ラストアイドル、間島和奏・阿部菜々実・長月翠 背負った宿命
INTERVIEW

ラストアイドル、間島和奏・阿部菜々実・長月翠 背負った宿命


記者:木村武雄

撮影:

掲載:18年08月24日

読了時間:約20分

ファーストの出来事がドラマ化されたMV

「好きで好きでしょうがない」MUSIC VIDEO

――さて今回のシングル「好きで好きでしょうがない」ですが、初のバトルなしの総勢22人での歌唱です。ではセンターの間島さん。この曲の印象を教えてください。

間島和奏 一番はなんといっても、サビが特徴的です。一回聴いたら耳に残る歌ですし、歌詞で「好きだ」という言葉を80回言っているんですけど、それが22人だから、その「好きだ」が力強いものになっていると思います。

――レコーディングはいかがでしたか?

長月翠 何回も歌うからゲシュタルト崩壊(認識低下)してくるんですよ。しかも「好きだ」とか「ごめん」しか言わないから、みんな半笑いになっていて。ライブの時は顔面勝負というのがあって(笑)。和奏ちゃんがその世界に入り込んで良い表情や良い声を出しているんですけど、それにいかにみんなが近づけるかがカギかなと(笑)。和奏ちゃんの「好きだ」に統一できるように考えています(笑)。

間島和奏 そうなると私けっこう重要だね(笑)。

長月翠 大丈夫だよ!

――この曲は歌うのが難しそうですよね。同じ言葉を繰り返すからブレスの入れ方も大変そう。

間島和奏 「ごめん」がめっちゃ難しかったです。

長月翠 振付も難しかったんですよ。

――「好きだ」というところの振付ですよね。噴水というか、花びらが順に咲いていくよう感じだから、一糸乱れはいけないという。まさにチームプレイですね。

長月翠 そうなんです。

――ミュージックビデオの撮影も大変だったみたいですね。ノンストップというか、通しで撮っていて。

阿部菜々実 前日に台本が届いて読んだんですけど、まさか壁ドンするとは思ってもいなかったから(※間島に対して壁ドンをするシーンがある)、当日行って「あ、これをするんだ。私できるかな」と不安もあって。(撮影までの)時間も短かったし、その間に集中して入り込めるように頑張りました。それでもけっこう難しかったです。

――この曲やMVは自分たちに重なる点はありますか? 阿部さんと間島さんはね、ファーストシーズンで勝った負けたの関係ですし、長月さんは初の敗者復活と兼任、さらにセカンドシーズンで表題曲を勝ち取ったりといろいろな関係性もあります。

阿部菜々実

阿部菜々実

阿部菜々実 MVでは、やっぱり私と和奏ちゃんの関係もそうだし、他の子たちの関係もあって、けっこうファーストシーズンで起きた出来事が入っているなと思います。

間島和奏 歌詞は王道のラブソングなんですけど、メロディがただの「好きだ」じゃなくて、苦しいような。連呼するところも酸欠するような感じで、「好き」という言葉なんですけど、いろんな苦しい思いや悔しい思いが混ざっている。そういうメロディになっているので、MVの撮影は凄くやりやすかったです。あの曲に合わせながら、は菜々実ちゃんに壁ドンされて。

――あれは本人としてではなく何かを演じてるということで良いと思いますが、どういう思いで演じたのかが気になります。

間島和奏 私はテレビでは泣いているイメージが強いと思うんですけど、普段はあまり泣かないタイプなんですよ。それで山戸監督さんとお話しさせていただときに「家ではあまり泣かないんですよ」と言ったら、「今日、人生で一番の気持ちをぶつけましょう」、「つらいと思うけどファーストシーズンの時のことを思い返して下さい」と言われて。ファーストの時はすごく悔しかったし、つらかったけど、でも素直に菜々実ちゃんのことがすごいと思ったし、そういうのを思い返したりして、今こうやってセカンドユニットとしてデビューしてから、LaLuceの菜々実ちゃんの姿を見て好きだなと思うので、そういう思いを入れました。とても複雑な思いでした。

間島和奏

間島和奏

――短い時間のなかであそこまで感情を持っていくのはなかなか難しいことだと思うのですが。

間島和奏 山戸監督が感情をぶつけてくれたんです。普段はすごく優しい口調で、優しい雰囲気で話される方なんですけど、あの階段のシーンだけはめちゃくちゃ叫んで、アドバイスや指示も全部叫んでいて、山戸監督の感情に対して跳ね返さなきゃという思いが強くわいてきて。そういう感じで自然と感情を上げていくことができたので、そこは苦労はしなかったですし、山戸監督のおかげでした。これだけ熱意をもって作品に当たって下さっているので、私もその期待を応えなきゃという思いや、私も良いものを作りたいという想いもありました。

――ご自身にとってどういう曲になったと思いますか?

間島和奏 小学校5、6年生の頃からアイドルを目指していたので、初めてのセンター曲ということもあり、私の代表曲ともいえるものになったと思います。たぶん、私の人生におけるベスト3に入ると思います。

長月翠

長月翠

――長月さんは、MVで阿部さんが間島さんに壁ドンしている様子を、ガラス越しに見るというのをやっていますが。

長月翠 メンヘラ役ですよ。MVのなかで私は和奏ちゃんのことが好きな設定なんです。でも、和奏ちゃんが菜々のことが好きだ、という事情も分かっていて、そこには行けないんですよ。だけど、壁ドンしているところを見ちゃって、「ふざけんなよ~」と走って和奏ちゃんに抱き着くけど、振り払われるみたいな。精一杯のメンヘラを演じました。

――何かの役を演じるということについては難しかった?

長月翠 あの役は難しくて、どっちも振り向かれないというのはめっちゃ切なすぎるから、あまり得意ではなかったですね。

シャッフルユニット曲

――カップリングではシャッフルユニットの曲が収録されています。これもそれぞれ特色のある楽曲ですが、印象的なものを教えてください。

長月翠 「生理的なアンテナ」(マーブルトパーズ)が乃木坂46さんっぽくて好きだなって。それを歌わせてもらえるのはすごく嬉しいなと思います。

間島和奏 「予想のメトロ」(るかわかなっつん)が今までにない感じで斬新な曲。昭和のアイドルさんの曲っぽい感じもあって。他の曲のなかでもイントロを聴けばすぐに「予想のメトロ」だと分かるぐらい、一つだけジャンルが違うような良いアクセントになっていると思います。

阿部菜々実 8人組のシャッフルユニット「はしっこは168せんち」の「どんなに好きでいても」という曲です。私もその8人のなかに入っているんですけど、おっととして切ない曲で、そのなかで端っこなんですけどユニット名にも私の身長を入れて下さったので、頑張りたいと思います(笑)。

長月翠、間島和奏、阿部菜々実

長月翠、間島和奏、阿部菜々実

――やっぱり自分に関することがユニット名に入っているのは嬉しい?

阿部菜々実 本当にこのユニット名になるとは思っていなくて、ならないだろうなと思っていたら、そうなって驚きました。嬉しいというよりも、「え? みんな大丈夫?」みたいな(笑)。

長月翠 他の候補がひどかったんですよ(笑)。「清原軍団」とか。

長月翠、間島和奏、阿部菜々実

長月翠、間島和奏、阿部菜々実

――すごい候補ですね。

長月翠 それだけは絶対嫌だと思って(笑)。

――昔は、おニャン子クラブの派生ユニットで「うしろゆびさされ組」というのがありましたけど、「はしっこは168せんち」はそれを感じさせるようで良いですよね。

長月翠 この名前は清原と一緒に考えたんですよ。

――センスいいですね。

長月翠 みんなにセンスあるって言われました。嬉しいです。センスあったわ~と。

(おわり)

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長月翠、間島和奏、阿部菜々実
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間島和奏
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阿部菜々実
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長月翠
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