Lucky Kilimanjaro「聴いてくれた人の未来をより良く」音楽に込める想い
INTERVIEW

Lucky Kilimanjaro「聴いてくれた人の未来をより良く」音楽に込める想い


記者:平吉賢治

撮影:

掲載:19年10月04日

読了時間:約11分

バンドサウンドからエレクトロへのターニングポイント

――本作はエレクトロサウンドが中心と感じましたが、それをライブでどうやるのかというのが気になりました。

 人力でやっています。シーケンスを使う部分もありますけど、人力感が凄いライブだと思います。音源ではわりと淡白な音を作っているし、ドラムとかも打ち込みを使うことが多いのですが、ライブではそれがちゃんとライブになるように。ビートはちゃんとドラムですし、ギターもベースも弾いているのでかなりライブサウンドではあると思います。

――そのアプローチは海外アーティスト寄りだと感じます。

 そう思います。海外のトラックメイカーとかHIP HOPのラッパーなどのライブは生でやっていて。その感じが良くて…それこそビリー・アイリッシュもちゃんとドラムを入れてるし。チャンス・ザ・ラッパーとかもバンドでやりますし。やっぱりバンドの良さがあって、それは僕らもひしひしと感じています。楽曲を打ち込みで作ったあとにライブで演奏したときの勢いの出る感じとかも、確信的に良いと思ってやっているので、これは続けて行きたいと思っています。

――エレクトロなアプローチを人力でライブするというのはLucky Kilimanjaroのスタイルでもある?

 あまり狙っていたスタイルではないんですけど、そうなっています。そのほうが作品としても作りやすくて。もともとはバンド出身なんですけど。

――どんなバンドをやっていたのでしょう?

 ずっとギターをやっていて、オリジナルのバンドはやったことなかったのですが、ELLEGARDENのコピーとか、UKの音楽もやるし、ポスト・ハードコアも、割と何でもやるサークルをやっていました。My Chemical Romance(米ロックバンド)なども。

――現在のバンドのスタイルからすると意外です。

 僕のなかではバンドサウンドって自然な形なんです。むしろそこが始点にあって、「でも打ち込みサウンド使うのって面白いよね」という方向だと思います。

――どこで打ち込みの方向に変わったのでしょうか?

 大学の時にシンセに興味を持ったんです。ギターよりも様々な音が出るし、ライブでやっていても綺麗な音が出るからNORDのシンセサイザーを買ったんです。その時から「エレクトロってめっちゃ良いな!」と。

――そこはターニングポイントでもあった?

 転換点かもしれないです。それが20歳くらいの頃です。それからシンセでバンドをやってみたいと思って始めたのがLucky Kilimanjaroです。

――メンバーはどのように集まったのでしょうか?

 僕が所属していたサークルの軽音楽部のメンバーを飲み会で誘ってユルッと始まった感じでした。

――最初からエレクトロサウンドのバンドだった?

 そうですね…ただ、最初はこんなにガッツリとハウス要素を入れたりしていませんでした。もっとインディー寄り、バンド寄りでした。

――ところで、Lucky Kilimanjaroの名前の由来は?

 全然意味はなくて。何かありそうですけど「字がカッコ良いから」という理由でしかないです(笑)。でも、もしかしたら大学で絡んでいた友達がLucky Strikeをずっと吸っていて、そこからというのもあるかもしれません。最初はポジティヴなイメージの単語で“Lucky”を挙げたんですけど、出どころはLucky Strikeかもと一瞬いま頭をよぎりましたね(笑)。

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