プロデューサーによって変わるグループの色
――新曲を聞く前にもう一つ聞きたいのですが、プロデューサーバトル第2弾では、それぞれセカンドシーズンとは異なるプロデューサーなので、ユニットの音楽も振付も雰囲気もガラリと変わると思います。その点について思うことは?
▽第1弾
LaLuce…小室哲哉
Good Tears…織田哲郎
シュークリームロケッツ…秋元康
Someday Somewhere…指原莉乃
Love Cocchi…つんく♂
▽第2弾(現在)
LaLuce…後藤次利
Good Tears…近田春夫
シュークリームロケッツ…つんく♂
Someday Somewhere…秋元康
Love Cocchi…指原莉乃
阿部菜々実 後藤さんは優しくて、私たちのダンスレッスンにも来てくださっています。しかも、私たちがダンスレッスンを始める1時間前にスタジオに入って準備されて。忙しいのに私たちのことを考えて下さっていますし、楽曲でも私たちの良い所、得意な所をそれぞれ活かしてより良く見せてくれるような、一緒に考えて下さっているのはありがたいなと思います。
――後藤さんからのアドバイスで印象深かったのは?
阿部菜々実 毎回、バトルが終わった後にメッセージを書いて下さるんですけど、一人ずつアドバイスを書いて下さって。「ここをもう少しこうした方が良いよ」とか細かいところまで、気を使って書いて下さる。
――サムサムは秋元さんですが、間島さんどうですか?
間島和奏 「Again & Again」の時は秋元さんに書いて下さって、セカンドでは指原さん、そして今回、秋元さんに戻ったという感じです。たぶん秋元さんはサムサムの世界観を確立させようとして下さっているんだなと私は思っていて、「いつの日かどこかで」という曲をいただいたんですけど、その曲も「Again & Again」と一緒で、清楚な儚い、美しいというイメージの曲です。そういう世界観ができるのはラストアイドルのなかでは「サムサムしかないぞ」と仰っているような気がして。そういうのがちゃんと見せられたらいいなと思います。
――秋元さんが「順位は関係ない」と話していましたけど、それはやはり順位に捉らわれず自分たちの世界観が作っていこうという狙いがあっての言葉だとおもいますか?
間島和奏 秋元さんにお会いした時に「順位は大事だけど、サムサムの事を好きになってくれた人が増えたか、増えていないか、ということが重要だよ」と仰っていて。それは、私たちセカンドシーズンの時に全敗してしまって、でも視聴者投票で1位をいただけて、その時にファンの大切さを身をもって体験していたので、秋元さんの言葉に同感していて。どうしても勝ちたいと思っていたんですけど、もっと大切なものがあると。だからこそファンの反応を見たり聞いたりしています。
――どうしても結果を求めちゃうけど、自分たちのカラーをしっかり育てることも重要だよ、ということなのかもしれませんね。長月さんは兼任ですが、シューロケはどうですか? つんく♂さんですが。
長月翠 「つんく♂さんになります」という事を最初に聞いた時は「ヤバいな」と思ったんですよ。めっちゃコテンパンにやられるんだろうなと。怒られたりとか、「ここはこうだよ」と言われたりするのかな、と思ったんです。でも、実はつんく♂さんは良いと思ったら何も言わない方なんですよ。「ここの顔は怖い」「ここはもうちょっとこうした方が良い」というのはありましたが、それ以外はほとんど言われてなくて。だから、つんく♂さんが考える方向性に対して、私たちは間違った行動はとっていないんだなと感じました。
それに愛が凄いんです。ちゃんと一人ひとりの事を見て下さって。本当に凄いなと思うのは、私がその日どういう気持ちで1日歌を歌っていたのかということも見破られるんです。観察力も凄いし、みんなを、今だけじゃなくて将来的にどう繋がるか、ということまで考えて下さっていて、本当にありがたいです。
――長月さんは、そういうのを感じられるんですね。
長月翠 感じます。一言一言伝わってきます。基本的にはあまり褒められなくて。「これ当たり前でしょ」という事も言わないですし、でも当たり前レベルだったら、つんく♂さんは言うと思うんですよね。本当に良い時は何も言われないので。
――もしかしたら、期待値が高いから求めていらっしゃるのもレベルが高いのかもしれませんね。
長月翠 高いと思います。
――これまでに様々な方にプロデュースされているのは、恵まれていることだと思いますが、ご自身たちは成長を実感していますか?
阿部菜々実 成長は感じることもあるんですけど、プロデューサーが変わるとグループの色や雰囲気もがらりと変わるから、LaLuceだけでなくて他のグループも、前回と今回とでは全く別のものになっています。他のグループから刺激を受けてもっと頑張ろうという気持ちにもなりますし。いろんな楽曲を歌わせてもらえるので表現の幅も広がると思います。
――逆に、プロデューサーが変わっても、ユニットとして変わらない芯というものは見つけましたか?
長月翠 シューロケは、女子感というのを捨ててはだめだ、ということに気が付いて。もともとはシューロケ自体が「可愛いアイドル」という雰囲気があるんですけど、それを芯においてやらなきゃいけないんだというのは強く思いました。
間島和奏 サムサムは「可愛い」や「かっこいい」ではなくて、「清楚」な「おしとやか」なところがあると思いますし、ファンの人との一体感は大事にしたいなと思います。