点数つけるとしたら無量大数、ましのみ 同世代女子がキーワード
INTERVIEW

点数つけるとしたら無量大数、ましのみ 同世代女子がキーワード


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年08月07日

読了時間:約9分

できた作品に対してめちゃくちゃ満足するタイプ

ましのみ(撮影=村上順一)

――そして、3曲目の「コレクション of コネクション 」です。

 この曲は恋愛の曲にはなっているんですけど、全人類に置いた時の人間関係というものについて書いたので、実際は男性も女性もないんです。価値観として考えた時には、私は親友という概念が苦手なんです。それが怖いなと感じていて。すぐに懐に入れる人がすごいなと。私は初対面の人には敬語を使ってしまうし、なかなか心を近付けなくて。そういうのが難しくて人に心が開けないなとか、それは恋愛にも反映されると思う。好きと認めたくないとか。それが歌詞にある<数いる大好きな人分の1にすぎない >というのを歌っている歌詞ですね。

――壮大なテーマですね。

 あと情景として花火大会の夜に一人ぽつんとしている曲なんですけど、花火大会って告白とか様々なアクションが起きやすいシチュエーションだと思うんです。ドラマが生まれやすいのかなと。そこで幸せになれる人となれなかった人がいて、ひとりぼっちになってしまった人に寄り添える曲をテーマにかけたらいいなと。それもあってぽつんとしたサウンド、鍵盤の(サスティン)ペダルもあまり踏まないことにしたというのもあります。部屋の中でぽつんと歌っているような、孤独に寄り添える素朴な曲にしようと意識しました。

――しっかり音でもその世界観を表現されたわけですね。この曲はいろんな人に聴いてもらったら様々な気づきがあるなと思いました。

 全人類に向けて書いてますから(笑)。私はちょっとしたことでもショックを受けやすい、敏感だと思っていてそれが曲になってしまいますから、今後関わってくる人によってどんどん変わっていくと思います。優しい人が周りにいれば優しい曲が生まれるし、裏切られればそういった曲が多くなるかなと(笑)。それもあって最近、プロデューサーに曲を送る時、一曲ずつ送るとこれが今の心境だと勘ぐられるのが嫌だから、曲をまとめて送るようにしたりしてますから(笑)。

――感受性豊かなましのみさんならではの曲楽しみにしています。さて、今回はシングルとなりましたがアルバムとは意識は変えたところとかありましたか。

 特に変えたところはないです。私のことをまだ知らない人に知ってもらいたい、気づいてもらいたいというところを意識して、インパクトのあるものを作りたいというのがあります。「海水掛け合いっこ」みたいに、好きなんだけど、ここで許したら次へ進めないかなみたいな、よくある感情をもっと掘り下げていきたいという思いです。シングルの考え方というのが私はよくわからないけど、アルバムでも同じような考え方で進めていたような気がします。

――では、今作に点数をつけるとしたら何点になりますか。

 無量大数ですね。私、できた作品に対してめちゃくちゃ満足するタイプなんです。というのも、大満足するまでこだわるタイプ、口うるさいんです。ジャケットの写真や文字一つとっても、締め切りギリギリでも直せるところはいいますから。だからこそ、たくさん広げたいと思えるんです。不満がひとつでもあると、私のメンタルは強い方ではないのでそうならないと思います。「これダメだったよね」と言わせないものを今回も前作のアルバムもできたと自負しています。周りの方にも恵まれて、自分の作品もどんどん上に昇華させていく作業もちゃんとできたと思っています。

――最後に9月8日に代官山UNITで開催されるワンマンライブ『ぺっとぼとリテラシー ほとばしるバテで夏を締めくくりまショータイム Vol.2』への意気込みをお願いします。

 3月におこなった前回のワンマンの時もそうだったんですけど、どんな工夫をしてみんなに楽しんでもらおうかなと考えるのに苦労した分、めちゃくちゃ楽しかったんです。その時にできる最大限をやったんですけど、もっと盛り上がる曲が欲しいと思って今作ができたし、もっと新しいアプローチも増やしていきたい、もっと楽しませ方など肥大したものを見せたいなと思っています。私が飽き性というのもあるのですが、観ていて飽きないものを見せたいなと。みんなの期待に応えられるものを作りたいです。まだライブはこれからアイデアを練り上げていくので、自分でもどんなものができるか楽しみなので、皆さん観にきて下さい。

(おわり)

この記事の写真

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事