山口まゆ、つらい時期を救ったのはクイーンの曲 若き実力派女優の素顔
INTERVIEW

山口まゆ、つらい時期を救ったのはクイーンの曲 若き実力派女優の素顔


記者:木村武雄

撮影:

掲載:19年10月03日

読了時間:約12分

クイーンに救われた

――静は、竜との出会いによって新たな人生を歩むきっかけを得るのですが、山口さんにはそういうのはありましたか? 「私にはこの仕事が合っている」と思えた瞬間とか。

 「人と違うことをしたい」「いろんなことをやってみたい」という思いは他の人よりも強いと思います。自分のことを突き詰めたり、「なんでこういうことをするんだろう」とか人の心理を考えたり。人間観察もそれに含まれていますが、そういうことがすごく好きで。「この人、面白いな」とか「こういう人もいるんだな」とか。お芝居は昔からしているから好きであることにブレはないのですが、そういう人間的な興味が、「こういう人を演じてみたい」ということに変換されているんだと思います。

――人に興味があって、それを演じるというところで考えても、女優はまさに天職ですね。

 そう言っていただくのはなんだか恥ずかしいですが、やっぱり演じることは好きですね。「この子はこういう笑い方をするんだ」とか、単純にその人への興味が大きくて、役をもらったときに「それを使おう」というのはここ最近でもありますね。

――嫌なところも好きになれる?

 そういうところは頑固なので、好きになれないと思います(笑)。でもそれはそれでその人なので認めないわけではなくて、無理矢理好きになろうとしない。「それがその人だから」と割り切ります。

――お話を聞いていると山口さんと静はどこか似ていますよね? 静に対して初めは遠いところの存在だったけど、気づいたら山口さん自身と重なるところが多い。

 確かにそうですね。役にも良い意味で流されがちで、いろんな考え方をして、その内容に自分が納得できたらなり切る、納得し切っちゃうところはあります。なので、騙されやすいかも(笑)。その役に納得してから自分に置き換えることが多いです。だから、役に入っていない時の自分自身はなんなのか、よく分からなくなることがあります。役をやり続けて撮影が終わって、ポンっと自分の時間が出来たら「自分だ! どうしよう、何しよう」となるときもあります(笑)。

――そうしてできた時間に、音楽を聴いていますか?

 すごく聴いています! 音楽は好きです! 家にいても聴くことが多いですし、外の移動時間も基本は音楽聴きながらですね。リフレッシュになります。

――どういう音楽を聴いていますか?

 最近はまた洋楽を聴き始めて、クイーンが好きです!

――映画『ボヘミアン・ラプソディ』から?

 違います! すごく言われるんですよ、「ボヘミアンからでしょ?」って。「違うんだ!」ということを、声を大にして言いたいです(笑)。高校3年生の受験の時に「Don't Stop Me Now」という曲を初めて聴いて、大号泣したんです。その頃がもしかしたら、人生のなかで一番つらかった時期だったかもしれないです。その時に出会った曲で、そこからクイーンが好きになって。『ボヘミアン・ラプソディ』も観ましたが、「あれ、『Don't Stop Me Now』が流れないな」と思っていたら、最後に流れて、それで大号泣(笑)。でも何人かいたんですよね。「ああ、自分と同じだ!」と思って(笑)。クイーンのほかにもアース・ウィンド・アンド・ファイアーの「SEPTEMBER」とかも聴いています。

――なかなか古いですね。もちろん、今も語り継がれる名バンド、名曲ですが。

 古い曲が好きなんですかね。音楽のリズムかもしれないけど、ザ・ビートルズも聴きます。そうした洋楽の中でよく聴くのがクイーンです。『ボヘミアン・ラプソディ』を見た時期はもう朝から晩までそれも毎日聴いていました(笑)。もちろん今も聴いています! 昨日『ロケットマン』観たのにクイーンを聴いています。それと最近はオアシスも聴いています。

――それは親御さんの影響ですか?

 映画の影響が大きいです。いま洋画を見あさっていて、そこで流れていた曲を聴いています。邦画も見ますし、邦楽も聴きまし、いろんなジャンルを聴くのですが、今は洋画、洋楽の時期ですね。

――出演作でも曲の嗜好は変わってきますか?

 変わってきますし、やっぱりその作品の時に聴いていた曲は思い入れが強いです。『下忍』の時は全然違う曲を聴いていました。RADWIMPSさんや崎山蒼志さん、そしてハナレグミさんの曲でした。作品とは全然違うんですけど(笑)。1回気に入ると何度も聴いてしまうんです。

山口まゆ

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