佐藤健

 佐藤健、有村架純、江口洋介が17日、都内で、映画『るろうに剣心 最終章 The Beginning』(大友啓史監督、6月4公開)10thアニバーサリーイベントに臨んだ。

 【写真】有村架純をエスコートする佐藤健

 2部作連続公開となる映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning 』で10年の壮大な歴史に幕を閉じる。『The Final』は現在公開中で、グランドフィナーレを描く『The Beginning』は6月4日に公開される。

 幕末を描いた『The Beginning』は、シリーズ最後になるものの時系列では1作目の前の物語が描かれる。

 「『The Beginning』をいつか作らなければ」と監督と同じ思いがあったという佐藤。「今までの『るろうに剣心』と違う作品性、分かりやすく言うとちゃんと時代劇をやろうと。役作りの方法はこれまでと違ったと思うし、現場での居方も自然と変わっていた」と明かした。

 かつて剣心の妻であった雪代巴を演じる有村は、撮影中は「夢の中にいるような、とても不思議な感覚でした」と振り返ると、佐藤も「僕もそう。ふわふわとした不思議な感覚だった」と同調。コメンタリー収録のため、出来上がった作品を改めて見たときにもそのような感覚になったとし、以下に続けた。

 「ちゃんと時代劇をやろうと地に足をつけて作ったはずだけど、どこか現実なのか幻想なのか曖昧なふわふわとしていて、あまりにも美しくて、登場人物も実在の人物のように地に足をつけていたのに、生きているのか、それとも亡霊なのか分からない不思議な感覚があって、撮影期間中にそう思っていた不思議な感覚がそのまま画(え)に映っています」

 斎藤一を演じた江口も「亡霊みたいな感覚は分かる」とうなずいた。

カメラにサインする佐藤健

 本作では、剣心の頬に刻まれた“十字傷”の謎が明かされる。

 佐藤は、「なぜ十字傷はずっとついているだろうと考えていた。いろんな感情が剣心に刻み込まれてその気持ちが消えない限りその傷が消えない。その精神を秘め大事に演じてきました。『The Beginning』を撮影してる時は夢のような時間で今でもどう演じたのか覚えていないぐらい」

 さらにこう続けた。

 「今までは漫画、アニメのキャラクターを演じてきた気持ちでしたが、『The Beginning』は、本当に剣心が幕末に存在していたかもしれないと思うぐらい、剣心が役として降りてきました。改めて見ても役とここまで一体化できたのは初めての経験かもしれないと。それだけ特別な作品になりました」と明かした。

 また、物語にちなみ究極の出会いはなにかと問われ、迷いなく「るろ剣ファミリーとの出会い」と答えた佐藤。「るろ剣に出会ったから今の自分がいるのは間違いない」とこれまでも度々語ってきたことを改めて伝え「皆様との出会いは非常に大きい」と語った。

 現在、『The Final』は公開中だが、緊急事態宣言下にある東京などでは映画館が休業していることから、佐藤は「本当の公開日は緊急事態宣言明けの6月だと思っている。6月以降、どこかで大きな花火が打ち上げられたら」とプランを明かすと、監督も「それに乗った」と同調した。

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