山口まゆ、つらい時期を救ったのはクイーンの曲 若き実力派女優の素顔
INTERVIEW

山口まゆ、つらい時期を救ったのはクイーンの曲 若き実力派女優の素顔


記者:木村武雄

撮影:

掲載:19年10月03日

読了時間:約12分

年齢に関係なく演じられる女優に

――過去のインタビューでは、事務所の先輩・有村架純さんのようになりたい、と話していましたが、有村さんと言えばNHK紅白歌合戦の司会もされていました。紅白の司会も目標?

 私には…務められないです。できたら、客席に座りたいです(笑)。

――司会者や審査員にはこれまでにNHK朝の連続テレビ小説(朝ドラ)でヒロインを務めた方が多いですね。朝ドラは?

 目標にあります。ただ最近は海外への関心が強くて、ずっと洋画を観ています。この間は(クエンティン・)タランティーノ監督作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(ワンハリ)を観て、その前にはタランティーノ監督に関連して『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012年)を観ました。(ワンハリには)ブラット・ピットさんが出ているので出演作『セブン・イヤーズ・イン・チベット』(1997年)を、(同作で共演している)レオナルド・ディカプリオさんの出演作『シャッター アイランド』(2010年)を観たりして。作品から作品へと繋げていくように観ています。時間があるときは気になる作品を片っ端から1日5本観ていて。

――それはかなりの本数ですね。ということは将来の目標はハリウッド映画への出演?

 それは少し恐縮ですが…でもハリウッドの撮影方法には興味があって、機会があったらエキストラでもいいので参加して学んでみたいという思いはあります。今通っている大学でも映画の勉強をしていますし、家では映画を観て吸収して。それをお芝居にも生かして。今はそういうサイクルですね。

――そうしたなかでの本作。山口さんにおける女優人生のなかでどういう影響を与えていますか?

 最初にもお話させて頂きましたが、役作りという点でもやり方を変えた作品でもあります。今までは感情から入るお芝居が多かったのですが、この作品ではセリフ負けしないような佇まい、表情を作って演じないといけないと思って大きく見せようとお芝居したのも初めてでした。すごく良い経験をさせて頂きました。もちろん内面も役のために作っていかないところでは大事です。新たな挑戦としてやらせて頂いて、たくさんお勉強させて頂きました。

――ということは、年齢に関係なく演じられる女優になりたいというのがもう一つの目標でもある?

 そうですね。年齢やジャンルに関係なくいろんなものをやっていきたいです。自分とは違う人の役をやらせて頂くことで、自分が今まで出せていなかったものが呼び起こされますし、それをやったことで課題が見つかって、それをクリアしていくのが楽しいですし、やりがいでもあります。今までやってきた作品は(役柄として)似ているものが多かったけど、ジャンルも広がったので、変化を楽しめている時期だと思います。

(おわり)

 ◆ストーリー 武士による統治が終わろうとしている幕末。忍者と呼ばれるものは、もはや時代遅れとなっていた。竜(寛一郎)は、忍者組織の最下層である「下忍」の末裔であるが、今や抜け忍となり江戸で暮らしている。そんなある日、竜はその出自を見抜かれて勝海舟(津田寛治)にスカウトされて密命を授かる。それは、「江戸に嫁がせた薩摩藩の姫・静(山口まゆ)を奪還して国に送り戻せ」というものだった。

 『下忍 赤い影』は10月4日よりシネマート新宿・心斎橋で公開。

山口まゆ

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