連載
雰囲気を作る存在感――、emma
emma
真っ赤なドレス。レースの下に輝くネックレス。真紅の口紅。華やかなイヤリング。
左右を振りむいときに見える、1本にまとめた長い後ろ髪。
左には英勉監督、右には森崎ウィン。
両者を見ながら笑顔を見せる。心の底から楽しんでいるように見える。
『妖怪人間ベラ』の初日舞台挨拶。この日を迎えた喜びからか、終始笑顔だった。
そういえば、フォトブックの発売を記念して行った会見の時も終始笑顔だった。
ランウェイを歩いている時とは異なる柔らかい表情だ。
そんな彼女が本作では、妖怪人間のベラを演じた。それも女子高生という新たな年齢設定だ。
決してセリフが多いわけではない。だからこそ難しい。演じる上で意識したのは「雰囲気」。目だけで怖いと思わせる雰囲気作りは、モデルとしての所作が役に立ったそうだ。
怖さ滲み出るベラ、そしてクールに歩くランウェイとは異なるこの日の笑顔は、その場の雰囲気を明るいものとさせていた。