Kitri「未踏の地を目指して」音楽の歴史踏まえた上で新たに紡ぐストーリー
INTERVIEW

Kitri

「未踏の地を目指して」音楽の歴史踏まえた上で新たに紡ぐストーリー


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年07月10日

読了時間:約13分

 ピアノ連弾ボーカルユニット・Kitriが7月24日、2nd EP『Secondo』をリリースする。Kitriは今年の1月23日に大橋トリオプロデュースの1st EP『Primo』でメジャーデビュー。姉のMonaと妹のHinaよる連弾で弾き語りという、音楽シーンでは稀有な存在のユニットだ。デビューから約半年、彼女たちの挑戦が詰まった新たな1枚を完成させた。インタビューでは、なぜ挑戦というテーマを掲げたのか、楽曲を紐解きながら2人に話を聞いた。【取材=村上順一/撮影=冨田味我】

秘めていたものを表現したかった

――今年の1月にメジャーデビューされてワンマンライブ『キトリの音楽会♯1』もおこないましたが手応えはどうでしたか。

Mona 大阪、東京、福岡、熊本と4カ所回らせて頂いたんですけど、ワンマンライブということで私たちのために来てくださったことに、驚きと感動がありました。それもあって想像以上に私たちを集中して見入ってくれる感じがありました。私たちもお客さんの影響を受けながらパフォーマンスの集中力を高めていける感覚がありました。緊張感が良い集中力に変わりました。

Mona

Hina お客さんの真剣な眼差しがすごく伝わって来て、良い音楽を届けたいという想いがより強くなりました。中には連弾を初めて観るお客さんもいたんじゃないかなと思います。そういった視線も感じて沢山のお客さんに応援して頂けて嬉しかったです。

――確かに連弾ユニットは珍しいので、観る方も新鮮です。それぞれのライブ中でのハイライトはどこでした?

Mona 私は「矛盾律」です。Hinaがルーパーという音を重ねることが出来る機材を使って、ギターやパーカッションなど楽器を重ねて行くんですけど、本当にその日だけの演奏が出来上がるんです。すごく緊張感があるんですけど、音を無事に重ねて行ってピアノで弾き始める最初の一音目がすごく気持ち良かったです。

Hina 私もそこは気持ちがすごく高まりました。自分が弾き始める瞬間というのは、やっぱり昂ります。

Hina

――「矛盾律」はライブで演奏されて、レコーディングにも影響はありましたか。

Mona 実はもうライブで披露する前にレコーディングは終わっていました。なので、レコーディングしたものと、どう変化させるかという課題をかして、ルーパーを使用して表現することになったんです。音源はまた違ったものになっているので楽しんで頂けたらと思います。

――さて、『Secondo』が完成しましたが、今作には挑戦というテーマがあります。なぜ挑戦というテーマにしようと?

Mona 1st EPの『Primo』が決意を込めた1枚で、多くの人に知ってもらえるような曲を収録してリリースしました。今回ももちろん多くの人に知って頂きたいという思いは引き継ぎつつ、私達が秘密にしていた音楽、秘めていたものを表現して聴いていただきたいというものでした。そうなると独特な聴きなれないメロディや歌詞になるので、好き嫌いが極端に分かれる可能性もあったのですが、自分達がやりたいと思ったことをやって気に入って頂けたら嬉しいなと思いました。

――完成してみてどのような心境ですか。

Hina 音楽面も色んな挑戦がありましたし、収録された曲はライブでもルーパーを使用したりと色んな可能性があるアルバムになったと思いますし、それぞれ個性のある楽曲になったと思います。

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