シンガーソングライターのましのみが8月1日に、1stシングル「どうせ夏ならバテてみない?」をリリース。2月に1stアルバム『ぺっとぼとリテラシー』でメジャーデビューし、個性的な観点から作り出される楽曲やライブのステージが特徴的な彼女。今作は日差しに弱いと語る彼女が自分もワクワクする夏をテーマに3曲を書き下ろした。「どうせ夏ならバテてみない?」や「海水掛け合いっこ」とライブを想定したアッパーチューンや、弾き語りによるバラード「コレクション of コネクション」と2面性を打ち出した。それらの歌詞の世界観に触れながら、楽曲作りに対するスタンスなど話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】
日差しに弱いましのみ
――メジャーデビューされて5カ月が経ちますが反響はいかがですか?
全国にCDが流通されてラジオなどでも掛けてもらい、エゴサーチした時にこんなところまで届いているのかと嬉しかったです。そもそも、その地域に私は存在さえしていなかったのに、そこで興味を持ってもらえて好きになってくれる人もいて、ライブにも来てくれる人がいたりとこうやって広がっていくんだなと。そういう機会があるならもっと頑張りたい、もっとましのみという名前を広めていきたいと思いました。
――今作は夏をテーマにした3曲が揃ったわけですが、ましのみさんは夏はお好きですか。
夏は好きですけど弱いですね(笑)。日差しに弱いんです…。お祭りも好きだし、海や花火、イベントが多いので好きなんですけど、体がついていかなくて(笑)。
――最近の日差しは厳しいものがありますから。その夏をテーマに今作はどのような切り口で作っていこうと思ったのでしょうか。
夏をテーマに今回の3曲を書き下ろしたんですけど、私が夏にどんな曲を聴きたいかなと考えまして。その中で私はインドア派ですけど、アウトドアでワクワクできる曲、それを音楽で与えてくれるような曲が聴きたいなと思いました。あと、ライブで盛り上がれる曲が欲しいなとも思っていたので。3月におこなったワンマンライブで盛り上がる曲での楽しさを知ってしまったので、もっとバリエーションが欲しいなと感じたのでそういう曲を作りました。
以前から意識はしていたんですけど、今回はより強くなったものがあります。それは、同じ感覚を持っているだろう同世代の女の子に、元気が出たり、高揚したり、どんなものでもいいんですけど、寄り添えたらなと思いました。そのリアルな歌詞をロマンチック、ファンタジックに昇華するということは意識しました。
恋愛をしているなかで価値観が生まれると思うんです。そういったところを落とし込んでいます。夏は爽やかな恋愛の曲が沢山あるのですが、私は同世代の女の子がしている恋愛のリアルを描いています。「彼氏が全然かまってくれない」という悩みはよくありますよね。それを曲で表現しようと思った時に、どうせ夏だから一緒にバテてみない? というのを全編通して、描いています。「好き」を前提とした、かまってほしい怒りというところにキュンキュンしたものを私は感じています。
――ここに登場する男性は最低ですよね(笑)。
みんなそう言います(笑)。お互いの気持ちが同じ重さでずっと続けていけている人ってあまりいない気がしていて。そうなるとどちらかが重くなっていって、今回は女の子の方が重くなっていったパターンですね。好きということが続いていくなかで通る過程だと思うので、そこのリアルを書けたらなと。
――ちなみにタイトルも個性的なものが多いですが、これはましのみさんの名前と同様に他にはないものを意識してつけられているのでしょうか。
ましのみという名前もエゴサーチしやすいように、検索しても出てこない名前を考えましたし、曲のタイトルもそれは考えています。私にしか書けない曲を書くということと、それを一番前に出せるのがタイトルだと思っているので、そこはこだわりたいなと。
――この先のましのみさんのセンスがどのように変化していくのかも楽しみですね。
そうですね。現在は21歳という年齢ですけど、歳を重ねてもその時の同世代に聴いて欲しいと思うことを書いていくと思うんです。なので、書きたいこともきっと尽きないと思います。周りで起きているような、起きていなくても起こりうるようなことを書いていくのが自分も楽しいし、今後も面白いものが書けると思っています。






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