撮影・木村武雄

揺れていたイヤリングが止まった。

目をやや細め、前を見据える。

緑と黒を基調にした衣装が彼女をより大人っぽくさせていた。

おしとやか。

この時はそう感じた。

写真は昨年11月、NHKプレミアムドラマ『歪んだ波紋』記者会見での一コマ。塩田武士氏の同名小説を原作に、自身が流した誤報と向き合いながら真相を追う記者の姿などを通して「報道」の在り方に迫る物語。小芝風花は、誤報の被害に遭う女性を演じた。

この作品で夫を亡くし悲しみに暮れる姿などシリアスな演技に挑戦。会見でもその役柄を彷彿とさせるところもあった。その一方でトークではあどけなさをみせるなど愛嬌の良さも感じさせた。

日本テレビ系『美食探偵 明智五郎』ではコミカルな演技を披露している。『歪んだ波紋』の会見で感じた「おしとやかさ」も、『美食探偵 明智五郎』ではまた異なる表情を見せている。この“振り幅”は彼女の魅力の一つだろう。

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