King & Prince

 King & Princeが、12月16日に6thシングル「I promise」をリリースする。発売に先立ち、3日に公開されたCDジャケットが、今までリリースしてきたシングル曲とも違う大人な雰囲気と話題に。そこで今回は、King & Princeがリリースしてきたシングル曲のCDジャケットに着目し、彼らの進化の過程を紐解いていきたい。

王道「シンデレラガール」「Memorial」

 King & Princeといえば、“王子様”イメージを持つ人が多いことだろう。だが、意外にも王子様衣装に身を包み、宮殿のようなセットで撮影されたCDジャケットは、デビューシングルの「シンデレラガール」と、2ndシングルの「Memorial」の2作しかない。デビュー曲「シンデレラガール」は、白を基調とした王子様衣装に身を包み、宮殿のような豪華なセットで撮影。まさに、“王道を行く”という決意が伝わってくるようなCDジャケットだった。

 続く2ndシングル「Memorial」も、同じく白を基調とした衣装。「シンデレラガール」のCDジャケットでは、メンバーカラーのタスキをかけていたが、同作では、グレーの差し色以外は、ほぼ純白の衣装に。また、「永遠の愛」をテーマにした楽曲に相応しく、花言葉が「愛」である薔薇を1001本使用した豪華な背景も印象的だ。宮殿の中にいた王子達が、外へ飛び出し、ガーデンで戯れているかのようなCDジャケットは、「シンデレラガール」の系譜のようにも感じられる。

新たな一面「君を待ってる」「koi-wazurai」

 そして、変化がみられたのが、2019年。年明け一発目のシングル「君を待ってる」では、過去の2作のような“王子様”路線とは一変。パーカーにGパンというラフな衣装に身を包み、カジュアルなCDジャケットに。「シンデレラガール」では、“恋”の魔法を、「Memorial」では永遠の“愛”を歌っていた彼らの初の“エールソング”「君を待ってる」は、CDジャケットからも、新たな表情が見てとれた。

 その後の4thシングル「koi-wazurai」では、彼らが打ち出してきた“2つの顔”を融合。初回限定盤Aには、「君を待ってる」のようなカジュアルな衣装のカットが。初回限定版B・通常盤には、「シンデレラガール」「Memorial」のような王子様衣装で原点回帰をしたカットが使用されていた。だが、衣装はこれまでの白を基調としていたものから、黒を基調としたシックなものに。“王子様”のイメージを守りながらも、大人へと成長していく彼らの進化が感じられた。

新境地「Mazy Night」「I promise」

 今年に入って発売された「Mazy Night」は、アルバム以外では初のクール路線に挑戦。CDジャケットで、歯を出して笑っているショットがないのは、シングル曲では初めてのこと。平野紫耀主演の警察ドラマ『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)の主題歌でもある同曲は、音楽番組でジャンプスーツを着用するなど、衣装からも挑戦が感じられた。

 そして、12月16日にリリースされる「I promise」。同曲は、セブン-イレブン 2020年クリスマスCMソングに起用されており、グループ初のWinterラブソングとなっている。成就しない恋と感じながらも、女性への変わらぬ愛を誓う男性の一途な想いが綴られている楽曲のように、少し切なく、アイドルというより、等身大の男性としてカメラに向かう彼らの姿がある。

 煌びやかな夜景をバックに撮影されたCDジャケットは、彼らのパブリックイメージである王子様のような豪華さも感じさせるが、衣装は、20代の男性がクリスマスデートで着るようなロングコート。そして、クールだが“彼氏感”のある優しい表情を浮かべる。

 豪華、カジュアル、クール…「I promise」のCDジャケットは、彼らが今までリリースしてきたシングル曲すべての魅力が詰め込まれているように感じる。さまざまな表情を見せ、ファンを楽しませてきたKing & Prince。「I promise」も今までのシングル曲のように、季節を彩ってくれる一枚になるはずだ。【かなぴす】

筆者紹介

かなぴす メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動行っていた。エンタメとファッションが大好き。ツイッターは@kanawink

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