3人組ダンス&ボーカルユニットのw-inds.が7月4日、通算13枚目となるオリジナルアルバム『100』(読み:ワンハンドレッド)をリリースした。初のセルフプロデュースアルバムとなった今作は「POPSという名の“ノンジャンル”」をテーマに制作され、先行シングル「Dirty Talk」を含む全12曲を収録。その内「Celebration」と「We Gotta Go」の2曲は英詞での楽曲。「今作はキレイな円グラフ」と語る3人にw-inds.としての顔だけではなく、3人の人間性が詰まっているという『100』というタイトルに込められた意味、英詞の曲にチャレンジした動機など話を聞いた。【取材=村上順一】
『100』込められた意味とは
――『100』という意味深なタイトルですが、今回はどのような着想で取り掛かりましたか。
橘慶太 今回は『100』というタイトルから出来ました。マネージャーが3人の年齢を足したら今年“100”になると話してくれて。「すごい運命的な年だね」という話から進んでいきました。一昔前だったら、テーマを決めてアルバムを完結させなきゃいけないという感じがありました。でも、現在はサブスクリプション(以下サブスク)が主流で一曲ずつ購入できる時代なので、今のw-inds.が作る音楽であれば、そこにこだわらなくてもいいのかなと。そういう意味では作りやすかったです。ジャンルではなくw-inds.がプロデュースする音楽を生み出すという感じで。悩んだところもありましたけど、全然いつもとは違う感じでできました。
緒方龍一 最初デモが送られて来たのが6〜7曲だったかな? みんなで方向性を合わせてその中から5曲を決めてレコーディングし始めて行きました。途中でもう少しポップス要素があるアルバムにしたいなと言う事になり「Temporary」を追加して。
――選ばれなかった曲は、今回の方向性とはちょっと違う感じだったのですか?
橘慶太 最初はもっとブラックミュージックっぽいノリだったものを、ポップスにシフトチェンジしたので、それで外れた曲もありました。その中で1曲目の「Bring back the summer」は最後にレコーディングした曲なのですが、リリース前にSNSで「気持ちがいい」とか、「歌詞がいい」と言葉を頂いていたので、まだ歌詞カードが無い状態でもストレートに響いてくれたのが嬉しかったです。
――今回テーマとして、「POPSという名の“ノンジャンル”」を掲げていますが、そのポップスとはどのように捉えていますか。
橘慶太 僕の考えでは歌詞も含めて楽曲のわかりやすさかなと思います。言葉で言うと難しいけど、良くも悪くもどこも尖ってなくて耳馴染みが良いまろやかな感じ。どこかが尖っている事によってEDM、R&B、Rockなどに変化すると思うので、音楽の軸は全てポップスになるんじゃないかなと思います。
――そう言った意味では今作はどこも飛び抜けていないと。
橘慶太 そうですね。今作はキレイな円グラフかなと思っています。
――最後に出来た「Bring back the summer」ですが、これは自分達とファンの方達とを兼ね合わせた曲です。なぜ最後にこの曲を作ろうと思ったのですか?
橘慶太 アルバムのツアーで最初にやる曲が無いなと思い、それでオープニング楽曲として作りました。ライブを想定していない曲ももちろんありますが、この曲はライブを凄く意識して作りました。僕らは夏にツアーやったり活動的に動くので、応援してくれる方にとってもツアーに行く季節なのかなと。夏とw-inds.はリンクしていると思い、そういう意味で、夏に戻って来るというメッセージソングとして作りました。
――そうなんですね。皆さんはw-inds.の夏にどんなイメージを持たれていますか?
緒方龍一 夏のイメージはやはりツアーですね。
橘慶太 やっぱりワクワクしますね。ただ、活動中心なので夏は遊べないです。ツアー先で1日2日みんなで遊んだくらいしか思い出がないんです。あとは体調崩さない様に気をつけたり慎重に過ごしてるイメージがあります。
――千葉さんはライブツアー以外で楽しみにされている事はありますか?
千葉涼平 夏らしさを感じれる事が好きです。特にお祭りの雰囲気が好きで。空気感とか、その時期にしかないものなので。最近、改めて日本的なものだなぁと思うんですよ。年齢も問わずみんな同じ気持ちになれるのがいいなと。
――ファンの皆さんにとってはお祭りの様にライブは特別な場所だと思います。ずっと続けていますが、もしツアーをやらない夏が来たら事件ですよね。
橘慶太 ついにバカンス出来る日が来ますね(笑)。お盆休みに帰省した事もないですし…。