとめるというより、背中を見せて下さる先輩だなって思います」
小麟も「言葉よりも行動で示すタイプかも」と言う。そんな2人の言葉に「嬉しい!」と表情を緩ませる十夢だが、すぐに「そうそう27歳が頑張っているんだからってね」と照れ隠しのように笑う。「やって当たり前」という兄、姉はあまり褒められることもなく、慣れないものだ。
一方の十夢は、小麟を含めた16期をどう見ているのか。
十夢「それぞれと話すと面白いし、人数も多いからいろんな子がいて。しかも今回の組閣でキャプテンを2人出していますし、期待されていると思います。ずっと後輩のイメージがあったけど気づいたらずんちゃんみたいに頼もしくなったり、ずっきー(山内瑞葵)はシングル(「失恋、ありがとう」)でセンターを務めたり。チームKだと、かなぶん(安田叶)はダンスがかっこよくてキレキレ、あやみん(長友彩海)は可愛い子。魅力が詰まっている期だなって思います」
記者「小麟さんの同級生みたいな?」
十夢「その感覚が強いかもしれないです」
小麟は天才肌、十夢は努力家
互いにスペクトしている様子がうかがえる。だからこそ聞きたい、姉妹だからこそ知るそれぞれの良いところは? 番組では、十夢が小麟を「なんだかんだ、姉リスペクトなところ」、小麟は十夢を「顔」とだけで多くを挙げなかったが…。
「頭の回転が速いって言ってくれたけど、十夢の方が速いと思うんですよね」という小麟に十夢は「私にないものを持っている。それはお互いにそうだけど、小麟は天才肌。やろうと思ったことは何でもできて、頭もいい。発想の視点が他の人とは違っていてすごいなって。オンリーワンだなって思う」と絶賛する。
ただこうも付け加える。「自分の好きなものや興味があるもの、やると決めたものではないとやらないので、そこは早めにスイッチを入れたらいいのになって思います」
「その通り」と頷く小麟に十夢は「スタートが一緒だったら、本気になれば小麟の方が早くできるんです。でも長期的に続けられる、継続の力は私の方があるので、その部分でどっこいどっこい。勉強は誰も好きじゃないと思うけど、それが興味あるものなら小麟はやる。でも私はやりたくないけどコツコツと苦しくてもできる。その違いかなって」
距離を縮めたい十夢、素直に出せる小麟
番組では、相手のものも自分のものにすると十夢を、小麟は「ジャイアン!」と呼んだ。だが、山根は言い合う2人を見て「ジャイアンな2人」とつけた。それでは、一人一人にキャッチコピーを付けるなら…?十夢には「距離を縮めたい人」、小麟には「素直に出せる人」。山根は今回の組閣で十夢が所属するチームKに異動する。
山根「新チームで距離を縮めたい先輩が2人いて、一人は茂木さん、もう一人は十夢さんなんです。小麟ちゃんから聞いていたこともあって怖いというイメージが先行していたんですけど、最近お仕事で一緒になる機会があり話してみると、すごく優しくて話しやすいんです」
十夢「ほら~~っ! 小麟による弊害って大きい!!!!」
山根「大きいと思います(笑)。でも話しやすかったです!」
小麟「でもてハードルを下げれば、ちょっとしたことでも『優しい~!』となるから(笑)」
山根「朝もテンションが高くて『オッツー』と明るく返してくれるので後輩は嬉しいです!」
十夢「じゃあ、結果的にOKなのかな(笑)」
対する小麟に対して山根は「小麟ちゃんは人を尊敬する気持ちを素直に出せる人」
十夢「私にも出してよ!」
小麟「生誕祭で十分出したから(笑)」
山根「小麟ちゃんはすごい子というイメージ。女の子が多くいるなかでいいところを見つけたとしても、なかなか素直に伝えることができないときってあると思うんです。でも、小麟ちゃんはそういうことはなくて、すぐにみつけて褒めてくれる。いいと思ったことをすぐに言ってくれます。一緒にいて自己肯定感が上がって、嬉しい気持ちにさせてくれます」
驚く小麟はこう返す。
小麟「まったく同じことをずんちゃんに返せる。ずんちゃんはいつも私を褒めてくれるし、いいところをすぐに見つけてくれる。今聞いていて、ずんちゃん自分の自己紹介していると思った(笑)」
山根「めっちゃ気遣いできる子で、ちょっと追い込まれるとバキッて心が折れてしまうかもしれないけど、その優しさが小麟ちゃんのいいところなのかなって思います。私にもちょっと似ているな?(笑)」
小麟「一緒に帰ることもあるんですけど、そんな深く悩みを言わなくても『気にしすぎない方がいいよ』って。かけてほしい言葉をくれるからすごいなって」
山根「嬉しい。でもそれも一緒だと思う!」
記者「それは稲垣(香織)さんにも感じますね」
山根「3人でいるときはそうですね! 尊敬しあえる仲です」
憧れ加藤玲奈・入山杏奈
次回18日配信予定のゲストは先日卒業を発表した加藤玲奈と入山杏奈。
小麟「私は加入前、AKB48のファンで、入山杏奈さんをプロフィールのアイコンにするほど憧れていて、れなっちさんもおしゃれだし、だれに対しても優しいけど自分らしく生きているのですごく憧れます。2人とも女性としての理想像というか、模範。素敵な方々です」
十夢「あの2人が一緒にいるのがすごく好きなんですよ」
小麟「わかる!」
十夢「レッスン場で2人が話していると『いいですね、今日も』と話しかけちゃうんです。『いつも言っているよね、アハハ』って言ってくれるんですけど、2人とも最近卒業発表したので寂しい。研究生期間に一緒に頑張っていた先輩方なので寂しさもありつつ、エモさもある配信になるじゃないかなって思います」
(おわり)
※「AKB48広報 山根涼羽の○○な2人」は毎週火曜日20時から配信。なお、17LIVEアプリをダウンロードすれば無料で視聴が可能だ。
アカウント:
AKB48_official
https://17.live/profile/r/13741515
AKB48は2月5日(土)、6日(日)に東京ガーデンシアターで「AKB48新春コンサート2022『きみが思うより、きみはすごい』」を開催し、5日(土)は現チームでのラストコンサート、6日(日)はカップリング曲のリクエストアワーと新チームでのコンサートを行う。
また約5年ぶりとなる「AKB48第17期生オーディション」(https://www.akb48.co.jp/lp/audition17th/)の応募期間は2月7日(月)まで。
詳細、最新情報はAKB48公式サイト(https://www.akb48.co.jp)で。