癖も味も自由なまま届けたい
――その「エスパーとスケルトン」は歌声や表現の変化を感じたのですが、そこも意識されたところですか。
歌声もそうなんですけど、キーとテンポ感にこだわりました。いつもはテンポも130ぐらいが多いんですけど、今回は120まで下げました。アレンジしてもらう前にそこを精査したんです。面白くて心地良くノレるものを作りたかったんです。キーも最初に作ったところより2つ下げたので、いつもとは違う声に聴こえると思いますし、ノリも跳ねた感じ、横ノリを出したかったんです。今までは縦ノリが多かったので、そこも今までとは違うと思います。
――キーはかなり大きいと思いました。ましのみさんの中低音のエネルギーが良い感じで、今までとは違う魅力が出ていると思いました。
聴いてもらってどんな気持ちになって欲しいかというところがあって、今まで歌ってきたものは、歌にコンプレッサーを掛けて、エレクトロ音でピカピカにして、パッケージでツルツルになってリリースされるというイメージの流れなんですけど、今は本能で歌って、癖も味も自由なまま届けたいという思いが強かったんです。
――縛られることなく、自由にというのが一つのキーワードかもしれませんね。
そうなんです。あとは押し付けがましくない、歌詞も頑張らないで聴けるようにしようとか、色んなことが出てきました。構えず、気張らずに聴けるというところで、今回のような歌い方や声が良いんだなと新たな発見がありました。
――色んな発見があったんですね。タイトルはなぜこれになったんですか。
誤解を恐れずに言うと、歌詞は今までで一番頭を使わないで作った曲なんです。例えば「プチョヘンザしちゃだめ」や「どうせ夏ならバテてみない?」はこういう歌詞を書いたら引っかかるだろうなとか、本能的に出てきたものに対して、頭を使って書いていた部分もあるんです。でも、今回は本能的に出てきたもの、サビの<迂闊に恋せよ乙女 >という言葉が出てきて。たぶん今までの私だったら、この言葉は使っていなかったかもしれないんです。
――本能で出てきたものを大切にしたわけですね。
あと、特に恋愛の曲にしようとかは思っていなかったので、恋とか色々あると思うけど、迂闊に手を滑らせちゃったぐらいの感じでやっちゃえばいいじゃん、と押し付けがましくない、BGMみたいな応援ソングになればいいなと思いました。日々の生活の中で、元気を出すためにちょっと踊りたくなっちゃうような、ノリで聴けちゃう曲というところでアレンジはこだわりました。






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