ソロ初ワンマン公演を成功させた山崎エリイ

 声優で歌手の山崎エリイが4月30日、東京・ザ・ガーデンホールでソロ後、初となるワンマンライブ「山崎エリイ First Live 2017『Teenage Symphony For You』」を開催した。ステージから観客席に降りての歌唱や、バレエを取り入れたダンスパフォーマンスなどを見せソロ初のワンマンながら、バラエティ豊かなエンターテイメントに仕上げた。彼女は「笑顔が見られたらそれだけでいいんです」とライブに対する想いを語った。

 山崎は、2014年に声優の木戸衣吹とのユニット「everying!(※本来はyがハート表記)」を結成し、2015年5月に「カラフルストーリー」でメジャーデビュー。ソロとしては、昨年11月にデビューアルバム『全部、君のせいだ。』、そして先月19日に1stシングル「十代交響曲」をリリースしている。

山崎エリイのステージ

 この日、アルバムのリード曲「全部キミのせいだ」からライブはスタート。大きな歓声を一身に浴びた彼女の歌声が、会場全体に響き渡る。続く「Lunatic Romance」はさらにクールに、スタンドマイクでタンバリンを叩きながら歌い上げる。

 3曲目の「空っぽのパペット」まで一気に駆け抜けると、最初のMCで、初となるワンマンに集まってくれたファンへ感謝の気持ちを言葉にする。さっきまでカッコ良い歌声を響かせていたとは思えないくらい、ふわっとした柔らかい雰囲気。このギャップが彼女の魅力だろう。

 山崎は「知ってる人だけが知っている隠れ家的な、癒しになるライブにしたいです」と語り、「座ったままで聴いてください」と言い、歌った「ドーナツガール」では、ステージを降り、客席の中を歩きながら歌う。「みんなの近くに行って歌いたい」という彼女の願いから実現したことだったが、このサプライズには観客も満面の笑みで、とても嬉しそうな反応を見せた。

 家族の愛をテーマにしたバラードセクションでは、いろいろな人からの愛を受け止め、その喜びを感じながらの「My first love」と、切ない感情を押し出すようにウィスパーボイスで歌った彼女初の作詞曲「Pearl Tears」をしっかり聴かせた。

 そして衣装チェンジし、「この特別な日にみんなに見てもらいたい」と、3歳から習っていたというバレエを披露。「十代交響曲」のミュージックビデオでも見せていたバレエだったが、彼女のダンスでの流れるような動きのルーツを実際に感じることができた。

 また、観客と一緒に何かをやりたいと、あらかじめ振り付け動画を公開していた「Zi-Gu-Za-Gu Emotions」や「アリス*コンタクト」では、観客と一緒になって踊った。そこからまったく表情の違う「星屑のシャンデリア」を聴かせたあと、本編ラストは「十代交響曲」。10代の悩みなど、内なる想いをぶつけたこの曲をエモーショナルに熱唱し、ライブを締めくくった。

バレエを取り入れたダンスも披露した山崎エリイ

 アンコールでは、ピンクのドレスに黒いライブTシャツを合わせた衣装で登場。山崎エリイ名義で初めて出した曲「Dreamy Princess」をかわいらしく歌って盛り上げると、「皆さんの声が聞けたり、笑顔が見られたらそれだけでいいんです。これからも笑顔を見せてくれますか? たくさんの幸せを皆さんと一緒に、見つけていけたらと思います」とコメントを残し、最後はファンへの感謝の想いがこもった曲「星の数じゃたりない」で会場が一つになる。最後に山崎は拳を高々と突き上げてライブを終えた。

 かわいらしい歌声から芯のあるクールなボーカルまで、本当に幅広い歌の表現ができる彼女の実力。そして指先までしなやかで可憐なダンス。ソロアーティストとしての魅力がたっぷり詰まったこの日の公演。これまでと、そしてこれから先の未来が見えるような素敵な夜となった。

セットリスト

01.全部キミのせいだ
02.Lunatic Romance
03.空っぽのパペット
04.ドーナツガール
05.雨と魔法
06.My First Love
07.Pearl tears
08.cakes in the box
09.Zi-Gu-Za-Gu Emotions
10.アリス*コンタクト
11.星屑のシャンデリア
12.十代交響曲

-ENCORE-
1.Dreamy Princess
2.星の数じゃ足りない

この記事の写真

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)