Mii「自分の存在自体がMiiであることを届けたい」歌手としての信念が放つ光
INTERVIEW

Mii「自分の存在自体がMiiであることを届けたい」歌手としての信念が放つ光


記者:平吉賢治

撮影:

掲載:19年05月22日

読了時間:約14分

 シンガーのMiiが5月22日、ニューミニアルバム『“HIME”』をリリース。今作にはデビューシングル「What You Say」、親交の深いアーティストである青山テルマプロデュース曲3曲をはじめ、自身が想い入れの深い楽曲だというスティーヴィー・ワンダーのカバーなど、バラエティーに富んだ全7曲が収録されている。さまざまなカラーが鮮やかに映える楽曲の中にもある一貫性には、Miiの芯にある確固たるスタンスが反映されている。自身のスタイルの源に強い信念がある彼女。各楽曲の詳細や青山テルマとの交流について、そしてMiiのアーティストとして「自分の存在自体がMiiであることを届けていきたい」という姿勢、さまざまな角度から彼女の魅力に迫った。【取材=平吉賢治】

青山テルマ“姉さん”との親交

――今作『“HIME”』のタイトルですが、これは“姫”という意味合いでしょうか?

 お姫様の“姫”であることは確かなんですけど、一番伝えたかったことは、私自身ディズニー・プリンセスが大好きなんです。それに限らず“プリンセスキャラ”みたいな。そういうのに幼少期から憧れていたんです。ディズニー・プリンセスって知識と教養を兼ね備えていることと、内面から出る強さや美しさが必ずあって、それがマスト条件なんです。

――美貌だけではなく、人間性や内面の美しさが必須なのですね。

 そうです。美貌よりも人間性の方が実は重視されているのがディズニー・プリンセスなんです。プリンセスとか姫とか聞くと、世間的にはちょっと派手な感じとか高飛車な感じ、偉そうな感じという風にイメージされがちなんですけど、私が言いたいのはそういうことじゃなくて、日頃から人間性をもっと高めていけるような女性でありたいと思って日々生活しているんです。私の音楽を好きと言ってくれる人には、少しでもそういう考え方の一つのチャンネルになればいいなと思って、このタイトルにしました。“姫”という意味には、周りの人を大事にしたりとか、私が思う女性としての姿勢を表せたらなと思っています。

――素晴らしいスタンスですね。女性の美しさや、男性でも格好良さというのは内面から滲み出るものが大きいですよね。外見がそこまでの美貌の持ち主でない人でも、内面が素晴らしいとやはり美しいというか。

 そうなんですよ。人っていうのは見た目じゃないから。幼いときは外見の格好良さだけに惹かれるところもありましたけど、歳を重ねるにつれて色んな人と接して、内面を見る力が一番大事なんだなと思ったし、自分はちゃんとそこを見れる人でありたいなと思い始めましたね。ここ最近特にそうなりました。中身が美しい人と一緒にいたいなって。

――「べスティー #一生仲間」は青山テルマさんの楽曲のリメイク・カバーですね。「ベスティー=bestie」という言葉はベストの変化系の意味でしょうか?

 ベスティーというのはアメリカの若者言葉、スラングのひとつなんです。“best friend”の若者言葉版で。

――“マブダチ”とか“ツレ”みたいな感じ?

 そうそう。“イツメン”、“ニコイチ”みたいな。

――なるほど。若者言葉ですね。

 向こうの若者言葉で“ベスティー”というのが親友とか大事な人という意味なんです。

――確かに、楽曲とミュージックビデオからはベスティーな雰囲気が出ていますね。

 嬉しいです! 前作も今作もアートワークにかなりこだわっていきたいと思って、自分自身もたくさん口出しさせて頂いたんです。MVはあえて男の子を出さなかったんです。前作の「What You Say」では、あれも私のリアルな男女友達を呼んでパーティーシーンみたいなのを撮影したんですけど、今回はあえて女の子の友情の歌をしっかり映像でも表現したかったので、女の子の友達にしました。最初のシーンの2人の友達は実際にプライベートでも遊んだりする仲で。

――それでああいったフレンドシップ溢れる雰囲気が出ているんですね。

 そうですね。自分の身近なベスティーを呼んで撮影したいなという思いがあって。スタイリングを担当してくれたのも同じ歳の子で、その子と一緒にお洋服も決めたりして。その子もMVに出てくれたりしています。なるべくベスティーな世界観を出したかったので。

――青山テルマさんとの親交についてですが、それこそベスティーな感じでしょうか?

 テルマさんとはベスティーというよりも“姉さん”という感じです。ビッグシスターみたいなお姉様という感じ。初めて会ったのは去年の夏くらいだったんですけど、収録でご挨拶させて頂いたときからすごくフレンドリーで。私が恐る恐るデビューシングルを持ってご挨拶したら、その場ですぐにテルマさんのInstagramのストーリーに投稿してくださって。「みんな聴いて~!」みたいな感じで(笑)。連絡先もすぐに交換してくれて、私がデビューしたてでわからないことや相談したいこととか、そこから頻繁に相談させてもらったりしました。

――そういった流れで楽曲制作も一緒にやっていこうと?

 流れで言ったらそんな感じです。ミニアルバムのリリースが決まったときに、「アルバムの制作の手順ってどうやるんだろう?」と私自身、本当に未知だったので、そこで私にとって身近で一線で活躍していらっしゃるのがテルマさんだったので、色々と相談させて頂いて。

 「タイトルはこうやって決めたらいいんじゃない?」とか、「ジャケット写真は引きの絵よりアップがいいんじゃない?」とか、「コンセプトを決めるのが大事だよね」とか。そういうアドバイスを頂いたりして、テルマさんから色々学んでいるうちに、「できたらテルマさんのお力をお借りして楽曲制作を一緒にして頂くことはできないでしょうか?」というオファーをさせてもらいました。

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