色んなものに挑戦したい、山崎エリイの考えの根幹
――今回はMVでダンスも披露されましたね。
一番最初がダンスシーンで、「最初から踊るんだ!」と思って。今回の振り付けもとてもお気に入りで、なおかつライブで一回披露した後MVだったので、そのぶん凄くやりやすくて。衣装も今まではフワンとした衣装が多かったんですけど、短いパンツスタイルだったので、見ているぶんにも新鮮で。Tシャツとか着てちょっとカジュアルを入れつつ、チュールが入っていることによってカジュアル過ぎないみたいな。ダンスを踊るカットもけっこう撮るのかなと思っていたら、あっという間に終わってしまって。だから今回のMVは撮影時間が早く終わった印象があります。
――ジャケットは湖が写っていますが、これはどこでしょうか?
西湖です。夜中の1時に集合してバスに乗って行ったんですけど、1時に家から出るなんてことしたことなかったので、何だか悪いことしている気分になって(笑)。遠足みたいな気分でテンションおかしくなっちゃいました。
――ところでキャラクターソングなどを歌っていて、入り込んでしまって自分を見失うことはありますか?
それが意外と一切ならなくて。キャラソンはキャラソンで、何となく線引きをしているというか。ソロがキャラソンに持っていったこともなければ、キャラソンがソロに持っていったこともなくて。
――そこは意識している訳ではなく、自然とそうなるのでしょうか?
はい。キャラソンだとキャラソンのテンションで行っちゃうというか。レコーディングも歌い方とか声の出し方がそもそも違うんです。そういった意味でも変えられるのかなと思います。キャラソンは感情もちょっと入ったりとか、歌詞・メロディというよりも「その子が歌っている」ということが一番前提にある気がしていて。音がどう、表現がどう、というよりも「その子」ということを頭に入れて歌っているので、自分が一切出てこないんです。出したくても出せないんです。
――ソロとして「山崎エリイ」が前面に出ているのは逆にレアですね。
そうですね。キャラソンから入って頂くと「こういうのを歌うんだ」とびっくりされることはたまにあります。
――今後もジャンルの幅はもっと広がっていくのでしょうか?
広がりたいですね。色んなものに挑戦したくて。「この人はこれだからこういう曲を歌う」というのではなく、「これも歌う、あれも歌う」みたいな可能性があってもいいんじゃないかなと思っているので。ずっと同じ雰囲気で自分が好きなものだけ歌っていても「これがあったのに!」と後々後悔するんだったら、「色んなものに挑戦した結果、これが」という方が、色んな見れて色んな世界観が知れて楽しいんじゃないかなと思っていて。
――ご自身もそういった性格なのでしょうか?
そうでもないかもしれません。曲に関してだけかもですね。小さい頃から好きなものとかずっと変わらなくて。「今ハマっているもの」というのもずっと同じことを言っちゃうタイプなので。でも歌に対しては次が来ても、また次が来ても「ウワァ!」となるというか、そこは新しもの好きなんだと思います。今までの曲も私の宝物なんですけど、曲に関してはもっともっと、と思っちゃいますね。
――20歳から21歳だと心境は違いますか?
19、20歳は何となくテンションも変わらなくて、成人式とかがあると「20歳になったんだな」と思ったりしたんですけど、20歳から21歳は「ちょっと大人になるな」と思いました。もっと大人になりたいです。ちょっとあまりなので(笑)。一人で本当に行動できないです。
――最後に、初めて聴く方には、このアルバムをどのように楽しんで欲しいですか?
今まで、キャラクターなどで知ってくださった方がソロの曲を聴くと「こういう曲を歌ってるの?」と驚かれることが多いんです。表題曲だけを聴いていて、という方などがライブに来ると「ゴシック曲も歌うんだ?」と驚かれることがあるんです。そういった意味で今回のアルバムは色々なジャンルとか9分の楽曲を歌ったりとか、自分的にも初めて体験するものが多かったので、常に新鮮味を持って頂きながら、なおかつ「こういう一面があるんだ」「こういう風に歌うこともあるんだ」と発見して頂けたらいいなと思います。
(おわり)