INTERVIEW

大西桃香×長月翠

テンテン役でW主演 初対面は「可愛い!」


記者:木村武雄

写真:

掲載:21年12月11日

読了時間:約3分

 AKB48の大西桃香と、元ラストアイドルの長月翠が舞台『幽幻道士 キョンシーズ THE STAGE』(新宿村 LIVE、12日まで)でW主演を務めている。1980年代に日本でも一世風靡した『幽幻道士』が原作。妖怪「キョンシー」に立ち向かう少女たちの姿を描く。大西と長月は主人公のテンテンを演じる。どのような思いで臨むのか。動画対談で届ける。※取材は稽古期間中に実施。【取材・撮影=木村武雄】

 当時、腕をまっすぐに伸ばしジャンプしながら前に進む妖怪キョンシーを真似る子供が多くみられるなど、社会現象になった。現在もハロウィーンで仮装する人もいるなどその知名度はいまも高い。当時を知らない20代前半の大西と長月は出演することが決まり「嬉しい」と喜んだが、周りの反響も大きかった。

 大西と長月は、本作が初対面にして初共演。それぞれの印象は「写真を見てクールな印象かと思ったら、ふわふわしていてかわいいし、面白い部分もある!」と大西。対する長月は、ビジュアル撮影でテンテンに扮した大西の姿を見て「可愛い!」と思い、実際に会い「顔が小さくて、ボーイッシュでかっこいい」。初対面からの数日後にはじゃれ合うなどすっかり意気投合の様子。

 そんな2人が演じるテンテンは、道士・金おじいさんの孫で優れた法術を有するヒロイン。次々と襲いかかる「キョンシー」に、孤児4人を率いて勇敢に立ち向かう。

 大西「女の子特有のおませな感じもありますが、とてもパワフル。負けん気も強くてかっこいい女の子だと思いました。ただ、私は小さい子を演じたことがないので、どれだけ子供に寄せられるか、子供だけど大人な感じやお茶目な感じを出すというところを試行錯誤して取り込んでいきたいです」

 長月「台本を読んだ時はツンツンしている感じかなと思ったけど、原作を見て世界で愛されている理由が分かりました。印象的なセリフに「おじいちゃんがやってくれないなら私が合わせてあげる」というのがあるんですけど、仲間を守る強さや危ないけど立ち向かう強さは素敵だと思いました。最近は長月翠らしさも出したいと思っているので、テンテンらしさのなかに少し長月翠っぽさも入れたいと思っています」

大西桃香×長月翠

 舞台出演が続く大西は、役になり切り、感情を吐き出す憑依型の芝居で評価がうなぎ上りだ。ただ、今回演じるのは幼女。自身でも挑戦という。

 大西「役に入り込めれば、そのまま感情を吐き出すことができますが、なるせさんが脚本・演出をして下さるので、今までの舞台とは違う絵本のような世界観があります。ハラハラするシーンもありますが、より可愛く分かりやすく演じた方が今回の世界観にあっているのかなって。そうしたお芝居は難しいと思っていて、いくら感情を表現してもお客さんがそれを分からなければ元も子もなくて、まずは体で表情で分かりやすく伝えることをこの舞台で吸収していきたいです」

 特に『悪ノ娘』では、ゲネプロで号泣する迫真の芝居を見せた。「実は稽古場でもずっと泣いていました。そこまでいくと楽しくお芝居できます。その日によっては心が空になっている日もありますが、話の流れやキャストさんの表情や熱量で受け取ってその人物なれます」

 一方の長月は、ラストアイドル卒業後は女優業を中心に様々な活躍を見せる。「舞台がすごく好きで、目標はグランドミュージカルに出ること。舞台をやりたいという気持ちはずっとありましたが、稽古や本番を繰り返していくなかで私の得意なことが活かせるのはミュージカルだと思いました」

 長月は、ラストアイドル時代は歌唱力でも高く評価されていた。「歌もお芝居もしっかり勉強してミュージカルに出たいです。そういう夢ができました」と目を輝かせる。

 そんな彼女たちがテンテンをどう演じるのか。「セリフも多くて手の動作も細かいんです!本当に大変です!」と口を揃える儀式のシーンも含め、注目だ。

この記事の写真

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事