山崎エリイ、後悔するくらいなら挑戦したい――歌手としての素顔に迫る
INTERVIEW

山崎エリイ、後悔するくらいなら挑戦したい――歌手としての素顔に迫る


記者:木村武雄

撮影:

掲載:18年11月19日

読了時間:約15分

生き続けている曲、その時の心境が反映されることも

――凄く可愛らしい歌声なのにダークさもほんのりと出せていたり、先ほどの話もありましたが、曲によって歌い方を変えられる、表現力の豊かな方だと思いました。リード曲「a little little thing」はどういう印象でしょうか? ディズニーのような華やかな印象も受けました。

 これはウキウキとした楽しげな気持とか、この「a little little thing」という楽曲はコンセプトが“小さな幸せを見つける”というのがあったので、聴いて頂ける方に幸せになってもらえるような。ちょっとでも落ち込んでいる方に元気になって頂けるような。バンッと上がっていく元気ではなく、少しずつ上がっていくような、ちょっと背中を押せるような曲になれたらなと思いながら歌っていたので、そう思うとディズニーに足を運ぶくらいの感覚もあります。

――かと思えば次の曲「Vivid my world」のようにEDMもありますね。この曲にはラップが入っていますがラップを担当したのは誰でしょうか?

 作ってくださった藤原隆之さんが歌ってらっしゃっていて。もともとラップがない状態でレコーディングをしたんですけど、ディレクターさんが「ラップがあった方が面白いかもしれない」と言ったら、レコーディングに来ていた藤原さんが「僕、ラップできます」と言って、その場でどんどん話が進んでラップを本当に入れることになったという、後からラップが入った曲なんです。「a little little thing」と差を出したくて2曲目にもってきました。

――こういう楽曲はご自身にとっても挑戦だったのではなかいと思いました。

 その通りで挑戦でした。英語がメインになっているパートもあって、文章になっている英語を歌うのは初めてだったので、曲の雰囲気に溶け込めるようにというのもありつつ、英語の発音もありつつ、色んなところに気を遣わなければいけないなと思いました。また、ライブはどうなるんだろうと思いながら。

――ちょっと難しいなという思いもあった?

 はい。でもワクワクしました。「難し過ぎてどうしよう! 考え過ぎて困っちゃう」ではなかったです。どちらかというと、「こういう風に歌ったらどうかな?」とワクワクしながら色んな選択肢の中から選んでいくという感じでした。

――「考えすぎて困る」こともあるんですね。そうなると曲を歌うときにはいくつかの選択肢を設けていることもありますか? どのような歌い方で表現しようか、という選択肢を。

 設けています。でもその場でパッと出てきた歌い方をそのまま使ったりとか、曲と状況次第でしょうかね。前日までは「こう歌おう」と思っていたけど、いざレコーディングのときにブースに入ってみると「違うかも」と言って何となく雰囲気を変えたりもします。

――聴き手としてはそのときの心境が垣間見えるのですね。

 そうですね。前に出した曲などもライブで歌うと「前と違う」とか、ライブだからこその歌い方に変わったりとか。8月にリリースしたシングル「Starlight」は、リリースイベントで各店舗さんでよく歌っていたんですけど、「少しずつ変わっている」と言われて。けっこう短期間で変わるらしいんです。そのときの気分や心情が表れるのかなと思っています。

――楽曲に対する解釈がその日によって違うということがあるのでしょうか?

 ありますね。歌う場所にもよるんですけど。大きな会場だと周りの人がなかなか見え辛いというか、みなさんを確認できるという訳ではない場合は曲の世界観に浸る感じなんですけど、リリースイベントなどみなさんを一人一人確認できる場所だと気持がウキウキしちゃって(笑)。そういった気持が含まれたりして。みなさんの表情を見ながら歌えるという楽しさも含まれるので、日によってというか場所によって変わりますね。

――そうなると曲は生き続けているということも言えそうですね。

 そうだと思います。

山崎エリイ

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山崎エリイ
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山崎エリイ
山崎エリイ「夜明けのシンデレラ」ジャケット

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